ディーエムソリューションズ株式会社のM&A実績
数年に1件のペースで、個人オーナーの小さな会社や事業を買っている会社です。WEBメディア、ネット広告、アパレル卸、外国人材紹介と業種はばらばらですが、共通しているのは「自社のSEO・WEB集客や物流のノウハウを入れれば伸びる」と見た相手を選んでいる点です。4件のうち3件はオーナー個人が100%持つ会社、残る1件も代表が8割を持つ会社からの取得でした。
ディーエムソリューションズ株式会社が公表した適時開示4件をもとに整理しています。データ時点:2026年10月12日(新しい開示が出たら追加します)
会社概要
- 本社
- 東京都武蔵野市
- 設立
- 2004年9月
- 事業内容
- ダイレクトメールの発送代行とEC事業者向けのフルフィルメント(物流支援)を主力に、WEBメディア運営・SEOコンサルティング、アパレル卸を手がける会社
- 売上高
- 255億6,000万円(2026年3月期(連結))
- 営業利益
- 9億3,800万円
- 純資産
- 39億2,300万円
どんな会社を買っているか
- 買う業種
- WEBメディア・ネット広告/衣料・輸入雑貨の卸売/高度外国人材の紹介
- 対象の規模
- 対象の売上 2.3億円(事業譲受)〜10.2億円
- 手法
- 株式譲渡(100%子会社化)が中心。WEBサイトだけを事業譲受で買った例もある
- 赤字でも買うか
- 黒字の会社のみ
- 買収後の扱い
- 扱いは案件ごとに分かれます。ネット広告のセンターリーズは取得の発表時点で「来期に吸収合併する予定」と書かれ、実際に3か月足らずで合併の開示が出ました。一方、アパレル卸のビアトランスポーツは5年たった今も社名のまま子会社として残り、独立したセグメントになっています。自社の本業に近い会社は取り込み、離れた業種は別会社で残す傾向が読み取れます。
- 会社ごと買った案件の取得価額は全件で非開示です。理由は「売主の意向」。ただし毎回「第三者によるデューデリジェンス結果に基づき決定」と書かれています
- 対象の3期分の業績は開示されます。売上・営業利益・純資産が出ているので、どの規模の会社を買ったのかは分かります
- WEBサイトを事業譲受で買ったときだけ金額が出ています。月間600万人が訪れる自動車メディア「MOBY」を4億5,000万円で取得しました
買収の履歴4件
すべて同社が公表した適時開示から転記しています。「―」は開示が無いか、 まだ取り込めていない項目です。
株式会社オリジネーター
外国人留学生を中心とした高度外国人材の採用支援。就活プラットフォーム「リュウカツ」の運営/東京都渋谷区/2001年12月設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- ―
- 対象の営業利益
- ―
- 対象の純資産
- ―
決算期:非開示/譲渡前の株主:代表取締役(長谷部 裕樹)が100%保有/非開示
買収理由:高度外国人材紹介を新たな収益の柱にし、4,000社超の既存顧客に人材まで供給する
利用者約1万7,000人、約500社の利用実績を持つ留学生向けの就活サービスです。買い手の本業(DM発送・EC支援)とは別の業種ですが、「既存の顧客4,000社に売れる」という理由で買われています。自社の商品が買い手の顧客にそのまま売れるかどうかが、評価の軸になった例です。取得後、代表は創業者から買い手の取締役に交代しています。業績は開示されていません。
2026年2月2日に取得を完了し、代表取締役に当社取締役の勝山純一氏が就任しました。2026年3月期の決算短信でも新たな連結子会社として社名が挙がっています。
株式会社ビアトランスポーツ
衣料・輸入雑貨の卸売(有名ブランドの無地Tシャツが主力)/東京都渋谷区/1989年12月設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- 10億1,890万円
- 対象の営業利益
- 4,530万円
- 対象の純資産
- 2億8,870万円
決算期:2020年11月期/譲渡前の株主:個人1名(金子 主税)が100%保有/売主の意向により非開示。第三者のデューデリジェンス結果に基づき決定
買収理由:WEB集客と受発注・在庫管理のデジタル化で伸ばせると判断。海外商品の取扱いノウハウを越境ECにも活かす
創業31年、売上10億1,900万円・営業利益4,500万円・純資産2億8,900万円。営業利益は9,600万円→8,000万円→4,500万円と3期続けて下がっている局面での譲渡でした。開示には「非常にアナログな手法で行っている在庫管理や受発注業務」とあり、業務が古いままでも、そこを改善の余地と見て買う会社はあります。取得から5年たった今も子会社として残り、アパレル事業として独立したセグメントになっています。
2026年3月期の決算短信で、アパレル事業を担う子会社として社名が挙がっています(同事業の売上13億3,900万円)。
センターリーズ株式会社
インターネット広告業(特定商品に特化したメディアサイトの企画・制作・集客・運用)/大阪府大阪市/2015年12月設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- 2億4,730万円
- 対象の営業利益
- 5,100万円
- 対象の純資産
- 1億8,460万円
決算期:2018年11月期/譲渡前の株主:個人1名(石谷 雅俊)が100%保有/売主の意向により非開示。第三者のデューデリジェンス結果に基づき決定
買収理由:メディアサイトにSEOの知見と営業力を投入し、ユーザーと広告主を増やす
設立3年、資本金400万円。売上2億4,700万円・営業利益5,100万円・純資産1億8,500万円。前期は売上4億5,800万円・営業利益2億1,100万円だったので、売上は半分近く、利益は4分の1に落ちたところでの譲渡です。それでも純資産が厚く、利益も出ていたため買い手がつきました。ただし取得の発表時点で吸収合併の予定が書かれていて、社名は3か月足らずで消えています。社名やブランドを残したい売り手は、買い手が事業を取り込む前提なのかを先に確かめる必要があります。
2019年3月25日に、当社を存続会社とする吸収合併(効力発生日2019年6月1日予定)が開示されました。取得の発表時点で「来期に吸収合併する予定」と書かれていた案件です。
株式会社HANABISHIの自動車情報サイト「MOBY」事業
自動車情報サイトの運営(広告収入)/東京都港区/譲渡会社は2015年8月設立設立
- 取得価額
- 4億5,000万円
- 対象の売上
- 2億2,700万円
- 対象の営業利益
- ―
- 対象の純資産
- ―
決算期:2017年8月〜2018年7月/譲渡前の株主:株式会社HANABISHI(代表の川村 知広が80%保有)/第三者機関のデューデリジェンス結果を踏まえて合意。現金決済。譲り受けた資産の帳簿価額はソフトウェア0百万円のみで、ほぼ全額がサイトの集客力への対価/2017年8月〜2018年7月の譲渡会社における社内管理上の数値
買収理由:SEOとコンテンツ制作のノウハウを入れ、自動車ジャンルのWEBメディアを伸ばす
4億5,000万円。売上2億2,700万円の約2倍です。2015年11月開設、月間訪問者600万人超のサイトでした。帳簿上の資産はソフトウェア0円だけで、形のある資産がなくても、集客力そのものに値段がつくことを示す例です。会社ごとではなくサイト事業だけを売っているので、売り手の会社は手元に残っています。
2018年12月1日に事業譲受を実行し、当社のバーティカルメディア事業部の運営となりました。その後の扱いは手元の開示では確認できていません。
この会社に売るといくらか
取得価額が開示された1件の実績です。公表されている数字をそのまま並べたもので、 自社の価格を保証するものではありません。 営業利益率が低い業種では営業利益の倍率が大きく出るので、売上との比もあわせてご覧ください。
- 株式会社HANABISHIの自動車情報サイト「MOBY」事業4億5,000万円(売上の1.98倍)
自社だといくらになるかは、売却相場の考え方をご覧ください。
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本ページはディーエムソリューションズ株式会社が公表した適時開示をもとに編集部が整理したものです。 同社とは資本関係・提携関係はなく、掲載にあたって金銭のやり取りはありません。 内容に誤りがある場合はお問い合わせよりご連絡ください。最終更新:2026年10月12日