155A東証グロース

株式会社情報戦略テクノロジーのM&A実績

システム開発・ITコンサルの会社を買っている会社です。決算短信で「出資やM&Aを重要な経営戦略として位置づけ」と書き、2025年2月から1年半で3社の取得を決めています。3件とも取得価額を開示しているのが特徴で、売り手は創業者を中心とする個人株主です。

株式会社情報戦略テクノロジーが公表した適時開示3件をもとに整理しています。データ時点:2026年10月12日(新しい開示が出たら追加します)

会社概要

本社
東京都渋谷区
設立
2009年1月
事業内容
大手企業のシステム開発を、多重下請けを通さず直接支援する「0次DX」(DX内製支援)が主力。システム開発会社向けプラットフォーム「WhiteBox」も運営
売上高
80億1,900万円(2025年12月期(連結))
営業利益
5億5,300万円
純資産
17億3,900万円

どんな会社を買っているか

買う業種
システムエンジニアリングサービス・クラウド基盤構築/データ・AI活用支援、データ人材の育成/ITコンサルティング・アジャイル開発
対象の規模
対象の売上 3.9億円〜8.9億円
手法
株式譲渡(子会社化)。2回に分けて100%にする形、80%だけ取得する形、オーナーの資産管理会社ごと買う形と、案件ごとに組み方を変えている
赤字でも買うか
買っている(実績あり)
買収後の扱い
買った会社は社名のまま子会社として残しています。エー・ケー・プラスは決算短信で「名称に変更はありません」と明記され、連結子会社として載っています。
  • 取得価額は3件とも開示されています。8億円(エー・ケー・プラス)、7億1,900万円(ピープルドットの80%)、最大8億2,900万円(Flyby)と、いずれも7億〜8億円台です
  • 3期連続の営業赤字の会社も買っています。ピープルドットは営業損失が1億8,300万円→2億6,100万円→1,500万円と縮小している局面で、翌期は営業黒字8,000万〜1億円の見込みと開示されました
  • Flybyでは業績に応じて取得価額が変わる条件付対価(アーンアウト)の合意があると開示されています

買収の履歴3件

すべて同社が公表した適時開示から転記しています。「―」は開示が無いか、 まだ取り込めていない項目です。

2026年8月13日株式譲渡(子会社化)。Flybyの80.9%を持つFlyby Managementの全株式を取得し、残る最大19.1%をFlybyから直接取得

株式会社Flyby(資産管理会社の株式会社Flyby Managementを含む)

ソフトウェア開発、ITコンサルティング、運用保守サービス/東京都港区/2020年12月設立

取得価額
8億2,900万円
対象の売上
3億9,300万円
対象の営業利益
1億2,000万円
対象の純資産
1億4,500万円

決算期:2025年11月期/譲渡前の株主:代表者の伊藤 一記が資産管理会社Flyby Management(同氏100%)経由で80.9%、直接13.6%を保有。ほかに株式会社クラフティ5.5%/最大値。Flyby Management株式671百万円+Flyby株式最大158百万円。業績達成条件に応じた条件付対価の合意があり、取得価額が変わる可能性がある。アドバイザリー費用等は別途1.5百万円(概算)。最大額で見ると営業利益の約6.9倍、純資産の約5.7倍

買収理由:上流のITコンサルからアジャイル開発までをつなぐ力を取り込み、DX内製化支援を一気通貫で提供する

設立5年、売上3億9,300万円・営業利益1億2,000万円(利益率30.5%)・純資産1億4,500万円。売上は1億4,800万円→3億2,700万円→3億9,300万円、営業利益は900万円→5,900万円→1億2,000万円と急伸している局面での譲渡です。社長は2024年12月に自分100%の資産管理会社を作り、そこに株の8割を持たせてから、その資産管理会社ごと売っています。さらに今後の業績で価格が変わる条件付対価も付いており、伸びている最中の会社は「今の数字」だけでなく「これからの数字」でも値段を決められることが分かります。

買収後実行前2026年10月12日時点

株式取得の実行は2027年1月(予定)と開示されており、日付までは示されていません。2027年12月期第1四半期から連結子会社になる予定です。

確認元:株式の取得(子会社化)に関するお知らせ

出典:株式の取得(子会社化)に関するお知らせ

2026年3月26日株式譲渡(子会社化)。普通株式とA種優先株式を取得し、議決権の80.0%を保有

株式会社ピープルドット

データサイエンススクール「datamix」、データ分析検定「CBAS」、法人・自治体向けのデータ・AI人材育成と活用支援/東京都千代田区/2017年2月設立

取得価額
7億1,900万円
対象の売上
5億5,800万円
対象の営業利益
△1,500万円
対象の純資産
4,300万円

決算期:2026年1月期/譲渡前の株主:個人61.0%、法人28.9%、ファンド10.1%(相手先は個人4名・法人10社・ファンド3社。名称は相手方の要請で非公表)/議決権80.0%分の株式取得価額。アドバイザリー費用等(概算)3百万円を加えた合計は723百万円。100%に単純換算すると約899百万円で、純資産の約21倍、売上の約1.6倍

買収理由:データ・AI活用支援を取り込み、「0次DX」領域を強化する

売上5億5,800万円・営業損失1,500万円・純資産4,300万円。3期続けて営業赤字で、売上も6億9,600万円→6億5,600万円→5億5,800万円と減っていた会社に、80%分で7億1,900万円がついています。営業損失は2億6,100万円から1,500万円まで縮まっており、翌期は営業黒字8,000万〜1億円の見込みと開示されました。赤字でも、立て直しの道筋と次期の見込みを数字で示せれば、純資産の何倍もの値段がつく例です。株主が個人・法人・ファンドの17者に分かれていても、まとめて譲渡が成立しています。

買収後存続2026年10月12日時点

2026年4月1日に取引実行予定として開示され、その後の商号変更や合併の開示はありません。

確認元:株式会社ピープルドットの株式取得(子会社化)に関するお知らせ

出典:株式会社ピープルドットの株式取得(子会社化)に関するお知らせ

2025年2月13日株式譲渡(子会社化)。第1回で80.4%、第2回で19.6%を取得し100%に

株式会社エー・ケー・プラス

システムエンジニアリングサービス、AWSを中心としたクラウド基盤の構築、運用保守アウトソーシング/東京都港区/2005年2月設立

取得価額
8億円
対象の売上
8億9,100万円
対象の営業利益
3,700万円
対象の純資産
1億7,100万円

決算期:2023年12月期/譲渡前の株主:天野 秀紀85%、浅岡 浩平10%、加山 大介5%(個人3名)/第1回643百万円+第2回157百万円。外部専門家のデューデリジェンスと株式価値評価を踏まえて協議で決定。アドバイザリー費用等は開示時の概算32百万円、決算短信では36百万円。営業利益の約21倍、純資産の約4.7倍、売上の約0.9倍

買収理由:官公庁・金融向けのインフラ・クラウド領域に「0次DX」を広げる

創業20年、売上8億9,100万円・営業利益3,700万円(利益率4.2%)・純資産1億7,100万円。営業利益の約21倍という高い値段で売れています。売上は6億7,700万円→8億2,200万円→8億9,100万円、営業利益も2,100万円→3,000万円→3,700万円と毎年伸びていました。利益は薄くても、官公庁・金融の顧客とAWSの技術者という中身が評価されたことが読み取れます。のれんは5億2,400万円計上されています。株式は2回に分けて買われ、第2回は当初予定の5月末より早い3月17日に実行されました。

買収後存続2026年10月12日時点

2025年12月期の決算短信で、連結子会社として社名が挙がり、企業結合の注記に「名称に変更はありません」と記載されています。

確認元:2025年12月期決算短信〔日本基準〕(連結)

出典:株式会社エー・ケー・プラスの株式取得(子会社化)に関するお知らせ

この会社に売るといくらか

取得価額が開示された3件の実績です。公表されている数字をそのまま並べたもので、 自社の価格を保証するものではありません。 営業利益率が低い業種では営業利益の倍率が大きく出るので、売上との比もあわせてご覧ください。

  • 株式会社Flyby(資産管理会社の株式会社Flyby Managementを含む)8億2,900万円(売上の2.11倍・営業利益の6.9倍)
  • 株式会社ピープルドット7億1,900万円(売上の1.29倍)※営業赤字での譲渡
  • 株式会社エー・ケー・プラス8億円(売上の0.90倍・営業利益の21.6倍)

自社だといくらになるかは、売却相場の考え方をご覧ください。

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本ページは株式会社情報戦略テクノロジーが公表した適時開示をもとに編集部が整理したものです。 同社とは資本関係・提携関係はなく、掲載にあたって金銭のやり取りはありません。 内容に誤りがある場合はお問い合わせよりご連絡ください。最終更新:2026年10月12日