中央自動車工業株式会社のM&A実績
自動車部品・用品の専門商社で、自動車に関わる会社を買い足している会社です。売上40億〜50億円台の会社を、個人オーナーからも大手商社からも買っています。決算短信では「M&Aや新規ビジネス開拓に注力」と書き、次の期も「M&Aにより強化した異業種を含む新たな領域でのビジネス拡大」を掲げています。
中央自動車工業株式会社が公表した適時開示2件をもとに整理しています。データ時点:2026年10月12日(新しい開示が出たら追加します)
会社概要
- 本社
- 大阪府大阪市
- 設立
- 1943年1月
- 事業内容
- 自動車部品・用品(ボディコーティング剤、アルコール検知器など)の開発・販売と輸出入。子会社で損害保険の全損車両の処分業務も手がける
- 売上高
- 466億9,200万円(2026年3月期(連結))
- 営業利益
- 113億7,600万円
- 純資産
- 629億5,300万円
どんな会社を買っているか
- 買う業種
- 自動車補修部品の輸出/損害保険の全損車両の処分
- 対象の規模
- 対象の売上 44.9億円〜54.3億円(業績が開示された2件)
- 手法
- 株式譲渡(子会社化)が中心。株式の一部を自社株と交換する簡易株式交換を組み合わせたこともある
- 赤字でも買うか
- 黒字の会社のみ
- 買収後の扱い
- 買った会社は社名のまま子会社として残しています。2019年に取得したABTは、2026年の決算短信でも「連結子会社の株式会社ABT」として独立したセグメントを担っています。
- 取得価額は出すときと出さないときがあります。ABTでは1株2,750万円と算定レンジまで開示し、森田産業では守秘義務契約を理由に非開示でした
- このほか、2023年に有限会社フラッグス、2024年に株式会社ケー・エム・エンタープライズ、2025年12月に株式会社YOOコーポレーションの株式取得も開示しています。2026年の決算短信では、ケー・エム・エンタープライズがアジア向け、森田産業が中南米向けの自動車補修部品販売を担うと書かれており、海外の得意地域が違う会社を並べて買っていることが分かります
- 2015年には主要取引先の株式34%を取得して持分法適用会社にしています。子会社化ではないため、下の一覧には入れていません
買収の履歴2件
すべて同社が公表した適時開示から転記しています。「―」は開示が無いか、 まだ取り込めていない項目です。
森田産業株式会社
自動車補修部品の輸出販売(北中南米に強み)/大阪府大阪市/1973年11月設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- 44億9,000万円
- 対象の営業利益
- 3億3,700万円
- 対象の純資産
- 21億9,100万円
決算期:2025年3月期/譲渡前の株主:森田 敏裕ほか1名が100%保有(個人)/当事者間の守秘義務契約に基づき非開示
買収理由:北中南米の大手バイヤーとの長年の取引関係を引き継ぎ、海外事業を広げる
売上44億9,000万円・営業利益3億3,700万円・純資産21億9,100万円。総資産27億7,900万円のうち純資産が約8割で、借入に頼らず利益を積み上げてきた会社です。3期とも営業利益は3億円前後で安定し、純資産は17億8,100万円→21億9,100万円と毎年増えていました。買い手が評価したのは、自社が取引できていなかった海外の大口顧客との関係です。開示前に資本・人的・取引のいずれの関係もなく、取引のない相手でも、持っている販路そのものが買う理由になります。
2025年8月29日に株式譲渡を実行。2026年3月期の決算短信で連結子会社に新たに加わった1社として社名が載り、中南米向けの自動車補修部品販売を担っていると書かれています。
株式会社ABT
損害保険会社が全損と認定した車両の処分に関わる業務/東京都千代田区/2003年6月設立
- 取得価額
- 52億2,500万円
- 対象の売上
- 54億2,500万円
- 対象の営業利益
- 8億400万円
- 対象の純資産
- 3億9,500万円
決算期:2019年3月期/譲渡前の株主:三菱商事株式会社(上場企業)が100%保有/現金で取得した91%分の取得価額(概算)は52億2,500万円。開示の1株価額2,750万円で100%に換算すると55億円。1株27,500,000円×200株で算出(株式取得と株式交換で同じ1株価額)。現金で取得した91%分の株式取得価額は概算5,225百万円と開示。第三者算定機関(エフエーエス)がDCF法と類似会社比較法で算定したレンジは4,321〜5,791百万円
買収理由:ABTのネットワークを活かした新しい商品・サービスの開発、新規顧客の獲得と既存顧客との取引深耕
売上54億2,500万円・営業利益8億400万円・純資産3億9,500万円で、100%の値段は55億円。営業利益の約6.8倍、純資産の約14倍です。純資産が小さいのは、3期とも1株当たり配当が1株当たり利益と同額、つまり利益を全額親会社に配当していたからです。それでも価格はDCF法と類似会社比較で、稼ぐ力をもとに決まっています。内部留保が少ない会社でも、利益が安定していれば純資産の何倍もの値段がつく例です。売り手は総合商社で、子会社を事業会社へ渡したカーブアウト案件でもあります。
2026年3月期の決算短信で「連結子会社の株式会社ABT」として自動車処分事業セグメントを担い、売上107億7,800万円と記載されています。取得から6年以上、社名のまま残っています。
この会社に売るといくらか
取得価額が開示された1件の実績です。公表されている数字をそのまま並べたもので、 自社の価格を保証するものではありません。 営業利益率が低い業種では営業利益の倍率が大きく出るので、売上との比もあわせてご覧ください。
- 株式会社ABT52億2,500万円(売上の0.96倍・営業利益の6.5倍)
自社だといくらになるかは、売却相場の考え方をご覧ください。
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本ページは中央自動車工業株式会社が公表した適時開示をもとに編集部が整理したものです。 同社とは資本関係・提携関係はなく、掲載にあたって金銭のやり取りはありません。 内容に誤りがある場合はお問い合わせよりご連絡ください。最終更新:2026年10月12日