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株式会社サンマルクホールディングスのM&A実績

「サンマルクカフェ」「鎌倉パスタ」に続く第3のブランドをM&Aで手に入れると中期経営計画で掲げ、外食ブランドを買っている会社です。とくにインバウンドと海外展開に強い和食業態を狙っていると開示文に明記しています。2024年には牛カツ定食の2ブランドを合わせて200億円超で買い、2026年にはうどんの「つるとんたん」事業を128億円で引き取ります。一方で、京都の喫茶店4店舗の会社も買っています。売り手はいずれも個人オーナーか、オーナー系の事業会社です。

株式会社サンマルクホールディングスが公表した適時開示4件をもとに整理しています。データ時点:2026年10月12日(新しい開示が出たら追加します)

会社概要

本社
岡山県岡山市(2026年5月に本社機能を京都へ移転)
設立
1991年7月
事業内容
「ベーカリーレストランサンマルク」「サンマルクカフェ」「鎌倉パスタ」「京都勝牛」「牛かつもと村」などの外食チェーンを国内外で約870店舗展開する持株会社
売上高
884億3,200万円(2026年3月期(連結))
営業利益
51億4,900万円
純資産
314億8,800万円

どんな会社を買っているか

買う業種
外食(牛カツ定食)/外食(うどん専門店・和食)/外食(喫茶店)
対象の規模
対象の売上 1.5億円〜92億円
手法
株式譲渡(子会社化)が中心。持株会社ごと買って傘下の店舗運営会社を孫会社にする形や、相手の会社から事業だけを吸収分割で新設子会社に移す形も使う
赤字でも買うか
買っている(実績あり)
買収後の扱い
ブランドと店舗運営会社は残すのが基本です。ただし買った後にグループ内で整理します。京都勝牛を運営していたジーホールディングス、ゴリップ、OHANAの3社は、新設の株式会社京都勝牛に事業を集める計画が2025年4月に開示され、2026年2月には牛カツ以外の11店舗を他社に譲渡しています。欲しいのは中核のブランドで、それ以外の店舗は手放すことがある、という動き方です。
  • 大型案件では取得価額を開示しています。ジーホールディングス110億円、B級グルメ研究所ホールディングスほか104億円、つるとんたん事業128億円。いずれも株式(事業)の対価そのものの金額です
  • 小さな案件では「相手方からの要請により非公表」になります。喫茶マドラグの会社では、金額は伏せたうえで「第三者算定機関による評価等を総合的に勘案」とだけ書かれています
  • 営業赤字・債務超過の会社も買っています。喫茶マドラグの会社は直前期が営業損失2,700万円・純資産マイナス200万円でした
  • 倍率の目安は、ジーホールディングスが直前期の連結営業利益の約9倍、牛かつもと村は運営会社の営業利益の約15倍です。伸びている最中のブランドには高い倍率がついています

買収の履歴4件

すべて同社が公表した適時開示から転記しています。「―」は開示が無いか、 まだ取り込めていない項目です。

2026年9月17日吸収分割(新設する100%子会社「株式会社つるとんたん(仮称)」が事業を承継し、対価を金銭で支払う)

株式会社ケー・エキスプレスの「つるとんたん」事業

うどん専門店「麺匠の心つくし つるとんたん」等(国内直営14店舗・海外FC2店舗)、製麺・ギフト販売/大阪府大阪市(分割会社)/分割会社は2011年3月設立設立

取得価額
128億円
対象の売上
61億3,500万円
対象の営業利益
―
対象の純資産
―

決算期:2026年3月期(承継事業)/譲渡前の株主:株式会社カトープレジャーグループが分割会社ケー・エキスプレスを100%保有/分割対価として金銭12,800百万円を交付。「当事者間で交渉、協議のうえ、公正妥当な価格として合意」。承継事業の売上61億3,500万円に対し約2.1倍/承継事業のみを対象とした2026年3月期の売上高

買収理由:インバウンド需要と海外展開を見据え、和の専門業態を強化する

128億円、この会社の案件でいちばん大きな金額です。売上61億3,500万円に対して約2.1倍。承継する資産は店舗の設備・敷金など帳簿価額12億1,600万円で、負債は引き継ぎません。分割会社の業績は「相手先の意向により非開示」ですが、事業だけの売上は開示されました。会社ごとではなく、ブランドと店舗だけを切り出して売る形の大型案件です。観光・宿泊も営む会社が、飲食の一ブランドだけを専業の外食チェーンに渡しています。

買収後実行前2026年10月12日時点

吸収分割の効力発生日は2026年12月1日(予定)と開示されています。

確認元:子会社の設立及び株式会社ケー・エキスプレスからの吸収分割による一部事業の承継に関するお知らせ

出典:子会社の設立及び株式会社ケー・エキスプレスからの吸収分割による一部事業の承継に関するお知らせ

2024年11月19日株式譲渡(持株会社2社を子会社化し、運営会社の牛かつもと村と台湾法人を孫会社化)

株式会社B級グルメ研究所ホールディングス、BQ International株式会社(傘下に株式会社牛かつもと村ほか)

牛カツ定食「牛かつもと村」直営30店舗(国内28・台湾2)の運営/東京都渋谷区/2018年8月(B級グルメ研究所ホールディングス)設立

取得価額
104億円
対象の売上
45億3,200万円
対象の営業利益
6億7,900万円
対象の純資産
11億1,900万円

決算期:2024年6月期(牛かつもと村)/譲渡前の株主:B級グルメ研究所ホールディングスは個人株主4名、BQ Internationalは個人1名が100%保有(氏名は相手方の要請で非開示)/2社の普通株式で10,400百万円。アドバイザリー費用等(概算)100百万円を加えた合計は10,500百万円。運営会社・牛かつもと村の営業利益6億7,900万円に対し約15倍/孫会社になる運営会社・株式会社牛かつもと村の数値。買った持株会社2社は売上なし。台湾法人(売上8,764万ニュー台湾ドル)は含まない

買収理由:インバウンド客の取り込みと海外展開に強い牛カツ定食業態を「第3のブランド」として獲得する

運営会社は売上45億3,200万円・営業利益6億7,900万円・純資産11億1,900万円。1年で売上28億1,900万円→45億3,200万円、営業利益3億6,600万円→6億7,900万円とほぼ倍増している最中の売却でした。価格は104億円、営業利益の約15倍・純資産の9倍強です。運営会社は2022年設立と若く、実績2期でもこの値がついています。ジーホールディングスの買収から約1か月半で、同じ牛カツ定食の2つめのブランドを買っています。

買収後存続2026年10月12日時点

2024年12月に取得完了。2026年3月期決算短信に「株式会社牛かつもと村」が直営36店舗に増えたと記載があり、運営会社は社名のまま残っています。持株会社2社のその後は確認できていません。

確認元:2026年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)

出典:株式の取得(子会社化および孫会社化)に関するお知らせ

2024年10月4日株式譲渡(完全子会社化)

ジーホールディングス株式会社(傘下に株式会社ゴリップ、株式会社OHANA)

牛カツ定食「京都勝牛」、カフェ「NICK STOCK」等。直営74店舗・FC43店舗(うち海外21)/東京都中央区/2017年9月設立

取得価額
110億円
対象の売上
92億2,300万円
対象の営業利益
12億2,700万円
対象の純資産
56億9,600万円

決算期:2024年7月期(連結)/譲渡前の株主:杉本克成84.3%、勝山昭5.6%、原信吾5.6%、洪大記4.5%(個人4名)/普通株式で11,000百万円。アドバイザリー費用等(概算)200百万円を加えた合計は11,200百万円。直前期の連結営業利益の約9倍、連結EBITDAの約7.5倍、連結純資産の約1.9倍

買収理由:インバウンド客の取り込みと海外展開に強い牛カツ定食業態を「第3のブランド」として獲得する

連結で売上92億2,300万円・営業利益12億2,700万円・純資産56億9,600万円。営業利益は3期で△3億2,000万円→3億7,200万円→12億2,700万円と、赤字から一気に回復した直後の売却です。価格110億円は直前期の営業利益の約9倍でした。株主は筆頭の杉本克成氏が84.3%で、残りをジーホールディングス社長の原信吾氏、ゴリップ社長の洪大記氏ら3名が持っていました。買われた後は運営会社3社の事業を新会社「京都勝牛」に集める計画が出ており、ブランドは残っても会社の形は変わることがあります。

買収後不明2026年10月12日時点

2024年11月に取得完了。2025年4月に、ジーホールディングス・ゴリップ・OHANAを分割会社として事業を新設の株式会社京都勝牛へ移す計画(効力発生2025年10月1日予定)が「検討開始」として開示されました。ブランドは京都勝牛社で続いていますが、ジーホールディングス自体のその後は確認できていません。

確認元:子会社設立および当社連結子会社間の会社分割の検討開始に関するお知らせ

出典:株式の取得(子会社化)に関するお知らせ

2022年12月16日株式譲渡(完全子会社化)

株式会社La Madrague

喫茶店「喫茶マドラグ」等の経営(関西で直営4店舗)/京都府京都市/2017年6月設立

取得価額
―
対象の売上
1億4,800万円
対象の営業利益
△2,700万円
対象の純資産
△200万円

決算期:2022年3月期/譲渡前の株主:個人1名(山﨑 三四郎裕崇)が100%保有/相手方からの要請により非公表。第三者算定機関による評価等を総合的に勘案して決定

買収理由:食べログ百名店に選ばれたブランド力と、サンマルクのチェーン展開ノウハウを組み合わせる

営業損失2,700万円、純資産マイナス200万円の債務超過で売れています。売上は7,900万円→1億2,100万円→1億4,800万円と伸びていましたが、営業利益は100万円→△1,700万円→△2,700万円と2期続けて赤字でした。それでも買い手が見たのは「京都を代表する喫茶店ブランド」という評判です。数字が苦しくても、名の通った店名があれば上場企業の買い手がつきます。

買収後不明2026年10月12日時点

2026年3月期決算短信のセグメント説明に「喫茶マドラグ」等の運営が載っており、ブランドは続いています。ただしLa Madragueが法人として残っているかは確認できていません。

確認元:2026年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)

出典:株式の取得(子会社化)に関するお知らせ

この会社に売るといくらか

取得価額が開示された3件の実績です。公表されている数字をそのまま並べたもので、 自社の価格を保証するものではありません。 営業利益率が低い業種では営業利益の倍率が大きく出るので、売上との比もあわせてご覧ください。

  • 株式会社ケー・エキスプレスの「つるとんたん」事業128億円(売上の2.09倍)
  • 株式会社B級グルメ研究所ホールディングス、BQ International株式会社(傘下に株式会社牛かつもと村ほか)104億円(売上の2.29倍・営業利益の15.3倍)
  • ジーホールディングス株式会社(傘下に株式会社ゴリップ、株式会社OHANA)110億円(売上の1.19倍・営業利益の9.0倍)

自社だといくらになるかは、売却相場の考え方をご覧ください。

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本ページは株式会社サンマルクホールディングスが公表した適時開示をもとに編集部が整理したものです。 同社とは資本関係・提携関係はなく、掲載にあたって金銭のやり取りはありません。 内容に誤りがある場合はお問い合わせよりご連絡ください。最終更新:2026年10月12日