株式会社共和コーポレーションのM&A実績
開示で「成長戦略の柱として積極的なM&Aを行っております」と書いている会社です。ゲームセンターを1店舗、3店舗、4店舗という単位で引き取ってきたのが特徴で、会社ごとではなく店舗だけを買う形が中心でした。2021年には民事再生中の玩具会社から事業を、2025年には個人2名が持つトレーディングカード店の会社を株式ごと買っています。
株式会社共和コーポレーションが公表した適時開示5件をもとに整理しています。データ時点:2026年10月12日(新しい開示が出たら追加します)
会社概要
- 本社
- 長野県長野市
- 設立
- ―
- 事業内容
- 長野県を地盤にアミューズメント施設「APINA(アピナ)」を全国展開。景品ゲーム機の販売、トレーディングカード店、スクイーズ(玩具)の企画販売も手がける
- 売上高
- 207億2,950万円(2026年3月期(連結))
- 営業利益
- 17億5,730万円
- 純資産
- 58億9,790万円
どんな会社を買っているか
- 買う業種
- アミューズメント施設(ゲームセンター)/トレーディングカードの買取・販売/玩具・キャラクターグッズの企画販売
- 対象の規模
- 対象の売上 9.7億円(業績が開示されたのは道楽の1件のみ)。ほかは1〜4店舗単位の譲受
- 手法
- 事業譲受(店舗単位)が中心。新設子会社で事業を受ける形、株式譲渡(子会社化)も使う
- 赤字でも買うか
- 買っている(実績あり)
- 買収後の扱い
- ゲームセンターは店舗だけを引き取り、自社の「APINA」ブランドで運営する形です。会社を買った場合(道楽)や事業を新会社で受けた場合(ブルーム)は、子会社として残しています。
- 取得価額は全件で非開示です。店舗の譲受では、相手の業績や価格の記載自体がありません
- ただし道楽の取得では、決算短信のキャッシュ・フロー計算書に「連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出」2億4,433万円と、のれん1億6,930万円が新たに出ています。当期の新規連結は道楽1社だけなので、この取得に伴う数字と読めます(支出額は取得対価から対象会社の手元資金を差し引いた額)
- 民事再生手続き中の会社からも事業を買っています。ブルーム(スクイーズ玩具)は、監督委員の同意と裁判所の許可を前提に事業譲受を決めています
- スクウェアワンの3店舗では、当初の「新設分割した会社の株式を買う」形から「店舗の譲渡」に切り替えています。理由として相手方の従業員を「退職後新規採用」とすることが挙げられています
買収の履歴5件
すべて同社が公表した適時開示から転記しています。「―」は開示が無いか、 まだ取り込めていない項目です。
道楽株式会社
トレーディングカードの買取・販売(国内4店舗とEC)/東京都豊島区/2022年9月設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- 9億7,400万円
- 対象の営業利益
- 1,800万円
- 対象の純資産
- 8,200万円
決算期:2025年3月期(7か月決算)/譲渡前の株主:個人2名(西村 康冴 50%、吉村 圭介 50%)。2名とも代表取締役/取得価額の記載なし(連結業績への影響は軽微との記載のみ)。2026年3月期決算短信では「連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出」244百万円、のれん169百万円が新たに計上されており、当期の新規連結は道楽1社のみ。支出額は取得対価から道楽の手元資金を差し引いた額/2024年8月期の翌期が2025年3月期で、7か月分の決算。12か月だった2024年8月期は売上1,363百万円・営業利益65百万円
買収理由:トレーディングカード市場の拡大を受け、自社のトレーディングカード事業との連携で事業拡大を加速する
設立から3年、資本金300万円の会社です。それでも12か月の決算で売上13億6,300万円・営業利益6,500万円まで伸ばしていました。純資産は1,200万円→6,000万円→8,200万円と積み上がっています。株主は共同代表の2名が50%ずつで、2名とも売る側に回って100%の譲渡が成立しています。取得前から共和コーポレーションが2,500万円を貸し付けており、取引先・資金の出し手として関係ができた相手に売る流れが読み取れます。社歴が浅くても、伸びている市場で店舗と顧客を持っていれば買い手は付きます。
株式譲渡は2026年2月1日実行予定と開示され、2026年3月期決算短信で「新規:1社 社名:道楽株式会社」として連結子会社に加わっています。
株式会社ブルーム(旧社)のスクイーズ玩具事業
スクイーズ(ポリウレタン製の造形物)を中心とした玩具・キャラクターグッズの企画・開発・販売/東京都渋谷区/分割元の会社は2019年3月設立設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- ―
- 対象の営業利益
- ―
- 対象の純資産
- ―
決算期:非開示/譲渡前の株主:相手方の意向により非公開。旧ブルームは2021年6月30日に民事再生手続きの開始決定を受けていた/当事者間の合意により非開示。譲り受ける資産は在庫、敷金、前払費用等に限定
買収理由:ゲームセンター向けの販売網とのシナジー、アミューズメント業界向け景品の企画開発による事業多角化
売り手は民事再生手続き中の会社でした。監督委員の同意と裁判所の許可を前提に、在庫や敷金など事業に必要な資産だけを引き取り、新しく作った子会社で同じ「ブルーム」の名前を引き継いでいます。会社が行き詰まっても、ブランドと商品力があれば事業は引き取り手が付きます。
2026年3月期決算短信に「子会社である株式会社ブルーム」として記載があり、スクイーズの直販店の新規出店も報告されています。
株式会社バンダイナムコアミューズメントのアミューズメント施設4店舗
アミューズメント施設の運営(namco荻窪店、あそびパーク ダイエー上溝店・松戸西口店・東大島店)/東京都・神奈川県・千葉県
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- ―
- 対象の営業利益
- ―
- 対象の純資産
- ―
決算期:非開示/譲渡前の株主:株式会社バンダイナムコアミューズメント(事業会社)/記載なし(業績への影響は軽微との記載のみ)
買収理由:出店コストを抑えながら関東エリアの店舗網を強化する
大手の運営会社が手放した4店舗を、店舗ごと引き取った案件です。これで直営店は59店舗、うち関東は25店舗になったと開示されています。新しく出店するより、既存店を引き取るほうが安く早いと考える買い手がいることが分かります。
株式会社スクウェアワンのアミューズメント施設3店舗
アミューズメント施設の運営(スクウェアワン幸手店・武蔵小山店・草加店)/埼玉県・東京都
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- ―
- 対象の営業利益
- ―
- 対象の純資産
- ―
決算期:非開示/譲渡前の株主:株式会社スクウェアワン(事業会社)/記載なし(当期業績への影響は軽微との記載のみ)
買収理由:関東地方での営業強化
当初は「店舗を新会社に分けて、その株式を売る」形で合意していましたが、契約時に店舗の譲渡へ切り替わりました。理由のひとつは、相手方の従業員を「退職後新規採用」とするためです。店舗を売るときは従業員がどういう形で移るのかが手続きの選び方を左右する、という実例です。譲受後は買い手の「APINA」ブランドで運営すると書かれています。
店舗単位の譲受で、譲受後は「APINA」ブランドで運営する予定と開示されています。その後の各店舗の営業状況を確認できる開示は手元にありません。
株式会社キャロム・プランニングのアミューズメント施設1店舗
アミューズメント施設の運営(キャロム大宮店)/埼玉県さいたま市
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- ―
- 対象の営業利益
- ―
- 対象の純資産
- ―
決算期:非開示/譲渡前の株主:株式会社キャロム・プランニング(埼玉県久喜市の事業会社)/記載なし(当期業績への影響は軽微との記載のみ)
買収理由:出店コストを抑えながら短期間で店舗網を強化・拡大する
ゲームセンター1店舗だけの譲受です。会社を丸ごと売らなくても、店舗を1つだけ切り出して上場企業に引き取ってもらう形が取られています。複数の事業や店舗を持つ会社が、一部だけを手放すときの参考になります。
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本ページは株式会社共和コーポレーションが公表した適時開示をもとに編集部が整理したものです。 同社とは資本関係・提携関係はなく、掲載にあたって金銭のやり取りはありません。 内容に誤りがある場合はお問い合わせよりご連絡ください。最終更新:2026年10月12日