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アクモス株式会社のM&A実績

「2028年6月期にグループ売上高100億円」を掲げ、首都圏でのM&Aを進めているIT企業です。買ってきたのは売上5〜7億円台のシステム開発・保守会社で、売り手は3件とも創業者や役員といった個人です。官公庁・製造業に強い自社に、金融や第三者保守など足りない分野を足す形で選んでいます。

アクモス株式会社が公表した適時開示3件をもとに整理しています。データ時点:2026年10月12日(新しい開示が出たら追加します)

会社概要

本社
東京都千代田区
設立
―
事業内容
官公庁・製造業向けのシステム開発、消防通信指令システム、ITインフラ構築、第三者保守やBPOなどを手がける独立系のIT企業グループ
売上高
74億9,900万円(2026年6月期(連結))
営業利益
5億2,400万円
純資産
37億600万円

どんな会社を買っているか

買う業種
システムエンジニアリングサービス(SES)/業務システムの受託開発/ハードウェアの第三者保守(EOSL製品の保守)
対象の規模
対象の売上 5.57億円〜7.45億円
手法
株式譲渡(子会社化)。全株を買う形と、80%だけを買う形の両方がある
赤字でも買うか
黒字の会社のみ
買収後の扱い
社名のまま子会社として残した会社が2社、買った後に本体へ吸収合併した会社が1社あります。システムズサービスは取得から約8か月後の2026年10月1日に吸収合併されました。フィールドワンは2026年4月に社長を含む経営陣が入れ替わっています。
  • 3件中1件で取得価額が開示されています。システムズサービスは当初非開示でしたが、株式譲渡の完了時に「開示が可能な状況となった」として2億8,800万円を公表しました
  • 残る2件(プライムシステムデザイン、フィールドワン)は「契約上の規定に基づき非開示」で、純資産の何%といった水準の記述もありません
  • 80%だけを買う案件が2件あります。プライムシステムデザインでは株主の社長1名から600株中480株を取得しており、残り20%は売り手側に残った形です

買収の履歴3件

すべて同社が公表した適時開示から転記しています。「―」は開示が無いか、 まだ取り込めていない項目です。

2026年1月15日株式譲渡(完全子会社化)

株式会社システムズサービス

金融機関(保険・証券・銀行)向けのシステムエンジニアリングサービス(SES)/東京都千代田区/1999年2月設立

取得価額
2億8,800万円
対象の売上
6億9,600万円
対象の営業利益
1,500万円
対象の純資産
1億300万円

決算期:2024年12月期/譲渡前の株主:個人(志賀 亦 67%、志賀 節子 33%)。開示時点では他の株主が10%を持っていたが、譲渡実行日までに志賀 節子へ集約/当初(1月15日)は株式譲渡契約に基づき非開示とされ、「連結純資産額及び単体純資産額の15%未満」とだけ書かれていた。譲渡実行日(1月29日)の開示で288百万円と公表。アドバイザリー費用等(概算)20百万円を加えた合計は308百万円。のれんは211百万円(10年償却)

買収理由:官公庁・製造業中心の顧客に金融分野を加え、事業領域を広げる

売上6億9,600万円・営業利益1,500万円・純資産1億300万円で、価格は2億8,800万円。営業利益の約19倍、純資産の約2.8倍です。営業利益率は2%前後と薄いものの、3期とも黒字で純資産を7,900万円→1億300万円と積み上げていました。利益の倍率だけでは説明できない値段で、金融機関向けの技術者と取引口座そのものが評価されたと読めます。また開示時点で10%を持っていた他の株主の株は、譲渡日までに親族へ集約されています。少数株主がいても、売る前に身内でまとめれば100%譲渡は成立します。

買収後吸収合併2026年10月12日時点

2026年6月期の決算短信に、2026年4月21日に合併契約を結び、2026年10月1日付でアクモス本体を存続会社として吸収合併する予定と書かれています。取得から約8か月で法人は消えた形です。

確認元:2026年6月期決算短信〔日本基準〕(連結)

出典:株式会社システムズサービスの株式取得(子会社化)に関するお知らせ

2023年12月21日株式譲渡(連結子会社化)。発行済株式の80%のみを取得

株式会社プライムシステムデザイン

業務システムの受託開発(主にメーカー向け)、クラウドサービス、システムエンジニアリングサービス/東京都中野区/1998年9月設立

取得価額
―
対象の売上
5億5,700万円
対象の営業利益
4,500万円
対象の純資産
1億2,200万円

決算期:2023年7月期/譲渡前の株主:個人1名(市原 雅之)が100%保有。うち80%を譲渡/契約上の規定に基づき非開示

買収理由:首都圏のSI・ソフトウェア開発分野でのシステムエンジニアリングサービスの拡張

売上5億5,700万円・営業利益4,500万円・純資産1億2,200万円。3期前は営業損失100万円とほぼ収支トントンでしたが、その後2期は4,000万円台の営業利益を出し、純資産を5,100万円から1億2,200万円まで倍以上に増やしていました。立て直しの成果が数字に出た時点での譲渡です。社長1人が100%持っていた会社で、全部ではなく80%を売り、20%を手元に残しています。

買収後存続2026年10月12日時点

2026年6月期の決算短信に連結子会社として社名が出ており、決算日を3月末から6月末に変えたことが書かれています。商号変更や合併の開示はありません。

確認元:2026年6月期決算短信〔日本基準〕(連結)

出典:株式会社プライムシステムデザインの株式取得(連結子会社化)に関するお知らせ

2022年6月16日株式譲渡(連結子会社化)。発行済株式の80%のみを取得

株式会社フィールドワン

メーカー保守が終わったIT機器(EOSL製品)の第三者保守、保守部品の供給、レガシーシステムの仮想化/東京都新宿区/1982年7月設立

取得価額
―
対象の売上
7億4,500万円
対象の営業利益
5,200万円
対象の純資産
9億1,400万円

決算期:2022年3月期/譲渡前の株主:個人3名(鈴木 えり子 50.3%、狩集 和浩 25.5%、社長の新宮 邦彦 24.2%)/契約上の規定に基づき非開示

買収理由:第三者保守を取り込み、首都圏でのIT基盤・ネットワーク構築事業を伸ばす

創業40年、売上7億4,500万円・営業利益5,200万円・純資産9億1,400万円と、売上を上回る純資産を持つ会社でした。営業利益は1億400万円から5,200万円へ半減した年の譲渡です。株主は個人3名で、社長の持分は24.2%でした。その後の決算短信では、この第三者保守事業が「グループ参画後初めて営業損失」となり、2026年4月に社長を含む経営体制が刷新されたと書かれています。業績が戻らなければ、買われた後に経営陣が入れ替わることがある、という実例です。

買収後存続2026年10月12日時点

2026年6月期の決算短信に社名が出ており、2026年4月1日付で代表取締役社長を含む経営体制を刷新し、赤字の解消に取り組んでいると書かれています。商号変更や合併の開示はありません。

確認元:2026年6月期決算短信〔日本基準〕(連結)

出典:株式会社フィールドワンの株式取得(連結子会社化)に関するお知らせ

この会社に売るといくらか

取得価額が開示された1件の実績です。公表されている数字をそのまま並べたもので、 自社の価格を保証するものではありません。 営業利益率が低い業種では営業利益の倍率が大きく出るので、売上との比もあわせてご覧ください。

  • 株式会社システムズサービス2億8,800万円(売上の0.41倍・営業利益の19.2倍)

自社だといくらになるかは、売却相場の考え方をご覧ください。

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本ページはアクモス株式会社が公表した適時開示をもとに編集部が整理したものです。 同社とは資本関係・提携関係はなく、掲載にあたって金銭のやり取りはありません。 内容に誤りがある場合はお問い合わせよりご連絡ください。最終更新:2026年10月12日