株式会社ナガオカのM&A実績
中期経営計画で「M&Aを活用した事業構造の変革」と「総合水処理企業への転換」を掲げ、水処理の工事・設備の会社を買っている会社です。国内の買収は2022年の矢澤フェロマイト(埼玉)と2026年のSKE(福岡)の2件。どちらも売上7億〜14億円規模で、売り手はオーナー個人と、そのオーナーが過半を持つ会社でした。件数は多くありませんが、同じ水処理の領域で地域を広げる買い方が続いています。
株式会社ナガオカが公表した適時開示2件をもとに整理しています。データ時点:2026年10月12日(新しい開示が出たら追加します)
会社概要
- 本社
- 大阪府和泉市
- 設立
- ―
- 事業内容
- 石油精製・石油化学プラント用の内部装置(インターナル)を手がけるエネルギー関連事業と、地下水の取水用スクリーンや水処理装置「ケミレス」を軸にした水関連事業
- 売上高
- 74億6,800万円(2026年6月期(連結))
- 営業利益
- 4億9,900万円
- 純資産
- 79億6,600万円
どんな会社を買っているか
- 買う業種
- 上水道の水処理設備の設計・工事/排水処理設備の設計・レンタル・メンテナンス
- 対象の規模
- 対象の売上 7.2億円〜13.9億円
- 手法
- 株式譲渡(全株式を取得して子会社化)
- 赤字でも買うか
- 黒字の会社のみ
- 買収後の扱い
- 買った会社は社名のまま子会社として残しています。2022年に買った矢澤フェロマイトは、2026年3月に約22.6億円(税込)の浄水場工事を受注し、親会社の水関連事業の受注を押し上げたと決算短信に書かれています。
- 2026年のSKEでは取得価額10億5,000万円を開示しています。純資産5億1,800万円の約2.0倍、営業利益1億8,000万円の約5.8倍です
- 2022年の矢澤フェロマイトは「相手先の意向により非開示」。外部機関の財務・法務デューデリジェンスの結果を勘案して決めたとだけ書かれています
- SKEはもともとナガオカの製品を買っていた取引先でした。取引のある会社が、そのまま買い手になった例です
買収の履歴2件
すべて同社が公表した適時開示から転記しています。「―」は開示が無いか、 まだ取り込めていない項目です。
株式会社SKE
排水処理設備の設計・レンタル・販売・メンテナンス、さく井工事等の施工/福岡県筑紫野市/1985年11月設立
- 取得価額
- 10億5,000万円
- 対象の売上
- 13億8,700万円
- 対象の営業利益
- 1億8,000万円
- 対象の純資産
- 5億1,800万円
決算期:2025年9月期/譲渡前の株主:個人2名(田川 政司 50.0%、田川 幸平 50.0%)/アドバイザリー費用等(概算)57百万円を加えた合計は約1,107百万円
買収理由:排水処理設備の設計・レンタル・メンテナンスのノウハウと顧客基盤を取り込み、「総合水処理企業への転換」を進める
売上13億8,700万円・営業利益1億8,000万円・純資産5億1,800万円。取得価額は10億5,000万円で、純資産の約2.0倍、営業利益の約5.8倍でした。売上は8億6,700万円→21億6,200万円→13億8,700万円と年によって大きく振れていますが、営業利益は4,200万円→1億6,800万円→1億8,000万円と伸び続けていました。売上の波より利益の積み上がりが見られたことが読み取れます。大手ゼネコンとの取引とレンタル設備による安定収益が、取得理由に挙げられています。株式譲渡の完了時には、代表取締役が田川政司氏から梅津泰久氏に替わっています。
2026年9月30日に株式取得が完了し、ナガオカの100%子会社として社名のまま残っています。
矢澤フェロマイト株式会社
上水道の水処理プラント工事、製缶品製造、各種メンテナンス/埼玉県川口市/1955年8月(創業1900年)設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- 7億1,700万円
- 対象の営業利益
- 1億3,800万円
- 対象の純資産
- 1億3,500万円
決算期:2021年6月期/譲渡前の株主:株式会社ヤザワ(社長の矢澤龍児氏が55%を持つ不動産賃貸会社)59.0%、矢澤 龍児 41.0%/相手先の意向により非開示。外部機関の財務・法務デューデリジェンスの結果を勘案して決定
買収理由:浄水場の設備改修で実績のある設計・工事ノウハウを取り込み、水関連事業を伸ばす
売上7億1,700万円・営業利益1億3,800万円・純資産1億3,500万円。創業1900年の老舗で、株式の59%は、社長が55%を持つ不動産賃貸会社(株式会社ヤザワ)が持っていました。こうした形でも、会社と個人の両方から全株式を買い取る形で譲渡が成立しています。営業利益は4,200万円→2,700万円→1億3,800万円、純資産は3,300万円→5,200万円→1億3,500万円と、直前期に利益が大きく伸びたところでの譲渡です。浄水場の設備の老朽化という長く続く需要と、設計から工事まで一貫してできる体制が評価されています。
2026年6月期決算短信に「当社子会社の矢澤フェロマイト株式会社」が2026年3月に約22.6億円(税込)の浄水場工事を受注したと記載されており、社名のまま子会社として残っています。
この会社に売るといくらか
取得価額が開示された1件の実績です。公表されている数字をそのまま並べたもので、 自社の価格を保証するものではありません。 営業利益率が低い業種では営業利益の倍率が大きく出るので、売上との比もあわせてご覧ください。
- 株式会社SKE10億5,000万円(売上の0.76倍・営業利益の5.8倍)
自社だといくらになるかは、売却相場の考え方をご覧ください。
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本ページは株式会社ナガオカが公表した適時開示をもとに編集部が整理したものです。 同社とは資本関係・提携関係はなく、掲載にあたって金銭のやり取りはありません。 内容に誤りがある場合はお問い合わせよりご連絡ください。最終更新:2026年10月12日