アジア航測株式会社のM&A実績
測量・建設コンサルタントの老舗で、長期ビジョン2033と中期経営計画で「積極的なM&A」を掲げています。2025年には上下水道設計の会社(売上11億円)と、新潟のドローン計測会社(売上2億円)を続けて買いました。どちらも相手先の氏名は非開示で、取得前の資本・人的・取引関係はありませんでした。取引のなかった地方の技術会社でも、自社の技術と組み合わせられれば買い手になる会社です。
アジア航測株式会社が公表した適時開示2件をもとに整理しています。データ時点:2026年10月12日(新しい開示が出たら追加します)
会社概要
- 本社
- 東京都新宿区
- 設立
- 1954年
- 事業内容
- 自社保有の航空機やドローン、各種センサで地理空間情報を取得・解析し、国土保全や社会インフラの維持管理に活かす空間情報コンサルタント
- 売上高
- 415億9,100万円(2025年9月期(連結))
- 営業利益
- 28億5,600万円
- 純資産
- 222億4,800万円
どんな会社を買っているか
- 買う業種
- 上下水道・土木の設計、施工監理・維持管理/ドローンによるレーザ計測・撮影、三次元データ解析/測量・地質調査
- 対象の規模
- 対象の売上 2.0億円〜11.0億円
- 手法
- 株式譲渡(全株式の取得による子会社化)
- 赤字でも買うか
- 黒字の会社のみ
- 買収後の扱い
- 公表された買収はまだ少なく、傾向を言えるほどの実績はありません。上下水道設計のエフウォーターマネジメントは、取得後の決算短信で連結子会社として社名が挙がっています。
- 取得価額は2件とも非開示です。理由は「相手先の意向及び秘密保持契約」。デューデリジェンスの結果を踏まえ、当事者間の交渉で決めたと書かれています
- 純資産の何%といった金額の水準を示す記述もなく、どちらも「連結業績への影響は軽微」とだけ開示されています
- 売り手の氏名・住所は2件とも伏せられています。相手先の意向で名前を出さずに上場企業へ譲渡することはできる、という実例です
買収の履歴2件
すべて同社が公表した適時開示から転記しています。「―」は開示が無いか、 まだ取り込めていない項目です。
株式会社エアフォートサービス
ドローンによるレーザースキャナー計測・グリーンレーザー計測、空中写真・動画撮影、三次元データ解析、ドローン機材の販売、運航指導/新潟県上越市/1990年4月設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- 2億300万円
- 対象の営業利益
- 500万円
- 対象の純資産
- ―
決算期:2025年4月期/譲渡前の株主:非開示(相手先の意向により氏名・住所の開示を控えると記載)/相手先の意向及び秘密保持契約により非開示。デューデリジェンスの結果を踏まえ、当事者間の交渉で決定。2026年9月期の連結業績への影響は軽微と開示
買収理由:ドローンによる水陸両面のレーザ計測で3次元データを取得し、国土保全やインフラ点検の技術と生産力を高める
資本金1,000万円、売上2億300万円・営業利益500万円。営業利益は2,900万円→900万円の赤字→500万円と、前期は赤字を出しています。それでも新潟県上越市の会社が東京の上場企業に買われました。利益の額よりも、ドローン計測という技術と全国対応の実績が評価されたと読める案件です。取得前の取引関係も「該当事項なし」で、付き合いのなかった会社でも買い手になり得ます。
取得決定の開示(2025年10月10日)以降、商号変更や合併などの後続開示は手元にありません。2025年9月期決算短信は取得前の期のため社名は出ておらず、存続を確かめる根拠がありません。
株式会社エフウォーターマネジメント
上水道・下水道設計、土木・建築・電気設計、施工監理・維持管理、水質調査分析、土地・地質調査、測量/滋賀県大津市/1964年3月設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- 11億円
- 対象の営業利益
- 1億8,400万円
- 対象の純資産
- ―
決算期:2024年6月期/譲渡前の株主:非開示(相手先の意向により氏名・住所の開示を控えると記載)/相手先の意向及び秘密保持契約により非開示。デューデリジェンスの結果を踏まえ、当事者間の交渉で決定。2025年9月期の連結業績への影響は軽微と開示
買収理由:上下水道の計画・設計から維持管理までの技術と空間情報技術を組み合わせ、地域戦略を進める
創業60年超、売上11億円・営業利益1億8,400万円(利益率16.7%)。売上は12億5,700万円から11億円へ減りましたが、営業利益は1億8,800万円→1億8,400万円とほぼ維持していました。売上が少し落ちた年でも、利益水準を保っていれば譲渡は成立しています。買い手は決算短信で「上下水道等のインフラ老朽化への取り組み」の一環と位置づけており、インフラの維持管理を担う設計事務所は、空間情報やDXの会社から見て欲しい存在だと読み取れます。
2025年9月期決算短信で、期中に連結範囲へ新規に加わった子会社として社名が挙がっています。商号変更や合併の開示は手元にありません。
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本ページはアジア航測株式会社が公表した適時開示をもとに編集部が整理したものです。 同社とは資本関係・提携関係はなく、掲載にあたって金銭のやり取りはありません。 内容に誤りがある場合はお問い合わせよりご連絡ください。最終更新:2026年10月12日