丸建リース株式会社のM&A実績
中期経営計画「共に築こう、未来のインフラ都市創出」で「工事機械の拡充と施工・加工能力の向上」を課題に掲げ、杭・基礎工事の専門会社を1年に1社ほどのペースで買っている会社です。3件とも売り手は2〜4名の個人株主で、資本金はどれも2,000万円。尼崎、札幌、新宿と地域を広げながら、同じ基礎工事の分野を続けて取り込んでいます。
丸建リース株式会社が公表した適時開示3件をもとに整理しています。データ時点:2026年10月9日(新しい開示が出たら追加します)
会社概要
- 本社
- 東京都港区
- 設立
- 1968年11月
- 事業内容
- 山留め・仮設橋梁などに使う建設用重量仮設鋼材のリース・販売・工事。2025年に丸紅建材リースから商号変更
- 売上高
- 264億7,000万円(2026年3月期(連結))
- 営業利益
- 14億2,700万円
- 純資産
- 187億9,800万円
どんな会社を買っているか
- 買う業種
- 基礎工事(場所打ち杭工事)/既存杭の引き抜き・地中障害撤去/クレーン作業・解体工事
- 対象の規模
- 対象の売上 9.5億円〜21.2億円
- 手法
- 個人株主からの株式譲渡で100%取得(子会社化)。竹本基礎工事では業績に応じて代金を後から上乗せする条件(追加譲受価額)を付けた
- 赤字でも買うか
- 黒字の会社のみ
- 買収後の扱い
- 買った会社は社名のまま子会社として残しています。公式サイトのグループ会社一覧に竹本基礎工事と大地リースがそのまま載っており、2025年以降に吸収合併の開示はありません。
- 取得価額は「相手先の意向」で非開示が基本です。ただし毎回「デューデリジェンスと株式価値算定を第三者機関に委託し、その結果を参考に双方協議で決定」と書かれています
- 竹本基礎工事だけは、あとから金額が出ました。取得時に19億500万円、業績の進み具合に応じて9か月後に6億7,200万円が追加で支払われています
- 帳簿上は債務超過の会社も買っています。大地リースは組織再編の会計処理で純資産がマイナス2,400万円でしたが、資産査定で「実態純資産は資産超過」と確認したうえで取得しています
- 3件とも営業黒字の会社で、営業赤字の会社を買った実績はまだありません
買収の履歴3件
すべて同社が公表した適時開示から転記しています。「―」は開示が無いか、 まだ取り込めていない項目です。
雄正工業株式会社
場所打ち杭工事、地中障害撤去工事(とび・土工工事業)/東京都新宿区/1981年3月設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- 9億5,500万円
- 対象の営業利益
- 6,500万円
- 対象の純資産
- 1億9,800万円
決算期:2026年4月期/譲渡前の株主:個人株主3名(氏名・持株比率は相手先の意向で非公開)/相手先の意向により非開示。デューデリジェンスと株式価値算定を第三者機関に委託し、その結果を参考に双方協議で決定
買収理由:基礎工事分野での一貫した施工体制の構築と収益力の強化
売上9億5,500万円・営業利益6,500万円・純資産1億9,800万円。大手ゼネコンを主な取引先に、場所打ち杭一本で45年やってきた会社です。売上は10億5,100万円→12億3,300万円→9億5,500万円と直近で落ちていますが、営業利益は2,600万円から6,500万円に上がっています。独自の工法と、メーカーと共同で開発してきた重機が評価の中心で、買い手が課題に挙げる「工事機械の拡充」にそのまま合う会社でした。売上が前期より下がった年でも、技術と機械を持っていれば買い手は付きます。
2026年10月8日に全株式の取得が完了し、子会社になりました。取得直後のため、公式サイトのグループ会社一覧にはまだ載っていません。
有限会社大地リース
基礎工事・クレーン作業、既存杭の引き抜き(とび・土工工事業、舗装工事業、解体工事業)/北海道札幌市/2001年4月設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- 9億4,700万円
- 対象の営業利益
- 9,400万円
- 対象の純資産
- △2,400万円
決算期:2025年5月期/譲渡前の株主:個人株主2名(氏名・持株比率は相手先の意向で非公開)/相手先の意向により非開示。デューデリジェンスと株式価値算定を第三者機関に委託し、その結果を参考に双方協議で決定
買収理由:技術・設備・人的資本の相互活用による収益力の強化と資本効率の向上
売上9億4,700万円・営業利益9,400万円(利益率約10%)。帳簿上の純資産はマイナス2,400万円でしたが、それでも上場企業に売れています。開示には「直近の組織再編に伴う会計処理の影響で一時的に欠損状態」「資産査定時点の実態純資産は資産超過」と書かれていました。決算書の純資産がマイナスでも、中身を説明できれば買い手は実態で見てくれます。折れた杭まで回収する引き抜き技術と、道内有数の大型重機が評価されています。
竹本基礎工事株式会社
場所打ち杭工法を中心とした基礎工事、障害物撤去工事/兵庫県尼崎市/1977年3月設立
- 取得価額
- 25億7,700万円
- 対象の売上
- 21億2,000万円
- 対象の営業利益
- 4,500万円
- 対象の純資産
- 16億1,900万円
決算期:2024年8月期/譲渡前の株主:個人株主4名(氏名・持株比率は相手先の意向で非公開)/取得時(2025年2月28日)の支払い1,905百万円と、業績進捗に応じた譲渡対価の調整として2025年11月28日に支払われた追加譲受価額672百万円の合計。取得時の契約発表では「相手先の意向により非開示」で、金額は追加支払いの開示で明らかになった。第三者機関の株式価値算定を参考に協議で決定。譲渡実行までに対象会社が関係会社から自己株式6,000株を買い取り、残る34,000株を取得
買収理由:工事機械・技術・工法の相互活用による事業拡大
1965年創業、売上21億2,000万円・営業利益4,500万円・純資産16億1,900万円。代金は取得時の19億500万円に、9か月後の追加6億7,200万円を合わせて25億7,700万円でした。純資産に対しては取得時で約1.2倍、追加分を含めて約1.6倍です。営業利益は数千万円で推移しており、利益より、長年積み上げた純資産と施工実績・技術が値段の土台になっています。追加分は合計の約26%で、売ったあとの業績しだいで受取額が増える条件が付き、実際に追加の支払いまで行われた例です(追加分の算定方法や上限は開示されていません)。
この会社に売るといくらか
取得価額が開示された1件の実績です。公表されている数字をそのまま並べたもので、 自社の価格を保証するものではありません。 営業利益率が低い業種では営業利益の倍率が大きく出るので、売上との比もあわせてご覧ください。
- 竹本基礎工事株式会社25億7,700万円(売上の1.22倍・営業利益の57.3倍)
自社だといくらになるかは、売却相場の考え方をご覧ください。
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本ページは丸建リース株式会社が公表した適時開示をもとに編集部が整理したものです。 同社とは資本関係・提携関係はなく、掲載にあたって金銭のやり取りはありません。 内容に誤りがある場合はお問い合わせよりご連絡ください。最終更新:2026年10月9日