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霞ヶ関キャピタル株式会社のM&A実績

ホテルや旅館を「会社ごと」買って、建物をリノベーションし自社ブランドに掛け替える会社です。開示には毎回「株式取得を通じて、同社が保有する不動産を取得する」と書かれており、狙いは事業そのものより会社が持っている土地と建物です。京都のホテル1棟の会社、宇治の老舗旅館、和歌山のテーマパーク・ホテル・温泉をまとめて持つ会社と、対象は宿泊・観光施設のオーナー会社に集中しています。

霞ヶ関キャピタル株式会社が公表した適時開示3件をもとに整理しています。データ時点:2026年10月9日(新しい開示が出たら追加します)

会社概要

本社
東京都千代田区
設立
2011年9月
事業内容
ホテル・物流施設・ヘルスケア施設などの企画開発とファンド組成を手がける不動産コンサルティング会社。多人数向けホテル『fav』『FAV LUX』や『BASE LAYER HOTEL』を全国で展開
売上高
1,637億5,600万円(2026年8月期(連結))
営業利益
278億6,600万円
純資産
878億3,600万円

どんな会社を買っているか

買う業種
ホテル・旅館の保有・運営/テーマパーク・温泉・マリーナなどの観光施設
対象の規模
対象の業績は全件非開示。客室75室のホテル1棟の会社から、従業員95名・資本金5,000万円の複合リゾート運営会社まで
手法
株式譲渡(100%取得)。子会社のfav hospitality groupが買い手になる形もある。取得と同時に金融機関から借入れ、対象会社の既存借入金も借り換えることがある
赤字でも買うか
黒字の会社のみ
買収後の扱い
建物はリノベーションして自社ブランドやパートナーのブランドで再開業するのが基本です。京都のホテル京都木屋町は、取得と同時に運営をソラーレ ホテルズ アンド リゾーツに引き継がせ、同年夏をめどに別ブランドへ掛け替える計画でした。一方で、公式サイトの子会社一覧(2026年8月現在)に載っているのは主要な会社だけで、買ったホテル保有会社の多くは社名が出ていません。
  • 取得価額も対象の業績も、掲載した3件すべてで非開示です。京都の案件では大株主・業績の非開示が「対象会社からの要請」、価格の非開示が「守秘義務契約」によると明記されています
  • 京都のホテル会社では「負ののれん発生益」を計上する見込みと開示されました。買った値段が、対象会社の資産を時価で見直した純資産より低かったということです。不動産を持つ会社は、建物の価値が高くても、そのとおりの値段で売れるとは限らないことが読み取れます。2026年8月期の決算短信でも負ののれん発生益14億7,800万円が計上されています(どの案件によるものかは書かれていません)
  • 2023年11月の仙台89ERS運営会社・ヘルスケア関連施設運営会社、2024年9月・10月のホテル保有・運営会社2件の株式取得も開示されていますが、本文を確認できなかったため一覧には入れていません。株式会社仙台89ERSは公式サイトの子会社一覧に載っています
  • 2026年7月の株式会社UMITO(ホテル・別荘会員権の販売)の株式取得は、決算短信で「持分法適用関連会社化」とされており、子会社化ではないため一覧に入れていません
  • 2024年6月には、宮古島のホテル開発用地を持つSK特定目的会社の優先出資100%を21億円で取得しています(同社の純資産は約12億円、営業収益なし)。事業会社ではなく不動産を持つための器なので一覧には入れていません
  • 2021年にはOYO Japanのオンライン不動産賃貸事業を、新設子会社(当社70%)へ会社分割で承継しています。OYO Japanも新会社の株主に加わる共同出資の形のため、一覧には入れていません

買収の履歴3件

すべて同社が公表した適時開示から転記しています。「―」は開示が無いか、 まだ取り込めていない項目です。

2026年8月21日株式譲渡(連結子会社fav hospitality groupが全株式を取得=孫会社化)

和歌山マリーナシティ株式会社

人工島「和歌山マリーナシティ」でのホテル、テーマパーク「ポルトヨーロッパ」、観光魚市場「黒潮市場」、天然温泉、ヨットハーバーの運営/和歌山県和歌山市/2003年12月設立

取得価額
―
対象の売上
―
対象の営業利益
―
対象の純資産
―

決算期:非開示/非開示。業績への影響は「2026年8月期連結業績予想に織り込み済」とのみ開示

買収理由:同社が保有する不動産の取得と、地域とのつながり・集客基盤の継承。宿泊にとどまらない大型複合リゾート運営への事業拡大

資本金5,000万円、従業員95名。ホテル、テーマパーク、魚市場、温泉、ヨットハーバーを1社でまとめて運営していた会社です。買い手が欲しかったのは「保有する不動産」と「長年培ってきた地域とのつながりや集客基盤」で、施設をばらさず会社ごと引き継いでいます。業種がいくつにも分かれていても、同じ土地の上でつながっていれば1社として売れることを示す例です。売り手、価格、業績はいずれも開示されていません。

買収後存続2026年10月9日時点

2026年8月21日付で全株式の取得済みと開示されています。公式サイトの会社情報ページの関連サイト欄に「Marina City」が掲載されています(子会社一覧には社名の記載はありません)。その後の商号変更や合併の開示は確認できていません。

確認元:会社情報(霞ヶ関キャピタル公式サイト)

出典:和歌山マリーナシティ株式会社の株式取得に関するお知らせ

2026年7月22日株式譲渡(100%取得・子会社化)

株式会社花屋敷浮舟園

京都府宇治市の旅館「京都・宇治 花やしき浮舟園」の運営(明治・大正期からの歴史をもつ宿泊施設。敷地5,879㎡)

取得価額
―
対象の売上
―
対象の営業利益
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対象の純資産
―

決算期:非開示/非開示。業績への影響は「軽微」とのみ開示

買収理由:同社が保有する不動産を取得し、リノベーションとリブランドをおこなう。同社グループ初の旅館への展開

明治・大正期から宇治の観光を支えてきた老舗旅館です。開示には「株式取得を通じて花屋敷浮舟園が保有する不動産を取得」とはっきり書かれており、買い手が見ているのは旅館の土地と建物です。延床約3,400㎡と約500㎡の建物をリノベーションする計画で、同社にとって初めての旅館でした。建物が古くても立地と敷地に価値がある旅館は、改装前提の買い手に会社ごと引き取られます。売り手、価格、業績はいずれも開示されていません。

買収後存続2026年10月9日時点

2026年7月22日付で100%取得済みと開示されています。その後の商号変更や合併の開示は確認できていません。公式サイトの子会社一覧には社名が載っていないため、法人として残っているかは開示の範囲での判断です。

確認元:株式会社花屋敷浮舟園の株式取得を通じた、当社初の旅館リブランドプロジェクト着手のお知らせ

出典:株式会社花屋敷浮舟園の株式取得を通じた、当社初の旅館リブランドプロジェクト着手のお知らせ

2021年4月9日株式譲渡(100%取得・子会社化)。運営子会社のホテルマネジメント京都は、運営を引き継ぐソラーレ ホテルズ アンド リゾーツが別に取得

メゾンドツーリズム京都株式会社

「ホテル京都木屋町」(客室75室、10階建て)の保有・運営/京都府京都市/1986年3月設立

取得価額
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対象の売上
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対象の営業利益
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対象の純資産
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決算期:非開示(対象会社の要請)/譲渡前の株主:個人(氏名・持株比率は相手先の要請により非開示)/守秘義務契約により非開示。株式の取得と対象会社の既存借入金の借り換えのため、当社が12億円のタームローン(不動産担保)を、対象会社が12億8,000万円の借入れ(当社が連帯保証)をおこなうと開示。取得により負ののれん発生益を計上する見込みとされた

買収理由:同社が保有する『ホテル京都木屋町』の取得

創業1986年、資本金9,800万円。京都・木屋町のホテル1棟を持つ会社を、個人オーナーから買った案件です。取得で「負ののれん発生益」が出る見込みと開示されており、資産を時価で見直した純資産よりも安い値段で売られたことになります。また、ホテルを持つ会社と運営する会社を分け、それぞれ別の買い手に渡しています。不動産と運営を切り分けて売る形が実際に使われている例です。2021年夏をめどに『SH by the square hotel』の1号店として再開業する計画でした。

買収後不明2026年10月9日時点

2021年4月28日に全株式を取得し子会社化したと開示されています。その後、公式サイトの子会社一覧(2026年8月現在)に社名はなく、合併や売却の開示も見当たらないため、現在どうなっているかは追えていません。

確認元:(開示事項の経過)メゾンドツーリズム京都株式会社の株式取得(子会社化)及び『ホテル京都木屋町』リブランドのお知らせ

出典:メゾンドツーリズム京都株式会社の株式取得(子会社化)及び資金の借入に関するお知らせ

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本ページは霞ヶ関キャピタル株式会社が公表した適時開示をもとに編集部が整理したものです。 同社とは資本関係・提携関係はなく、掲載にあたって金銭のやり取りはありません。 内容に誤りがある場合はお問い合わせよりご連絡ください。最終更新:2026年10月9日