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大栄環境株式会社のM&A実績

廃棄物処理の「収集運搬」と「最終処分場」を地域ごとに買い足している会社です。関東では解体・収集運搬の会社を社長個人から、九州では最終処分場を持つ会社を創業家から買っています。中期経営計画「D-Plan2028」で最終処分場の残容量拡大を成長施策に掲げており、処分場の許可を持つ会社には440億円という大きな金額を払っています。2026年には民事再生中のPETリサイクル会社のスポンサーにも名乗りを上げました。

大栄環境株式会社が公表した適時開示3件をもとに整理しています。データ時点:2026年10月12日(新しい開示が出たら追加します)

会社概要

本社
兵庫県神戸市
設立
―
事業内容
産業廃棄物の収集運搬から中間処理・再資源化、最終処分までを一貫して手がける環境関連事業。土壌浄化や処理施設の建設・運営管理も行う
売上高
878億5,500万円(2026年3月期(連結))
営業利益
221億8,900万円
純資産
1,140億6,400万円

どんな会社を買っているか

買う業種
産業廃棄物の収集運搬/建物解体工事/産業廃棄物・汚染土壌の最終処分場/プラスチック(PET)リサイクル
対象の規模
対象の売上 33億円〜61億円(民事再生スポンサー案件は売上8億円規模)
手法
株式譲渡(子会社化)が中心。株主の資産管理会社ごと買う形、民事再生のスポンサーとして新設分割した新会社に事業を移す形も使う
赤字でも買うか
黒字の会社のみ
買収後の扱い
買った会社は社名のまま子会社として残す形が確認できます。スカラベサクレは取得後も「結合後の企業名称 変更なし」と決算短信に書かれ、九州エリアの受入拡大の担い手として名前が出ています。関東では、先に持っていた子会社の共同土木と一体で運営する前提で栄和リサイクルを買っています。
  • 取得価額が開示された案件があります。スカラベサクレは440億円(直接取得分80%と、残りを持つ株主の資産管理会社2社の取得費用を含む)。対象の営業利益の約9.8倍、純資産の約6.2倍でした
  • 個人オーナーからの案件(栄和リサイクル)は「相手先との合意により」金額非開示。ただし2026年3月期の決算短信の前期分の注記にこの買収で、のれん12億4,400万円が発生したと書かれています
  • 買う理由は毎回「エリア」と「許可・施設」です。関東の収集運搬能力、九州の処分場容量と専用バースといった、新しく作るのに時間がかかるものを持つ会社が対象になっています
  • 上場同業の要興業の株式27.62%の取得(持分法適用)や、上場企業からの最終処分場(土地・施設)の買い取りもありますが、中小企業の買収ではないのでこの一覧には入れていません

買収の履歴3件

すべて同社が公表した適時開示から転記しています。「―」は開示が無いか、 まだ取り込めていない項目です。

2026年9月18日民事再生のスポンサー支援。共同新設分割で新会社を作り、事業を承継させる(基本合意の段階)

株式会社トーシン及び株式会社レコの事業

リサイクルPETフレーク・ペレットの製造販売(トーシン)、PETシートの製造(レコ)/滋賀県甲賀市/トーシン1992年4月、レコ2001年6月設立

取得価額
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対象の売上
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対象の営業利益
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対象の純資産
―

決算期:トーシン2025年9月期、レコ2026年4月期/譲渡前の株主:非開示(2026年5月29日に大阪地方裁判所へ民事再生法の適用を申請)/基本合意の段階で非開示。最終合意は2026年10月15日の予定/2社合算の数値は開示なし。トーシンの売上高806百万円(2025年9月期)、レコの売上高138百万円(2026年4月期)

買収理由:PETリサイクルの技術・ノウハウを、グループのPP・PEなどのプラスチック廃棄物リサイクルや施設の設備設計に活かす

トーシンの売上8億600万円、レコの売上1億3,800万円。民事再生を申請した会社でも、技術とノウハウがあれば上場企業がスポンサーに付きます。会社をそのまま買うのではなく、新しい会社を作って事業だけを移す形です。開示文には監督委員の同意を得て基本合意を結んだと明記されています。

買収後実行前2026年10月12日時点

2026年9月18日に基本合意。最終合意書の締結は2026年10月15日、事業承継の実行は2026年11月2日の予定です。

確認元:株式会社トーシン及び株式会社レコの民事再生スポンサー支援に関する基本合意書の締結について

出典:株式会社トーシン及び株式会社レコの民事再生スポンサー支援に関する基本合意書の締結について

2025年8月26日株式譲渡(80%を直接取得)。残りの株式を持つ株主の資産管理会社(株式会社YT・株式会社YH)も全株取得

株式会社スカラベサクレ

産業廃棄物及び汚染土壌の最終処分事業(管理型最終処分場、許可容量 約8,810千m3)/福岡県北九州市/1994年7月設立

取得価額
440億円
対象の売上
60億5,800万円
対象の営業利益
44億9,800万円
対象の純資産
71億1,700万円

決算期:2025年3月期/譲渡前の株主:ヤナイホールディングス60.0%、株式会社ヤナイ19.5%、株式会社YT15.0%、株式会社YH5.5%(いずれも柳井家の資産管理会社・グループ会社)/第三者機関の株価算定をもとに交渉で決定。YT・YHの株式取得のための費用を含む。アドバイザリー費用等は取得時の開示で12百万円(概算)、決算短信では8百万円。対象の営業利益の約9.8倍、純資産の約6.2倍(直接取得は80%のため目安)

買収理由:中期経営計画の柱である最終処分場の埋立計画量と残容量の拡大。九州エリアで完結する廃棄物処理・資源循環システムの構築

売上60億5,800万円・営業利益44億9,800万円(利益率74%)・純資産71億1,700万円。売上は33億円→39億円→61億円と伸びている最中でした。取得価額は440億円で、この一覧でも最大級の案件です。許可容量の大きい処分場と専用バースという、新たに作るのが難しい設備に値段が付いています。株主は創業家の資産管理会社に分かれていましたが、資産管理会社ごと買い取る形で、株主構成の複雑さを買い手側で引き受けています。

買収後存続2026年10月12日時点

2025年11月26日に取得完了。2026年3月期の決算短信に新規連結子会社として社名が載り、「結合後の企業名称 変更なし」と記載されています。

確認元:2026年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)

出典:株式会社スカラベサクレの一部株式取得(連結子会社化)に関するお知らせ

2024年1月24日株式譲渡(完全子会社化)

栄和リサイクル株式会社

産業廃棄物の収集運搬(主に建設現場)、建物総合解体工事/東京都新宿区/1990年2月設立

取得価額
―
対象の売上
33億1,600万円
対象の営業利益
4億2,800万円
対象の純資産
14億6,400万円

決算期:2023年9月期/譲渡前の株主:個人1名(金城 虎一)が100%保有/相手先との合意により非開示。デューデリジェンスの結果に基づき双方協議で決定。2026年3月期の決算短信(前期分の注記)によると、この買収で発生したのれんは1,244百万円

買収理由:関東エリアでの収集運搬能力の増強。首都圏に中間処理施設を持つ子会社の共同土木と一体で運営する

売上33億1,600万円・営業利益4億2,800万円・純資産14億6,400万円。売上は23億円→57億円→33億円と大きく上下していますが、営業利益は3億9,100万円→4億300万円→4億2,800万円と毎期積み上がっていました。売上の波より利益の安定が見られる例です。社長1人が100%を持つ会社で、取得後にのれんが12億4,400万円計上されており、純資産を大きく上回る金額で売れたことが読み取れます。

買収後不明2026年10月12日時点

2024年4月1日に取引実行予定として開示。2026年3月期の決算短信では前期ののれん発生の説明に社名が出るのみで、現在も子会社として残っているかを示す記載は確認できていません。

確認元:2026年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)

出典:栄和リサイクル株式会社の株式取得(連結子会社化)に関するお知らせ

この会社に売るといくらか

取得価額が開示された1件の実績です。公表されている数字をそのまま並べたもので、 自社の価格を保証するものではありません。 営業利益率が低い業種では営業利益の倍率が大きく出るので、売上との比もあわせてご覧ください。

  • 株式会社スカラベサクレ440億円(売上の7.26倍・営業利益の9.8倍)

自社だといくらになるかは、売却相場の考え方をご覧ください。

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本ページは大栄環境株式会社が公表した適時開示をもとに編集部が整理したものです。 同社とは資本関係・提携関係はなく、掲載にあたって金銭のやり取りはありません。 内容に誤りがある場合はお問い合わせよりご連絡ください。最終更新:2026年10月12日