6862東証スタンダード

ミナトホールディングス株式会社のM&A実績

「デジタルコンソーシアム構想」を掲げ、デジタル分野の中小企業を10年以上買い続けている会社です。2026年の開示では「事業承継型の株式取得にも積極的に取り組んでまいります」と明言しています。売り手は創業社長・役員個人から、上場企業の子会社、オーナーの持株会社まで幅があります。対象は売上1億円台のWeb制作会社から80億円台の専門商社まで。2025年4月からの1年余りで5社を買っており、ペースが上がっています。

ミナトホールディングス株式会社が公表した適時開示14件をもとに整理しています。データ時点:2026年10月9日(新しい開示が出たら追加します)

会社概要

本社
東京都港区
設立
1956年12月
事業内容
メモリーモジュール、ROM書込み装置・書込みサービス、ビデオ会議システム、電線・電子部品の商社、Web制作・システム開発、映像・音楽イベントなど、デジタル分野の中小企業を束ねる持株会社
売上高
365億7,200万円(2026年3月期(連結))
営業利益
42億3,200万円
純資産
80億8,300万円

どんな会社を買っているか

買う業種
メモリーモジュール・電子部品の開発販売/電線・電子部品・電材の専門商社/ビデオ会議システム・PC周辺機器の販売/画像・音声処理のソフトウェア/ハードウェア受託開発/Web制作・システム開発・SES/情報機器販売・広告・イベント/映像制作(3DCG)・音楽イベント
対象の規模
対象の売上 1.3億円〜82.7億円(事業だけを譲り受けた1件は半年で6,800万円)
手法
株式譲渡(100%子会社化)が中心。子会社が買う孫会社化、株式交換、優先株で出資してから普通株に転換して子会社化する段階的な形、破産手続き中の会社からの事業譲受も使う
赤字でも買うか
買っている(実績あり)
買収後の扱い
買った会社は社名のまま子会社として残すのが基本で、元の社長が代表取締役社長として続投し、ミナト側の会長や役員が取締役に入る形が多く見られます。一方、規模の小さい会社は同じ領域の子会社に吸収合併させています(アイティ・クラフトとリバースは日本ジョイントソリューションズへ)。また、システム開発事業はイーアイティーとパイオニア・ソフトを合併させたうえで、2023年にSHIFTグループへまとめて売却しました。「買われた後、さらに別の会社に売られることがある」買い手です。
  • 取得価額が開示されたのは14件中2件だけです。サンマックス・テクノロジーズ(15億円)と富士電工(14億円)で、いずれも売上70億〜80億円台の大型案件でした
  • 非開示でも倍率を自分から書くことがあります。プリンストンでは「取得価額の純資産倍率は1〜2倍の範囲内」と開示しており、純資産5億4,800万円から5.5億〜11億円程度と読めます
  • 売り手が売却代金の一部でミナト株を持つ形を何度も使っています。プリンストンでは売り手の役員3名が約1億3,000万円の新株を引き受け、サンマックスでは売却代金の10%以上に相当する株式か新株予約権を割り当てる方針が示されました。売って終わりではなく、親会社の株主として残る設計です
  • 売り手の経営者がグループの経営陣に入った例があります。サンマックスの株主(25.0%)だった相澤均氏は、2026年の開示ではミナトHDの代表取締役社長兼COOとして載っています
  • 買収後に「聞いていた話と違う」となった例も開示されています。2025年に買ったブレーンとダイキサウンドについて、2026年10月に「提供を受けていた情報と実態との間に相違があり、契約違反が複数ある」として、売り手側との資本業務提携契約を解除しました。売る側にとっては、事前の情報開示を正確にしておくことの重要性が分かる事例です
  • 台湾のDediProg Technology(ROM書込み装置)にも出資していますが、海外の資本業務提携のためここには載せていません

買収の履歴14件

すべて同社が公表した適時開示から転記しています。「―」は開示が無いか、 まだ取り込めていない項目です。

2026年4月24日株式譲渡(100%子会社化)

株式会社ピーディック

3DCGを中心とした映像制作(テレビ番組・CM・イベント映像)、Webシステム構築、データ放送のコンサルティング/東京都中央区/2000年1月設立

取得価額
―
対象の売上
1億7,700万円
対象の営業利益
1,200万円
対象の純資産
4,700万円

決算期:2025年9月期/譲渡前の株主:伊藤 毅(代表取締役社長)55.0%、株式会社ウイルコホールディングス45.0%/相手先の意向により非公表。「双方協議の上、公正かつ妥当な価格を算出して決定」とのみ記載

買収理由:3DCGなどのデジタルコンテンツ制作力を取り込み、グループの顧客へのマーケティング提案力を強化する

売上1億7,700万円・営業利益1,200万円・純資産4,700万円。この一覧でいちばん小さい会社です。営業利益は0→300万円→1,200万円と、直近期で伸びたところでの譲渡でした。社長個人と事業会社が株を分け合っていた会社ですが、両方から全株を買い取り、伊藤社長は代表取締役社長のまま続投しています。売上2億円未満の制作会社でも、上場企業の子会社になる道はあります。

買収後存続2026年10月9日時点

2026年4月28日に株式取得が完了し、公式サイトのグループ会社一覧に社名のまま掲載されています。

確認元:ミナトホールディングス グループ会社一覧

出典:株式会社ピーディックの株式取得(子会社化)に関するお知らせ

2026年2月27日株式譲渡(100%子会社化)

富士電工株式会社

電線・ケーブル・ハーネス・ネットワーク機器・FPCなどを扱う電線・電子部品・電材の専門商社(古河電気工業の特約販売店)/東京都港区/2007年10月(創業1951年3月)設立

取得価額
14億円
対象の売上
82億6,900万円
対象の営業利益
1億2,000万円
対象の純資産
5億800万円

決算期:2025年3月期/譲渡前の株主:FDホールディングス株式会社(旧・富士電工。現在は不動産賃貸業)が100%保有/デューデリジェンス費用等(概算)11百万円を加えた合計は1,411百万円。当初の開示では「取得日までに変更となる条件がある」として未確定で、2026年4月3日の経過開示で確定した。第三者算定機関(グラックス・アンド・アソシエイツ)がDCF法と類似会社比較法で算定

買収理由:電線・電子部品の商材と調達網をグループの顧客基盤・設計力と組み合わせる。あわせて、経営陣の高齢化に伴う事業承継

売上82億6,900万円・営業利益1億2,000万円・純資産5億800万円で、価格は14億円。営業利益の約12倍、純資産の約2.8倍です。開示には「経営体制の高齢化が進む中、将来を見据えた事業承継への対応が課題」と、売る理由がはっきり書かれています。商社事業は2007年に別会社へ切り出してあり、元の会社は持株会社(不動産賃貸業)として残りました。売ったのは事業会社の株だけで、不動産は手元に残る形です。吉田社長は代表取締役社長のまま続投しています。

買収後存続2026年10月9日時点

譲渡実行日が4月1日から4月3日に変わり、同日に子会社化が完了しました。公式サイトのグループ会社一覧に社名のまま掲載されています。

確認元:(開示事項の経過)富士電工株式会社の株式取得(子会社化)完了に関するお知らせ

出典:富士電工株式会社の株式取得(子会社化)に関するお知らせ

2026年1月28日株式譲渡(100%子会社化)

株式会社ブレイン

ハンディターミナル・業務用タブレットなど情報機器の販売、広告・イベント・Web制作(子会社インテグを含む)/宮城県仙台市/1998年4月設立

取得価額
―
対象の売上
30億3,000万円
対象の営業利益
1億4,400万円
対象の純資産
6億2,600万円

決算期:2025年11月期(見込)/譲渡前の株主:株式会社ブレインホールディングスが100%保有(代表は水沼征会長・水沼拓也社長。持株会社の株主構成は非開示)/秘密保持義務により非開示。第三者算定機関(ROLEUP)がDCF法と類似会社比較法で算定。支払いは自己資金と金融機関からの借入/2025年11月期は見込みの数値

買収理由:情報機器販売の販路拡大とシステム開発との組み合わせ。グループとして初めて東北に拠点を持つ

売上30億3,000万円・営業利益1億4,400万円・純資産6億2,600万円。営業利益は4,500万円→9,400万円→1億4,400万円と3期で3倍強に伸びている最中の譲渡でした。株は2021年に作った持株会社が持っており、その持株会社から事業会社の株を売る形です。関社長は続投し、水沼拓也氏も取締役に残っています。地方の会社でも、買い手にとって「その地域に初めて拠点ができる」こと自体が買う理由になると分かる例です。

買収後存続2026年10月9日時点

2026年2月27日に株式取得が完了し、公式サイトのグループ会社一覧に社名のまま掲載されています(子会社のインテグも掲載)。

確認元:ミナトホールディングス グループ会社一覧

出典:株式会社ブレインの株式取得(子会社化)に関するお知らせ

2025年4月23日株式譲渡。もともと16.0%を持っていたところに50.0%を買い増し、子会社ブレーン経由の31.5%と合わせて議決権99.67%

ダイキサウンド株式会社

音楽コンテンツのデジタル配信、音楽イベントの企画・プロモーション/東京都港区/2011年3月設立

取得価額
―
対象の売上
15億4,600万円
対象の営業利益
2,800万円
対象の純資産
1億6,900万円

決算期:2024年12月期/譲渡前の株主:株式会社メディア・トラスト50.0%、株式会社ブレーン31.5%、ミナトHD16.0%、自己株式2.5%/秘密保持義務により非開示。第三者算定機関(ROLEUP)がDCF法と類似会社比較法で算定

買収理由:音楽コンテンツサービスの成長とグループとのシナジー。親会社メディア・トラストとの資本業務提携の一環

売上15億4,600万円・営業利益2,800万円(利益率1.8%)・純資産1億6,900万円。提携先として少し株を持つ→業績を見てから子会社化、という順番で進んだ案件です。ただし2026年10月の開示で、売り手側の契約違反の中に「ダイキサウンドの財務状態に約1億5,000万円の悪影響を及ぼす事象」が含まれていたことが明らかになり、ミナトは約1億5,000万円の損失を計上する予定としています。開示は買い手側の説明で、売り手側の見解は開示されていません。

買収後存続2026年10月9日時点

2026年10月7日の契約解除の開示で「引き続き当社の連結子会社として事業を継続」とされています。公式サイトのグループ会社一覧にも掲載されています。

確認元:株式会社メディア・トラスト等との資本業務提携契約の解除及び連結子会社の代表取締役の異動に関するお知らせ

出典:株式会社ブレーン及びダイキサウンド株式会社の株式の取得(子会社化)に関するお知らせ

2025年4月23日株式譲渡(99.0%を取得して子会社化)

株式会社ブレーン

映像編集スタジオの運営、メディアプランニング、ライブ・エンターテインメント/東京都新宿区/1981年6月設立

取得価額
―
対象の売上
4億3,900万円
対象の営業利益
1,200万円
対象の純資産
3,900万円

決算期:2024年11月期/譲渡前の株主:株式会社メディア・トラストが99.0%保有/秘密保持義務により非開示。第三者算定機関(ROLEUP)がDCF法と類似会社比較法で算定。ミナトは親会社メディア・トラストに492百万円を貸し付けており、この貸付に関する取引関係は譲渡実行日に解消されると開示

買収理由:映像編集・ライブエンタメ事業の成長とグループの顧客基盤拡大。親会社メディア・トラストとの資本業務提携の一環

売上4億3,900万円・営業利益1,200万円・純資産3,900万円。売上は8億9,100万円→7億1,400万円→4億3,900万円と2年で半減し、最終損益は2期連続の赤字でした。それでも買い手はついています。ただし2026年10月、ミナトは「提供を受けていた情報と実態との間に相違があり、契約に違反する事項が複数ある」として売り手側との資本業務提携契約を解除し、売り手の社長はブレーンの代表を退きました。譲渡の後に、買い手が「譲渡前の情報と実態の違い」を理由に契約を解除した事例です。開示は買い手側の説明で、売り手側の見解は開示されていません。

買収後存続2026年10月9日時点

子会社として残っていますが、2026年10月7日に売り手側との資本業務提携契約が解除され、売り手側の社長が代表取締役を辞任し、ミナトの執行役員が代表取締役社長に就きました。

確認元:株式会社メディア・トラスト等との資本業務提携契約の解除及び連結子会社の代表取締役の異動に関するお知らせ

出典:株式会社ブレーン及びダイキサウンド株式会社の株式の取得(子会社化)に関するお知らせ

2023年3月23日株式譲渡(子会社の日本ジョイントソリューションズが100%取得=孫会社化)

株式会社リバース

自治体・地元企業のWebサイト制作、動画制作、グラフィックデザイン、イベント企画運営/山口県山口市/2002年8月設立

取得価額
―
対象の売上
1億3,300万円
対象の営業利益
―
対象の純資産
―

決算期:2022年3月期/譲渡前の株主:個人6名(氏名は非公開)/相手先との協議により非開示。適時開示基準に該当しない任意開示/開示本文の「2022年3月期には133百万円を超える売上高」による。表形式の業績開示はなし

買収理由:Web制作・動画制作事業の取り込みと、山口に拠点を持つ子会社との協業

資本金400万円、売上1億3,300万円ほどの地方のWeb制作会社です。株主が6人に分かれていても、全員から買い取って100%取得が成立しています。先に山口に拠点を置いていた子会社(日本ジョイントソリューションズ)と、もともと自治体案件で取引があったことが接点でした。取引先がそのまま買い手になる典型的な流れです。

買収後吸収合併2026年10月9日時点

2026年4月1日付で親会社の日本ジョイントソリューションズに吸収合併され、法人は消滅しました(取得から3年)。リバースの取締役だった山口美香氏は合併後の専務取締役に昇任しています。

確認元:(開示事項の経過)完全子会社間の合併完了に関するお知らせ

出典:当社子会社による株式会社リバースの株式取得(孫会社化)に関するお知らせ

2021年12月28日株式譲渡(100%取得。取得後に1株を同社社長へ譲渡し99.62%)

株式会社エクスプローラ

画像・音声処理を中心としたソフトウェア/ハードウェアの受託設計・製造(ODM/EMS)、コーデック製品/北海道函館市/1992年3月設立

取得価額
―
対象の売上
4億7,300万円
対象の営業利益
1,700万円
対象の純資産
2億5,900万円

決算期:2020年12月期/譲渡前の株主:株式会社PALTEKが100%保有(上場企業レスターホールディングスの子会社)/秘密保持義務により非開示。第三者算定機関(赤坂国際会計)がDCF法と類似会社比較法で算定。適時開示基準に該当しない任意開示

買収理由:高精細映像・音声伝送、IoT・車載向けソフトウェア開発の強化

売上4億7,300万円・営業利益1,700万円・純資産2億5,900万円。売上は8億9,900万円→4億7,300万円と前期の半分に落ちたところでの譲渡でした。売り手は上場企業グループの子会社で、売った後も事業パートナーとして協業を続けると合意しています。取得後、ミナトは株を1株だけ現社長に譲っており、社長も株主として残る形を取っています。

買収後存続2026年10月9日時点

2021年12月30日に株式取得が完了し、公式サイトのグループ会社一覧に社名のまま掲載されています。

確認元:ミナトホールディングス グループ会社一覧

出典:株式会社エクスプローラの株式の取得(子会社化)に関するお知らせ

2021年3月19日2段階。2020年8月の資本業務提携でA種優先株式(議決権なし)80百万円を引き受け、2021年4月にそれを普通株式へ転換し、個人株主から3,750株を買い増して議決権76.2%で子会社化

株式会社パイオニア・ソフト

ERPパッケージのカスタマイズ、金融システムなどの受託開発、ITエンジニア派遣(福岡・東京・ベトナム)/福岡県福岡市/1976年10月設立

取得価額
―
対象の売上
15億3,000万円
対象の営業利益
1,300万円
対象の純資産
1億2,100万円

決算期:2021年1月期/譲渡前の株主:森永洋昭(社長)38.4%、森永早紀子20.2%ほか(普通株式)/優先株式の引受額80百万円は会社への出資(第三者割当増資)であり、株主への譲渡代金ではない。個人株主から買い増した3,750株の価額は開示なし

買収理由:グループのシステム開発会社イーアイティーとの経営統合を視野に入れた子会社化

売上15億3,000万円・営業利益1,300万円・純資産1億2,100万円。前々期は営業損失9,400万円の赤字で、純資産も4,800万円まで落ちていました。そこでミナトはいきなり株を買い取らず、まず優先株で8,000万円を出資して経営に入り、黒字に戻ったのを見てから子会社化しています。オーナー家は普通株の過半を持ったまま資金を受け入れ、その後に支配権が移る形です。業績が落ちた局面での「段階的な売却」の実例です。

買収後再売却2026年10月9日時点

2022年7月にイーアイティーと合併して株式会社クレイトソリューションズとなり、2023年6月1日にミナトが持つ90.1%がSHIFTグロース・キャピタル(SHIFTの100%子会社)へ約17億5,700万円で譲渡されました。

確認元:連結子会社の異動(株式譲渡)及び特別利益の計上見込みに関するお知らせ

出典:保有する株式会社パイオニア・ソフトA種優先株式の普通株式への転換及び株式の取得(連結子会社化)に関するお知らせ

2021年1月26日株式譲渡(100%子会社化)

株式会社アイティ・クラフト

金融系業務システムの開発・保守、エンジニア派遣(SES)/東京都中央区/2007年5月設立

取得価額
―
対象の売上
1億7,000万円
対象の営業利益
―
対象の純資産
―

決算期:2020年9月期/相手先との協議により非開示。適時開示基準に該当しない任意開示/開示本文の「2020年9月期には170百万円を超える売上高」による。表形式の業績開示はなし

買収理由:グループのシステム開発会社(日本ジョイントソリューションズ)との協業拡大

従業員10数名、売上1億7,000万円ほどのSES会社です。買い手の子会社と、以前から共同でシステム開発をしていた実績がありました。少人数でも、特定分野(金融系)に強いエンジニアを抱えていれば買い手は見つかります。

買収後吸収合併2026年10月9日時点

2023年1月1日付で日本ジョイントソリューションズに吸収合併され、法人は消滅しました(取得から2年弱)。社長だった飯島秀典氏は合併後の代表取締役副社長に就いています。

確認元:(開示事項の経過)完全子会社間の合併完了に関するお知らせ

出典:株式会社アイティ・クラフトの株式取得(子会社化)に関するお知らせ

2020年8月17日株式譲渡(100%子会社化)。売り手の役員3名がミナトの第三者割当増資を引き受け

株式会社プリンストン

ビデオ・音声会議システムの販売・保守(Poly、シスコの国内パートナー)、メモリー・ゲーミング製品・PC周辺機器の企画販売/東京都千代田区/1995年3月設立

取得価額
―
対象の売上
73億9,100万円
対象の営業利益
9,800万円
対象の純資産
5億4,800万円

決算期:2020年2月期/譲渡前の株主:中出敏弥(社長)56.3%、宇佐見紀之(専務)37.5%、加來晴寿(取締役)の役員3名/秘密保持義務により非開示。ただし「直近の経営成績に基づく取得価額の純資産倍率は1〜2倍の範囲内」と開示されており、純資産548百万円から548百万〜1,096百万円程度と読める。第三者算定機関(赤坂国際会計)がDCF法と類似会社比較法で算定

買収理由:テレワーク需要で伸びるビデオ会議システム事業の取り込みと、重複の少ない顧客基盤の相互活用

売上73億9,100万円・営業利益9,800万円・純資産5億4,800万円。売上は58億→62億→74億円と伸びていましたが、営業利益率は1.3%の薄利でした。それでも「純資産の1〜2倍」で売れています。売り手の役員3名は売却代金の一部、計約1億3,000万円でミナトの新株を引き受け、そのまま取締役として経営を続けています。売って終わりではなく、親会社の株主として成長の果実も取りにいく形です。

買収後存続2026年10月9日時点

公式サイトのグループ会社一覧に社名のまま掲載されています。2020年12月には管理部門(人事・総務・経理・広報)をミナト本体へ統合する方針が示されました。

確認元:ミナトホールディングス グループ会社一覧

出典:株式会社プリンストンの株式の取得(子会社化)及び第三者割当による新株式発行に関するお知らせ

2017年4月5日株式譲渡(100%子会社化)

日本ジョイントソリューションズ株式会社

Webコンテンツの企画制作、広告・販促の企画、業務システム開発/東京都新宿区/2004年3月設立

取得価額
―
対象の売上
―
対象の営業利益
―
対象の純資産
―

決算期:非開示/非開示。「対価は当社の資産規模に比べて些少」とのみ記載。適時開示基準に該当しない任意開示

買収理由:グループのシステム開発会社との協業による開発体制の強化

業績は開示されていませんが、対価は「些少」と書かれています。買われた後、この会社自身がグループの買収の受け皿になりました。アイティ・クラフト(2023年)とリバース(2026年)を吸収合併し、リバースは自ら買っています。小さく買われた会社が、グループ内で同業を束ねる側に回った例です。

買収後存続2026年10月9日時点

公式サイトのグループ会社一覧に社名のまま掲載されています。買収時の社長だった杉山敏美氏は代表取締役社長を続けています(2026年1月の合併開示による)。

確認元:ミナトホールディングス グループ会社一覧

出典:日本ジョイントソリューションズ株式会社の子会社化について

2016年7月26日事業譲受(破産手続開始を申し立てた会社の保全管理人から、裁判所の許可を条件に譲受)

株式会社TOUAのROM書き込み事業

ROM書き込み作業の受託/東京都新宿区/譲渡会社は1989年12月設立設立

取得価額
―
対象の売上
6,800万円
対象の営業利益
―
対象の純資産
―

決算期:2016年1〜6月(6か月)/譲渡前の株主:譲渡会社はTOUAホールディングス株式会社の100%子会社/非開示/2016年1月〜6月の6か月間の実績

買収理由:自社のROM書込み事業と親和性が高く、取引先と雇用を引き継いで早期に収益化する

会社は破産手続きに入っており、純資産はマイナス2,300万円でした。それでも事業の一部(ROM書き込み)だけは、保全管理人を通じて同業のミナトに引き継がれ、取引先と雇用が残りました。会社がもたなくなっても、事業単位なら引き取り手がいることを示す例です。

買収後存続2026年10月9日時点

法人ではなく事業を譲り受けた取引です。ROM書込み事業はその後もグループの事業として続いており、2023年5月の開示でも「今後も高い成長が期待できる事業」として挙げられています。

確認元:連結子会社の異動(株式譲渡)及び特別利益の計上見込みに関するお知らせ

出典:事業譲受に関するお知らせ

2016年4月1日株式譲渡(100%出資の特別目的会社エンデバー合同会社を通じて100%取得)

サンマックス・テクノロジーズ株式会社

産業機器向けメモリーモジュール(DIMM)の開発・製造委託・販売/東京都中央区/2001年9月設立

取得価額
15億円
対象の売上
77億7,200万円
対象の営業利益
2億6,200万円
対象の純資産
11億600万円

決算期:2015年3月期/譲渡前の株主:中林弘行(社長)68.3%、相澤均25.0%、大竹敦哉ほか個人/DD費用等20百万円、アドバイザリー費用40百万円を加えた合計は1,560百万円。資金は増資・新株予約権で集めた812百万円と借入700百万円。売り手のうち役員として残る株主には、売却代金の10%以上に相当する株式または新株予約権を割り当てる予定と開示

買収理由:ROM書込み事業と半導体関連で事業領域を広げ、重複する取引先へのクロスセルを狙う

売上77億7,200万円・営業利益2億6,200万円・純資産11億600万円で、価格は15億円。営業利益の約5.7倍、純資産の約1.4倍です。当時のミナトは4期連続の最終赤字で、借入金の返済原資を本体と切り分けるためにSPC(特別目的会社)を通じて買った案件でした。株主の一人だった相澤均氏は、のちにミナトHDの代表取締役社長兼COOになっています。売った側の経営者が、買った側の経営陣に入った例です。

買収後存続2026年10月9日時点

公式サイトのグループ会社一覧に社名のまま掲載されています。2023年4月には同じグループのジー・ワーカーを吸収合併し、存続会社になっています。

確認元:ミナトホールディングス グループ会社一覧

出典:サンマックス・テクノロジーズ株式会社株式の取得(子会社化)及び特別目的会社の異動について

2014年2月26日簡易株式交換(完全子会社化)。対価はミナト株と新株予約権の組み合わせ

株式会社イーアイティー

情報処理システムの開発・技術者派遣、カメラ方式タッチパネル/東京都文京区/1991年9月設立

取得価額
―
対象の売上
11億300万円
対象の営業利益
△3,400万円
対象の純資産
2億4,400万円

決算期:2013年3月期/譲渡前の株主:恒﨑賢仁(社長)20.3%、入交グループ本社17.2%、ナレッジキャピタル8号投資事業組合11.4%ほか/株式交換のため現金の取得価額はなし。ミナトは第三者算定(信誠法務会計、修正簿価純資産法とDCF法)を参考に、イーアイティーの企業価値を140百万〜150百万円と評価。株式のみの対価では合意できず、新株予約権を加えることで合意したと開示

買収理由:システム開発事業の安定収益を取り込み、タッチパネル事業を統合する

売上11億300万円・営業損失3,400万円の赤字・純資産2億4,400万円。企業価値の評価は1億4,000万〜1億5,000万円で、純資産の6割前後でした。値段で折り合わなかったとき、株に加えて新株予約権を渡す(業績が上がれば売り手も得をする)ことで合意にこぎつけた経緯まで開示されています。ただしこの会社は、その後パイオニア・ソフトと合併したうえで2023年にSHIFTグループへ売られました。

買収後再売却2026年10月9日時点

2022年7月にパイオニア・ソフトと合併して株式会社クレイトソリューションズとなり、2023年6月1日にミナトが持つ90.1%がSHIFTグロース・キャピタル(SHIFTの100%子会社)へ約17億5,700万円で譲渡されました。

確認元:連結子会社の異動(株式譲渡)及び特別利益の計上見込みに関するお知らせ

出典:簡易株式交換による株式会社イーアイティーの完全子会社化に関するお知らせ

この会社に売るといくらか

取得価額が開示された2件の実績です。公表されている数字をそのまま並べたもので、 自社の価格を保証するものではありません。 営業利益率が低い業種では営業利益の倍率が大きく出るので、売上との比もあわせてご覧ください。

  • 富士電工株式会社14億円(売上の0.17倍・営業利益の11.7倍)
  • サンマックス・テクノロジーズ株式会社15億円(売上の0.19倍・営業利益の5.7倍)

自社だといくらになるかは、売却相場の考え方をご覧ください。

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本ページはミナトホールディングス株式会社が公表した適時開示をもとに編集部が整理したものです。 同社とは資本関係・提携関係はなく、掲載にあたって金銭のやり取りはありません。 内容に誤りがある場合はお問い合わせよりご連絡ください。最終更新:2026年10月9日