株式会社アクシスのM&A実績
システム開発の会社が、技術者を抱える小さなIT会社を買っている例です。公表された買収は2021年と2026年の2件だけですが、2件とも個人株主から100%を買い、取得価額まで開示しています。狙いは毎回「エンジニアの増強」と「取引先の拡大」で、売上4億〜9億円規模のIT会社が対象でした。
株式会社アクシスが公表した適時開示2件をもとに整理しています。データ時点:2026年10月12日(新しい開示が出たら追加します)
会社概要
- 本社
- 鳥取県鳥取市
- 設立
- ―
- 事業内容
- 金融機関・公共社会インフラ・情報通信業向けのシステム開発やネットワーク構築(システムサービス事業)と、運行管理システム「KITARO」などのITサービス事業
- 売上高
- 81億3,400万円(2025年12月期(単体))
- 営業利益
- 8億8,800万円
- 純資産
- 40億7,600万円
どんな会社を買っているか
- 買う業種
- ソフトウェア開発(システムインテグレーション)/IT機器・ネットワークの導入・設定・保守
- 対象の規模
- 対象の売上 3.96億円〜9.16億円
- 手法
- 株式譲渡(100%取得・子会社化)
- 赤字でも買うか
- 黒字の会社のみ
- 買収後の扱い
- 2021年に買ったヒューマンソフトについては、手元の開示ではその後どうなったか追えていません。2025年12月期の決算短信は非連結(子会社を連結しない単体決算)で、同社の社名は出てきません。2026年のWork Prime Contract取得で再び連結決算に移る予定と開示されています。
- 取得価額は2件とも開示されています。ヒューマンソフトは4億1,500万円、Work Prime Contractは3億円。アドバイザリー費用等(概算2,200万〜3,800万円)も別に示されています
- 純資産に対する倍率はおよそ1.6倍〜4.3倍でした。純資産1億9,100万円の会社に3億円、純資産9,600万円の会社に4億1,500万円です
- 2件とも買い手との資本・人的・取引関係は「該当事項なし」。取引のなかった会社を外から買っています
買収の履歴2件
すべて同社が公表した適時開示から転記しています。「―」は開示が無いか、 まだ取り込めていない項目です。
株式会社Work Prime Contract
IT機器の導入・設定・保守・修理(ITインフラの導入・保守とコンサルティング)/東京都港区/2006年5月設立
- 取得価額
- 3億円
- 対象の売上
- 3億9,600万円
- 対象の営業利益
- 2,900万円
- 対象の純資産
- 1億9,100万円
決算期:2026年3月期/譲渡前の株主:個人1名(吉成 亜矢子・代表取締役)が100%保有/普通株式の取得価額300百万円。アドバイザリー費用等(概算)22百万円を加えた合計は概算322百万円。直前期の営業利益29百万円の約10.3倍、純資産191百万円の約1.6倍、売上396百万円の約0.76倍
買収理由:ネットワーク関連の顧客基盤の拡大、業務領域の拡充、ネットワークエンジニア・ITソリューションエンジニアの増強
売上3億9,600万円・営業利益2,900万円・純資産1億9,100万円で、取得価額は3億円です。営業利益は1,700万円→1,700万円→2,900万円、純資産は1億5,400万円→1億6,900万円→1億9,100万円と、少しずつ積み上げていた会社でした。社長が株を100%持つ小さなIT会社でも、技術者と保守の顧客基盤があれば、純資産の1.6倍、営業利益の10倍ほどの値段がついています。
2026年10月1日に株式譲渡を実行する予定と開示されています。取得から日が浅く、その後の商号変更や合併の開示はありません。
株式会社ヒューマンソフト
コンピューターソフトウェアの開発(システムインテグレーション)/東京都中央区/1994年10月設立
- 取得価額
- 4億1,500万円
- 対象の売上
- 9億1,600万円
- 対象の営業利益
- 1,000万円
- 対象の純資産
- 9,600万円
決算期:2020年6月期/譲渡前の株主:個人7名(千田 保史54.1%、松丸 淳悦18.6%〈代表取締役社長〉、鈴木 暁8.7%、大場 誠8.1%、千田 直子5.8%、梅田 里佳子2.3%、大久保 麻衣子2.3%)/普通株式の取得価額415百万円。アドバイザリー費用等(概算)38百万円を加えた合計は概算453百万円。直前期の純資産96百万円の約4.3倍、売上916百万円の約0.45倍。営業利益10百万円に対しては約41倍
買収理由:大手企業との取引実績と技術者の取り込みによる、人員体制の強化と事業の多様化
売上9億1,600万円に対し営業利益は1,000万円、純資産9,600万円。営業利益は3,000万円→600万円→1,000万円と薄い状態でしたが、取得価額は4億1,500万円、純資産の4倍以上です。利益ではなく「26年の社歴」「大手企業との取引実績」「多数の優秀な技術者」が値段の根拠として書かれています。利益が薄くても、人と取引先がそろっていれば評価される例です。株主は7名に分かれ、社長の持分は18.6%でしたが、全員から買い取って100%取得が成立しています。
2021年4月1日に株式譲渡を実行する予定と開示されました。2025年12月期の決算短信は非連結で、同社の社名は出てきません。吸収合併・売却などの開示は手元に無く、その後どうなったかは確認できていません。
この会社に売るといくらか
取得価額が開示された2件の実績です。公表されている数字をそのまま並べたもので、 自社の価格を保証するものではありません。 営業利益率が低い業種では営業利益の倍率が大きく出るので、売上との比もあわせてご覧ください。
- 株式会社Work Prime Contract3億円(売上の0.76倍・営業利益の10.3倍)
- 株式会社ヒューマンソフト4億1,500万円(売上の0.45倍・営業利益の41.5倍)
自社だといくらになるかは、売却相場の考え方をご覧ください。
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本ページは株式会社アクシスが公表した適時開示をもとに編集部が整理したものです。 同社とは資本関係・提携関係はなく、掲載にあたって金銭のやり取りはありません。 内容に誤りがある場合はお問い合わせよりご連絡ください。最終更新:2026年10月12日