データで見る買い手名鑑

買い手名鑑に載せた上場企業293社・買収1797件を、まとめて集計しました。自社と同じくらいの規模・業種の会社が、いくらで、どうなったかの目安を見るためのページです。

名鑑に会社を足すたびに自動で数字が変わります(最終更新 2026年10月22日)。

掲載した上場企業
293社
公表された買収
1797件
価格が開示された買収
873件
営業利益の何倍か(中央値)
9.5倍

いくらで買われているか

取得価額が開示された873件の集計です。 倍率は、取得価額を対象会社の直近期の数字で割ったものです。

件数中央値真ん中の半分平均(参考)
取得価額873件3億7,600万円1億3,000万円〜10億円13億7,638万円
営業利益の何倍か(黒字のみ)573件9.5倍5.3倍〜18.5倍56.4倍
純資産の何倍か662件2.1倍1.1倍〜4.6倍5.9倍
売上の何倍か811件0.61倍0.26倍〜1.31倍2.37倍

「真ん中の半分」は、小さい順に並べて下から25%〜75%に入る範囲です。 平均は、数百億円の案件や数百倍の案件に引っ張られて大きく出るので、参考にとどめてください。

取得価額の分布

  • 1円以下・無償22件
  • 1,000万円未満14件
  • 1,000万〜5,000万円67件
  • 5,000万〜1億円73件
  • 1億〜3億円193件
  • 3億〜10億円281件
  • 10億〜50億円177件
  • 50億円以上46件

営業利益の何倍で買われたか

「営業利益の3〜5年分」という目安(3.0〜5.0倍)に入るのは、573件のうち74件です。

  • 1倍未満15件
  • 1〜3倍52件
  • 3〜5倍70件
  • 5〜10倍156件
  • 10〜20倍143件
  • 20倍以上137件

棒グラフの区切りは「下限以上・上限未満」で数えています(例:5.0倍ちょうどは「5〜10倍」)。

ランキング

開示された数字だけで順位を付けています。倍率が高いのは「その案件でそうだった」という実績で、どの会社でも同じ水準で買うという意味ではありません。倍率は相手の業績や取得割合で大きく変わるので、各社のページで1件ずつの事情も確かめてください。

取得価額の大きい買収

順位買い手買われた会社・事業取得価額
1ノーリツ鋼機センクシア株式会社(2026年)690億円
2大栄環境株式会社スカラベサクレ(2025年)440億円
3ノーリツ鋼機AlphaTheta株式会社(旧Pioneer DJ株式会社)(2020年)350億円
4ノーリツ鋼機テイボー株式会社(2014年)314億円
5エスコン株式会社ピカソ(優木産業・グループ6社を含む計8社)(2021年)298億円
6コプロHD株式会社トライト(建設派遣事業。子会社トライトエンジニアリングを含む)(2026年)292億4,300万円
7TSIホールディングス株式会社デイトナ・インターナショナル(2025年)283億円
8オープンハウスグループ株式会社ホーク・ワン(2018年)200億円
9SBSホールディングス三菱ケミカル物流株式会社(2026年)192億円
10西華産業旭サナック株式会社(2025年)180億円

営業利益に対して高い倍率で買っている会社

会社ごとに「取得価額 ÷ 対象会社の営業利益」の中央値を出したものです。 黒字の対象会社で価格が開示された買収が5件以上ある会社に限っています。

順位買い手営業利益の何倍か(中央値)集計した買収
1メドレー35.3倍6件
2サイバーリンクス31.0倍5件
3TWOSTONE&Sons26.8倍6件
4ソフィアホールディングス20.6倍11件
5Orchestra Holdings14.8倍5件
6SHIFT14.6倍20件
7メイホーホールディングス14.6倍9件
8クリエイト・レストランツ・ホールディングス14.5倍7件
9アピリッツ12.9倍5件
10ユーグレナ12.3倍5件

純資産に対して高い倍率で買っている会社

「取得価額 ÷ 対象会社の純資産」の中央値です。1倍を大きく超えるほど、 帳簿の資産より収益力やブランドに値段を付けている買い手です。 こちらも価格が開示された買収が5件以上ある会社に限っています。

順位買い手純資産の何倍か(中央値)集計した買収
1スカラ7.9倍6件
2エフ・コード7.4倍7件
3MUSCAT GROUP6.0倍6件
4メドレー5.0倍6件
5Orchestra Holdings4.4倍8件
6じげん4.2倍13件
7ベクトル3.9倍7件
8フーバーブレイン3.8倍8件
9アドベンチャー3.8倍8件
10TWOSTONE&Sons3.3倍8件

買収件数の多い会社

名鑑に載せた買収の件数です。適時開示が出ていない小さな買収は含みません。

順位買い手公表された買収うち価格開示
1SHIFT40件25件
2じげん28件21件
3ソフィアホールディングス24件20件
4オートバックスセブン23件2件
5平和ホールディングス20件4件
6Orchestra Holdings20件8件
7SYSホールディングス19件1件
8ALSOK16件1件
9日創グループ16件11件
10ERIホールディングス16件8件

対象会社の営業利益が大きい買収

どのくらいの利益を出している会社が売れているかの上位です。取得価額が非開示の買収も含みます。

順位買い手買われた会社・事業対象の営業利益取得価額
1ノーリツ鋼機センクシア株式会社(2026年)51億3,400万円690億円
2オープンハウスグループ株式会社ホーク・ワン(2018年)45億1,700万円200億円
3大栄環境株式会社スカラベサクレ(2025年)44億9,800万円440億円
4ノーリツ鋼機AlphaTheta株式会社(旧Pioneer DJ株式会社)(2020年)33億1,400万円350億円
5イチネンHD日東エフシー株式会社(2023年)25億9,300万円非開示
6三井松島HD株式会社ジャパン・チェーン・ホールディングス(2023年)19億7,400万円43億3,360万円
7コプロHD株式会社トライト(建設派遣事業。子会社トライトエンジニアリングを含む)(2026年)18億1,400万円292億4,300万円
8ノーリツ鋼機テイボー株式会社(2014年)18億1,100万円314億円
9U-NEXT HOLDINGS株式会社エクシング(2025年)17億2,500万円175億円
10三井松島HD株式会社エム・アール・エフ(2024年)17億700万円120億円

対象会社の売上規模別

自社の売上に近い行を見てください。売上が開示されていない318件は除いています。

対象会社の売上買収うち価格開示取得価額(中央値)営業利益の何倍か(中央値)
売上1億円未満124件69件7,000万円5.9倍
1億〜5億円487件264件2億円10.7倍
5億〜10億円301件152件4億575万円8.8倍
10億〜50億円430件246件9億1,400万円9.1倍
50億円以上137件82件39億2,100万円9.4倍

業種別

開示に書かれた対象会社の事業内容から、大まかな業種に機械的に振り分けています。 複数の事業を持つ会社は、主なものの1つに入れています。

業種買収うち価格開示営業利益の何倍か(中央値)
IT・ソフトウェア342件199件13.0倍
製造223件103件8.1倍
介護・医療・福祉219件86件12.2倍
建設・設計・不動産210件95件10.4倍
卸売・小売179件82件7.9倍
広告・マーケティング・メディア103件57件6.1倍
レジャー・エンタメ89件36件5.7倍
人材・派遣・教育82件56件12.1倍
飲食68件34件12.2倍
食品の製造・卸61件27件5.5倍
保険・金融46件30件9.0倍
警備・ビルメンテナンス38件8件11.5倍
コンサル・専門サービス33件18件16.8倍
美容・生活サービス31件14件8.6倍
エネルギー・インフラ28件10件5.0倍
物流・運送21件6件11.4倍
廃棄物・環境11件5件8.8倍
その他13件7件10.1倍

件数が少ない業種の中央値は、1〜2件の案件で大きく動きます。

赤字や債務超過でも売れているか

  • 直前期が営業赤字だった会社・事業の買収:258件(うち価格開示 153件)
  • 債務超過(純資産がマイナス)だった会社・事業の買収:105件(うち価格開示 54件)
  • 取得価額が1円以下・無償だった買収:22件
  • 赤字や債務超過の会社を買った実績がある上場企業:169社/293社

具体的な案件は記事上場企業は中小企業をいくらで買っているかで1件ずつ紹介しています。

買われた会社はその後どうなったか

買い手のグループ会社一覧と後続の開示で確かめた結果です(1797件)。 社名が残る「存続」と「社名変更」は、法人そのものは残っています。

  • 存続1056件
  • 社名変更119件
  • 吸収合併154件
  • 再売却71件
  • 実行前31件
  • 不成立2件
  • 不明364件

法人が残った割合(存続+社名変更):65%

開示の年別

名鑑に載せた買収を、開示された年で数えたものです。直近の年が多いのは、 新しい開示から順に調べているためで、市場全体の件数の増減ではありません。

  • 2013年10件
  • 2014年59件
  • 2015年45件
  • 2016年56件
  • 2017年56件
  • 2018年95件
  • 2019年102件
  • 2020年86件
  • 2021年136件
  • 2022年136件
  • 2023年167件
  • 2024年197件
  • 2025年283件
  • 2026年369件

この集計の前提

  • 数字はすべて各社の適時開示(と決算短信の注記)から転記したものです。 取得価額が非開示の買収は、価格と倍率の集計に入っていません
  • 金額を公表してもよいと判断された案件に偏っています。相手が個人の場合は非開示になりやすいため、 個人オーナーの案件は実際より少なく出ています
  • 一部の株式だけを買った案件は、取得した分の価格を会社全体の数字で割っているため、倍率が低めに出ます
  • 数百億円規模の案件も含みます。中小企業の目安として見るときは、中央値と規模別の表を見てください