進め方・実務

検討開始からクロージングまで、実際に何が起きて何を求められるか。

検討を始めてから着金するまで、実際に何が起きるかを順番に追うところです。

全体像はM&Aの進め方 全9ステップにまとめました。各段階で売り手が何を求められるかは、ノンネームシート・企業概要書、トップ面談、基本合意書、デューデリジェンス、最終契約、クロージングの順に読むと流れがつかめます。

実務でいちばん神経を使うのが、社内外への伝え方です。従業員への開示タイミングと取引先・銀行への説明は、価格そのものに影響する論点なので早めに設計してください。

相手探しの段階では、「次も買いそうな会社」の見つけ方もあわせてどうぞ。

M&Aの進め方 全9ステップ ― 検討開始から着金まで
進め方まとめ

M&Aの進め方 全9ステップ ― 検討開始から着金まで

相談から着金まで6〜12ヶ月。各段階で何が起き、社長は何を求められ、どこで引き返せるのか。基本合意で独占交渉権を渡す前に何を決めておくべきかまで、時系列で整理します。

COC条項(チェンジオブコントロール)― 売る直前に取引が止まる理由
進め方

COC条項(チェンジオブコントロール)― 売る直前に取引が止まる理由

取引先との契約や銀行の融資契約に「支配権が変わったら解除できる」という条項が入っていることがあります。これをCOC条項といいます。売却の最終段階で見つかると、相手の同意を取りに行くか、価格を下げるかの二択になります。どの契約に入りやすいか、いつ調べるべきかを整理します。

競業避止義務 ― 売ったあと何年、何ができないのか
進め方

競業避止義務 ― 売ったあと何年、何ができないのか

会社を売ると、同じ事業を一定期間できなくなります。法律で20年と定められている部分と、契約で上書きされる部分があり、実務で効いてくるのは後者です。期間・地域・範囲のどこを交渉すべきか、売った後に別の事業を始めたい人が先に確認すべきことを整理します。

ロックアップ ― 売った後も会社に残る期間をどう設計するか
進め方

ロックアップ ― 売った後も会社に残る期間をどう設計するか

売却後も一定期間は経営に残ってほしい、という条件が付くことがあります。これをロックアップといいます。期間は1〜3年が中心ですが、立場・報酬・やめたときの扱いが曖昧なまま署名すると、残りの数年が苦しくなります。何を先に決めておくべきかを整理します。

許認可は引き継げるのか ― 業種別の可否と手続き
進め方

許認可は引き継げるのか ― 業種別の可否と手続き

株式譲渡なら許認可はそのまま残り、事業譲渡なら取り直しになる。これが原則ですが、業種によって例外があります。建設業・運送業・介護・調剤薬局・産廃など、許認可が事業の前提になっている業種ごとに、何が引き継げて何に届出が要るのかを整理します。

「次も買いそうな会社」の見つけ方 ― 買い手293社の調べ方
進め方

「次も買いそうな会社」の見つけ方 ― 買い手293社の調べ方

相手探しを仲介会社に任せきりにすると、候補が出てきた段階でしか相手を知れません。買い手は適時開示で過去の買収をすべて公表しているので、事前に調べられます。何件買っているか、どの規模を買っているか、買った会社をどう扱っているか。自分で調べる手順を示します。

アーンアウトと2段階イグジット ― 「後から入る金額」を設計する
進め方

アーンアウトと2段階イグジット ― 「後から入る金額」を設計する

譲渡代金の一部を、譲渡後の業績に応じて後から払う。この条件が付いた提案は増えていますが、受け取れるかどうかは契約書の書き方でほぼ決まります。利益が算出できず揉めた事例、逆に3年分のインセンティブがうまく働いた事例を並べて、握っておくべき5項目を整理します。

自分の業種を何件も買っている会社はどこか
進め方

自分の業種を何件も買っている会社はどこか

同じ業種を繰り返し買っている上場企業は、次も買う前提で動いています。名鑑293社のうち5件以上買っているのが164社、10件以上が33社。業種ごとに、誰が何件買っているのかを調べる方法と、相手探しへの使い方をまとめます。

売却に必要な社内手続き ― 株主総会・取締役会の決議はどこで要るか
進め方

売却に必要な社内手続き ― 株主総会・取締役会の決議はどこで要るか

株式譲渡なら取締役会の承認、事業譲渡なら株主総会の特別決議。どの売り方を選ぶかで必要な決議が変わり、手続きを飛ばすと譲渡そのものが無効になりかねません。議事録をいつ誰の名前で作るのか、実務の順に整理します。

ベンダーDD ― 売り手が先に自分でデューデリジェンスをかける
進め方

ベンダーDD ― 売り手が先に自分でデューデリジェンスをかける

買い手の調査で問題が出ると、価格を下げられるか破談になります。それなら先に自分で調べておけばいい、という考え方がベンダーDDです。費用はかかりますが、減額を防ぎ、交渉期間も短くなります。どういう会社がやるべきかを整理します。

デューデリジェンス(DD)で何を見られるか ― 売り手の準備リスト
進め方

デューデリジェンス(DD)で何を見られるか ― 売り手の準備リスト

DDは買い手が減額材料を探す調査でもあります。財務・法務・労務・税務・事業の各面で何を見られるのか、指摘されやすい論点はどこか、そして事前に潰しておくべきものを一覧にしました。

従業員への開示タイミングと伝え方
進め方

従業員への開示タイミングと伝え方

原則はクロージング後、または直前。早すぎる開示は破談時に人材流出だけを残します。キーマンへの個別開示をどう設計するか、当日何をどの順で話すか、退職を防ぐために何を約束すべきかを整理します。

ノンネームシート・企業概要書(IM)とは
進め方

ノンネームシート・企業概要書(IM)とは

ノンネームシートは社名を伏せた1枚、IMはNDA締結後に渡す詳細資料です。粒度を誤ると会社が特定され、内容が薄いと買い手の関心を失う。社長が確認すべき点を具体的に示します。

基本合意書(LOI)で決まること・決まらないこと
進め方

基本合意書(LOI)で決まること・決まらないこと

基本合意に法的拘束力は原則ありませんが、独占交渉権を渡すため他の買い手との話が止まります。ここで決めておくべき6項目と、後から変えられなくなるものを整理します。

トップ面談で買い手は社長のどこを見るか
進め方

トップ面談で買い手は社長のどこを見るか

トップ面談は条件交渉の場ではなく、互いの人物を確認する場です。買い手が数字以外に何を見ているか、社長が逆に確認すべきこと、聞かれる質問と避けるべき受け答えを整理します。

クロージングと決済 ― 着金までに起きること
進め方

クロージングと決済 ― 着金までに起きること

契約を結んでも、すぐには着金しません。前提条件の充足確認、株主名簿の書き換え、役員変更、経営者保証の解除。当日の手順と、直前で止まりやすい原因を整理します。

最終契約(SPA)の重要条項 ― 表明保証と補償
進め方

最終契約(SPA)の重要条項 ― 表明保証と補償

株式譲渡契約は法的拘束力を持ちます。表明保証違反で譲渡代金を超える請求を受けないために、補償の上限額・期間・下限額をどう設定するか。競業避止の範囲まで含めて解説します。

PMI(統合)で売り手社長が果たす役割と引継ぎ期間
進め方

PMI(統合)で売り手社長が果たす役割と引継ぎ期間

売却後の半年〜3年、社長は権限のない立場で会社に残ります。PMIで実際に求められること、失敗しやすい局面、そして引継ぎ期間の条件をどう設計しておくべきかを整理します。

取引先・銀行への説明をどう設計するか
進め方

取引先・銀行への説明をどう設計するか

主要取引先の契約にチェンジ・オブ・コントロール条項があれば、同意がないとクロージングできません。誰にいつどう伝えるか、金融機関に接触する時期、噂で伝わった場合の対処までを整理します。