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前田工繊株式会社のM&A実績

土木資材のメーカーですが、買収で事業領域を広げ続けている会社です。自己資本比率80%・営業利益率17%という厚い財務を元手に、建材・化学・自動車部材といった隣接分野のメーカーを買っています。売上10億円規模の中小メーカーから、大手化学メーカーの子会社まで対象です。

前田工繊株式会社が公表した適時開示4件をもとに整理しています。データ時点:2026年10月6日(新しい開示が出たら追加します)

会社概要

本社
福井県坂井市
設立
―
事業内容
ジオシンセティックス(土木資材)、インフラ補修・補強材、自動車部材、アルミホイール
売上高
713億8,900万円(2026年6月期(連結))
営業利益
120億3,300万円
純資産
761億7,900万円

どんな会社を買っているか

買う業種
土木・建築資材の製造/合成樹脂・化学品/自動車用部材/電気機器
対象の規模
対象の売上 11億円〜90億円
手法
株式譲渡(100%取得)
赤字でも買うか
黒字の会社のみ
買収後の扱い
買った会社の社名は基本的に残しています。ただし2021年には完全子会社間の合併も行っており、グループ内で整理されることはあります。
  • 取得価額は「公認会計士等の算定による」としつつ非開示にする案件が多く、公表されたのは三井化学産資の56億1,000万円だけです
  • 売り手は大企業(三井化学)と、資産管理会社や個人オーナーの両方があります
  • メーカーを買う会社なので、評価の軸は純資産と技術です。名古屋油化は売上11億円に対して純資産13億8,200万円と、資産の厚い会社でした

買収の履歴4件

すべて同社が公表した適時開示から転記しています。「―」は開示が無いか、 まだ取り込めていない項目です。

2026年9月4日株式譲渡(100%)

名古屋油化株式会社

自動車用吸音表皮材の製造・販売/愛知県東海市/1958年9月設立

取得価額
―
対象の売上
11億1,300万円
対象の営業利益
―
対象の純資産
13億8,200万円

決算期:2026年6月期/譲渡前の株主:合同会社ジェイ・イー・オーが100%保有/相手先との秘密保持契約により非開示

買収理由:自動車用吸音表皮材の事業基盤の拡充と収益の安定化。自社の熱可塑性樹脂と対象会社の熱硬化性樹脂を組み合わせた新製品開発

売上11億1,300万円に対して純資産13億8,200万円。売上を純資産が上回る、設備と内部留保の厚いメーカーです。3期連続で売上と純資産をともに伸ばしていました。買い手が挙げた理由の中心は「技術の組み合わせ」で、規模ではありません。

買収後存続2026年10月6日時点

2026年9月の取得で、その後の商号変更や合併の開示はありません。

確認元:名古屋油化株式会社の株式の取得(子会社化)に関するお知らせ

出典:名古屋油化株式会社の株式の取得(子会社化)に関するお知らせ

2024年6月26日株式譲渡(100%)

三井化学産資株式会社

合成樹脂製品、土木資材、建築資材、配管資材の製造・加工・販売/東京都文京区/1964年10月設立

取得価額
56億1,000万円
対象の売上
90億800万円
対象の営業利益
1億6,100万円
対象の純資産
55億7,800万円

決算期:2024年3月期/譲渡前の株主:三井化学株式会社が100%保有/合計(概算額)

買収理由:土木・建築資材分野の事業基盤の強化

売上90億800万円の会社を56億1,000万円で取得。純資産55億7,800万円とほぼ同額で、のれんはほとんど乗っていません。営業利益は3期で3億800万円→6,300万円→1億6,100万円と振れており、利益が落ちた局面での大企業のノンコア整理という性格がはっきり出ています。

買収後存続2026年10月6日時点

2025年4月1日に取得完了が開示されています。その後の商号変更や合併の開示はありません。

確認元:(開示事項の経過)三井化学産資株式会社の株式の取得(子会社化)完了に関するお知らせ

出典:三井化学産資株式会社の株式の取得(子会社化)に関するお知らせ

2021年9月16日株式譲渡(100%)

株式会社セブンケミカル

外壁用の防水材、保護・仕上げ材の製造・販売/東京都新宿区/1971年7月設立

取得価額
―
対象の売上
―
対象の営業利益
―
対象の純資産
―

公認会計士等の算定に基づくが、金額は非開示/開示基準を下回る任意開示のため、対象会社の業績は非開示

買収理由:建築資材分野への展開

業績も価格も開示されていません。開示基準を下回る規模の買収では、こうして中身が出ないことがあります。読み取れるのは「創業1971年の防水材メーカーが上場企業に買われた」という事実だけです。

買収後不明2026年10月6日時点

同社は2021年9月に完全子会社間の合併も開示しており、グループ内で整理された可能性がありますが、対象を特定できていません。

確認元:株式会社セブンケミカルの株式の取得(子会社化)に関するお知らせ

出典:株式会社セブンケミカルの株式の取得(子会社化)に関するお知らせ

2021年2月5日株式譲渡(100%)

エスケー電気工業株式会社

電気牧柵の製造・販売、酪農用製品の販売/北海道苫小牧市/1948年8月設立

取得価額
―
対象の売上
―
対象の営業利益
―
対象の純資産
―

公認会計士等の算定に基づくが、金額は非開示/開示基準を下回る任意開示のため、対象会社の業績は非開示

買収理由:事業領域の拡大

創業1948年、北海道苫小牧市の電気牧柵メーカーです。土木資材の会社が酪農用製品の会社を買っています。買い手は業種で探していないという例で、自社の業種から買い手候補を絞り込みすぎないほうがよい理由がここにあります。

買収後不明2026年10月6日時点

商号変更や合併の開示は確認できていません。

確認元:エスケー電気工業株式会社の株式の取得(子会社化)に関するお知らせ

出典:エスケー電気工業株式会社の株式の取得(子会社化)に関するお知らせ

この会社に売るといくらか

取得価額が開示された1件の実績です。公表されている数字をそのまま並べたもので、 自社の価格を保証するものではありません。 営業利益率が低い業種では営業利益の倍率が大きく出るので、売上との比もあわせてご覧ください。

  • 三井化学産資株式会社56億1,000万円(売上の0.62倍・営業利益の34.8倍)

自社だといくらになるかは、売却相場の考え方をご覧ください。

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本ページは前田工繊株式会社が公表した適時開示をもとに編集部が整理したものです。 同社とは資本関係・提携関係はなく、掲載にあたって金銭のやり取りはありません。 内容に誤りがある場合はお問い合わせよりご連絡ください。最終更新:2026年10月6日