2375東証スタンダード

ギグワークス株式会社のM&A実績

本業のIT関連の現場支援に近い会社を、数年おきに買っている会社です。コンタクトセンター、技術者派遣、ソフトウェア開発、レンタルオフィス、通販、イベント企画と業種は広めですが、売り手は創業社長個人が100%持っている会社が中心で、取得価額を金額で開示した案件が多いのが特徴です。

ギグワークス株式会社が公表した適時開示6件をもとに整理しています。データ時点:2026年10月12日(新しい開示が出たら追加します)

会社概要

本社
東京都港区
設立
1977年1月
事業内容
登録ギグワーカーによるIT機器の設置・保守やコンタクトセンター運営(オンデマンドエコノミー事業)を軸に、システム開発、シェアオフィス運営を手がける会社。旧社名はスリープログループ
売上高
222億6,100万円(2025年10月期(連結))
営業利益
1,500万円
純資産
27億9,700万円

どんな会社を買っているか

買う業種
コンタクトセンター運営/ITエンジニアの派遣・受託開発/ソフトウェア開発/レンタルオフィス・シェアオフィス/通信販売/イベント企画・グッズ販売
対象の規模
対象の売上 2.9億円〜49.9億円(49.9億円は分割前の事業部門の数値)
手法
現金での株式譲渡(子会社化)が中心。手元資金を残すために株式交換を使った案件、業績連動の追加支払い(アーンアウト)を付けた案件、過半数だけを取得して売り手に株を残してもらう案件もある
赤字でも買うか
買っている(実績あり)
買収後の扱い
グループ会社として残す形が基本ですが、2022年に買った通販の日本直販は約3年後の2025年に、もともとの売り手側の会社へ全株式を譲渡しています。それ以外の会社のその後は、手元の開示では確認できていません。
  • 取得価額を金額で出した案件が多い会社です。6件のうち4件で金額が開示されており、ヒューマンウェアは4億6,400万円、オー・エイ・エスは7億9,000万円でした
  • 業績連動の追加支払いを使います。JBMクリエイトでは当初8,000万円に、1年間の業績に応じて最大で総額1億5,000万円まで払う契約を付けています
  • 現金でなく自社株で買うこともあります。アセットデザインは「手元資金を月商の1.5〜2か月分は確保したい」という理由で株式交換を選んだと、理由まで説明しています
  • 2015年の開示はスリープログループ株式会社の名前で出ています

買収の履歴6件

すべて同社が公表した適時開示から転記しています。「―」は開示が無いか、 まだ取り込めていない項目です。

2025年12月29日株式譲渡(約51.6%を取得して子会社化)。売り手4名は売却後も株式の一部を保有

株式会社spacetimes

アニメ・ゲーム・芸能人のサブライセンスを使ったイベント企画、グッズ販売、カフェ・物販店舗の運営/東京都渋谷区/2020年12月設立

取得価額
―
対象の売上
2億9,400万円
対象の営業利益
4,400万円
対象の純資産
3,800万円

決算期:2024年11月期/譲渡前の株主:遠藤和宏29.2%、秋元康20.0%、高麗大助17.8%、川手純17.8%、土岐法郎15.0%(個人5名)。このうち秋元康氏以外の4名から取得/当事者間の守秘義務により非開示。第三者が算定した評価額を基に協議して決定

買収理由:秋元康氏との合弁会社Green Lightのイベント企画・スタッフィング事業とのシナジー。坂道シリーズなどのイベント企画力の取り込み

売上2億9,400万円・営業利益4,400万円・純資産3,800万円。売上は3億7,200万円→3億400万円→2億9,400万円と減っていましたが、営業利益は前期の7万円から4,400万円まで戻しています。買われたのは約51.6%だけで、社長を含む売り手4名は株の一部を持ったまま残りました。全部を一度に手放さず、上場企業の傘下に入りながら持分を残す形です。

買収後存続2026年10月12日時点

2025年12月29日に株式取得済み。その後の商号変更や合併、譲渡の開示はありません。

確認元:株式取得(連結子会社化)に関するお知らせ

出典:株式取得(連結子会社化)に関するお知らせ

2022年6月27日株式譲渡。悠遊生活を子会社化し、悠遊生活がトランス・コスモスの新設分割会社である日本直販を取得(孫会社化)

株式会社悠遊生活、日本直販株式会社

シニア向けカタログ通販「悠遊生活」、通販ブランド「日本直販」での通信販売/神奈川県横浜市(悠遊生活)、大阪府大阪市(日本直販)/悠遊生活は2022年1月、日本直販は2022年7月(新設分割)設立

取得価額
5億円
対象の売上
49億9,000万円
対象の営業利益
△1億3,600万円
対象の純資産
―

決算期:2022年3月期/譲渡前の株主:悠遊生活は株式会社イメンスが100%、日本直販はトランス・コスモス株式会社(上場企業)が100%/個社別は秘密保持契約により非開示。2社合計で総額5億円、アドバイザリー費用は概算2百万円。各社とも「連結純資産の15%未満」/日本直販の新設分割の対象となったトランス・コスモスの日本直販事業部門の2022年3月期の数値(営業利益は部門営業利益)。悠遊生活は設立後3か月で売上226百万円・営業利益6百万円・純資産38百万円

買収理由:通販各社との連携とコスト削減。500万人を超える両社の顧客に、ギグワーカーによる設置・組み立てなどの駆けつけサービスを提供する

日本直販事業部門の売上は48億5,400万円→60億1,200万円→49億9,000万円、部門営業利益は△5億300万円→1億3,600万円→△1億3,600万円と、赤字の年を挟んでいました。上場企業が大きな事業部門を会社分割で切り出して売った案件で、2社合計5億円と売上の約1割の金額です。取得後、日本直販は2024年10月期に売上53億3,500万円・営業損失3億6,500万円・純資産△6億7,900万円まで悪化しています。

買収後再売却2026年10月12日時点

2025年4月2日、日本直販の全株式(当社保有80%)を株式会社イメンスへ譲渡完了(譲渡価額は非開示)。イメンスは2022年に悠遊生活を売った側の会社です。悠遊生活の法人としてのその後は手元の開示では確認できていません(決算短信では「日本直販・悠遊生活ブランド」の通販事業として日本直販とともに外れています)。

確認元:連結子会社の異動(株式売却)完了に関するお知らせ

出典:(開示事項の経過)株式取得(子会社化及び孫会社化)に係る株式取得契約締結に関するお知らせ

2017年9月29日株式譲渡(完全子会社化)。全額現金

オー・エイ・エス株式会社

ソフトウェア開発、コールセンター向けCRM・CTIシステムの開発販売、システムインテグレーション/東京都千代田区/1974年5月設立

取得価額
7億9,000万円
対象の売上
21億3,000万円
対象の営業利益
1億600万円
対象の純資産
9億400万円

決算期:2017年2月期/譲渡前の株主:OAS従業員持株会26.45%、NECプラットフォームズ22.73%、海野正15.46%、東藤生11.55%、その他7名23.81%/アドバイザリー費用等(概算)2百万円を加えた合計は792百万円

買収理由:大手SIer向けの上流工程の実績を取り込み、技術者派遣・受託開発の規模と取引基盤を広げる

創業1974年、売上21億3,000万円・営業利益1億600万円・純資産9億400万円。取得価額7億9,000万円は純資産を下回り、営業利益の約7.5倍でした。株主は従業員持株会、取引先の大手メーカー子会社、創業者ら個人に分かれていましたが、まとめて100%の取得が成立しています。

買収後不明2026年10月12日時点

取得後の商号変更・合併・譲渡の開示は手元に無く、現在のグループ内での位置づけは確認できていません。

確認元:オー・エイ・エス株式会社の株式取得(子会社化)に関するお知らせ

出典:オー・エイ・エス株式会社の株式取得(子会社化)に関するお知らせ

2016年8月31日株式譲渡(完全子会社化)。全額現金

ヒューマンウェア株式会社

精密機器メーカー向けの技術者派遣、システム運用管理・保守、アプリケーション開発/京都府京都市/2002年3月設立

取得価額
4億6,400万円
対象の売上
5億5,500万円
対象の営業利益
1億円
対象の純資産
3億5,500万円

決算期:2015年12月期/譲渡前の株主:個人1名(石田 圭一)が100%保有/アドバイザリー費用等(概算)1百万円を加えた合計は465百万円

買収理由:近畿圏への営業拡大と技術者の確保

売上5億5,500万円・営業利益1億円(利益率18%)・純資産3億5,500万円で、無借金。取得価額4億6,400万円は営業利益の約4.7倍、純資産の約1.3倍でした。自動改札機などの駅務機器の設計開発検査という得意分野を持ち、営業利益は7,400万円→9,500万円→1億円と伸びていました。オーナー1人が100%持つ小さな会社でも、金額まで開示されて上場企業に売れています。

買収後不明2026年10月12日時点

取得後の商号変更・合併・譲渡の開示は手元に無く、現在のグループ内での位置づけは確認できていません。

確認元:ヒューマンウェア株式会社の株式取得(子会社化)に関するお知らせ

出典:ヒューマンウェア株式会社の株式取得(子会社化)に関するお知らせ

2016年2月23日株式譲渡(完全子会社化)。全額現金。譲渡後1年間の業績連動の追加支払い契約付き

株式会社JBMクリエイト

コンタクトセンターの運営(大阪・熊本で230席、アウトバウンドに強み)/大阪府大阪市/1994年12月設立

取得価額
8,000万円
対象の売上
―
対象の営業利益
―
対象の純資産
―

決算期:非開示/譲渡前の株主:個人1名(玉本 美砂子)が100%保有/当初の取得価額。アドバイザリー費用等(概算)1百万円を加えると81百万円。業績連動の追加支払いがすべて達成された場合の最大取得価格は総額150百万円/2015年4月に人材教育部門を会社分割で切り出しており、コンタクトセンター事業単独の通期実績は無い。分割前の会社全体は2014年11月期で売上1,238百万円・営業利益28百万円。開示ではコンタクトセンター事業単独で2016年3月期に売上10億円・当期純利益5百万円・純資産100百万円を見込む

買収理由:インバウンドに強い自社のコンタクトセンターに、アウトバウンドに強いJBMクリエイトを加え、販売支援事業を広げる

コンタクトセンター単独で売上10億円規模を見込む会社が、当初8,000万円で売れています。その代わり、1年間の業績次第で最大総額1億5,000万円まで払う契約が付いていました。売る前に人材教育部門を別会社に切り出して、コンタクトセンター事業だけを渡しています。分割前の業績は営業損失→営業利益2,800万円→(4か月決算)営業損失と振れていて、その分を追加支払いで調整した形です。

買収後不明2026年10月12日時点

取得後の商号変更・合併・譲渡の開示は手元に無く、現在のグループ内での位置づけは確認できていません。

確認元:株式会社JBMクリエイトの株式取得(子会社化)に関するお知らせ

出典:株式会社JBMクリエイトの株式取得(子会社化)に関するお知らせ

2015年10月5日簡易株式交換(完全子会社化)。アセットデザイン1株に当社株式118株を割り当て、新株302,080株を発行

株式会社アセットデザイン

起業家向けのレンタルオフィス(インキュベーション・オフィス)運営/東京都港区/2007年4月設立

取得価額
―
対象の売上
7億2,400万円
対象の営業利益
△2,600万円
対象の純資産
6,000万円

決算期:2015年3月期/譲渡前の株主:個人1名(若林 武)が100%保有/株式交換のため金額での取得価額は無い。第三者算定機関による株主価値はDCF法135,967〜270,006千円、類似上場会社法332,756〜362,534千円、純資産法1円。当社株式の市場株価法の算定結果(354〜411円)で交付株式数302,080株を計算すると、約107〜124百万円相当

買収理由:レンタルオフィス事業を取り込み、利用企業への人材支援やコンタクトセンター受託など自社のBPO事業と組み合わせる

売上7億2,400万円・営業損失2,600万円・純資産6,000万円。直前期が営業赤字でも買われています。赤字の理由はシステム投資と人員増で、翌期以降は黒字に戻す計画が開示されていました。買い手が現金ではなく自社株で払ったため、売り手の社長は上場企業の株主になりました。開示には、社長が受け取った株を長く持ち続ける意向まで書かれています。

買収後不明2026年10月12日時点

取得後の商号変更・合併・譲渡の開示は手元に無く、現在のグループ内での位置づけは確認できていません。

確認元:簡易株式交換による株式会社アセットデザインの完全子会社化に関するお知らせ

出典:簡易株式交換による株式会社アセットデザインの完全子会社化に関するお知らせ

この会社に売るといくらか

取得価額が開示された4件の実績です。公表されている数字をそのまま並べたもので、 自社の価格を保証するものではありません。 営業利益率が低い業種では営業利益の倍率が大きく出るので、売上との比もあわせてご覧ください。

  • 株式会社悠遊生活、日本直販株式会社5億円(売上の0.10倍)※営業赤字での譲渡
  • オー・エイ・エス株式会社7億9,000万円(売上の0.37倍・営業利益の7.5倍)
  • ヒューマンウェア株式会社4億6,400万円(売上の0.84倍・営業利益の4.6倍)
  • 株式会社JBMクリエイト8,000万円

自社だといくらになるかは、売却相場の考え方をご覧ください。

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本ページはギグワークス株式会社が公表した適時開示をもとに編集部が整理したものです。 同社とは資本関係・提携関係はなく、掲載にあたって金銭のやり取りはありません。 内容に誤りがある場合はお問い合わせよりご連絡ください。最終更新:2026年10月12日