2153東証プライム

E・Jホールディングス株式会社のM&A実績

建設コンサルタントの持株会社で、自社の技術の「隣」にある専門会社を買っています。地質調査の東京ソイルリサーチ(売上58億円)、気象解析の気象工学研究所(売上10億円)と、いずれも本業と重なりが少なく、技術を足し合わせる狙いの買収です。売り手は2件とも創業者個人ではなく、投資ファンドや合同会社でした。

E・Jホールディングス株式会社が公表した適時開示2件をもとに整理しています。データ時点:2026年10月9日(新しい開示が出たら追加します)

会社概要

本社
岡山県岡山市北区
設立
―
事業内容
エイト日本技術開発を中核とする建設コンサルタントの持株会社。防災・減災、環境保全、発注者支援を軸に、社会インフラの計画・設計・維持管理を手がける
売上高
465億8,600万円(2026年5月期(連結))
営業利益
46億6,900万円
純資産
402億7,600万円

どんな会社を買っているか

買う業種
地質調査・地盤解析/気象・防災の調査研究、情報提供/建設コンサルタント
対象の規模
対象の売上 10.9億円〜58.3億円
手法
株式譲渡(全株取得による完全子会社化)
赤字でも買うか
黒字の会社のみ
買収後の扱い
買った会社は社名のまま子会社として残しています。公式サイトのグループ会社一覧には、東京ソイルリサーチ、気象工学研究所とも社名と所在地がそのまま載っています。東京ソイルリサーチには取締役と監査役を若干名派遣すると開示されていました。
  • 取得価額を開示した案件があります。東京ソイルリサーチは75億9,800万円(1株29,000円)で、営業利益の約15倍、純資産の約1.9倍でした
  • 気象工学研究所の取得価額は「相手先との守秘義務契約に基づき非公開」です。ただし対象の3期分の売上・営業利益・純資産は開示されています
  • ファンドが事業承継で買った会社を、次に引き取る買い手になっています。東京ソイルリサーチはオリックスが2019年に「事業承継課題」を理由に取得し、約5年半後にこの会社へ渡りました
  • 公式サイトのグループ会社一覧には、全国各地の建設コンサルタント・設計事務所が並んでいます(本ページは適時開示が確認できた2件だけを載せています)

買収の履歴2件

すべて同社が公表した適時開示から転記しています。「―」は開示が無いか、 まだ取り込めていない項目です。

2026年7月15日株式譲渡(全株取得による完全子会社化)

株式会社気象工学研究所

気象・防災に関する調査・研究、情報提供、コンサルティング/大阪府大阪市/2004年9月設立

取得価額
―
対象の売上
10億8,500万円
対象の営業利益
2億7,600万円
対象の純資産
15億1,400万円

決算期:2026年3月期/譲渡前の株主:合同会社K4 Ventures が100%保有/相手先との守秘義務契約に基づき非公開。「今期の当社連結業績への影響は軽微」

買収理由:気象解析・予測技術と、グループの社会インフラ分野の計画・設計の知見を組み合わせ、防災・減災分野でのサービスを高度化する

売上10億8,500万円・営業利益2億7,600万円(利益率25%)・純資産15億1,400万円、従業員71名。売上は3期とも10億7,000万円〜10億8,500万円とほぼ横ばいですが、純資産は11億5,300万円→15億1,400万円と毎年積み上がっていました。開示は取得の理由として、高度な気象解析・予測技術と、電力会社や官公庁向けの豊富な実績を挙げています。売上が伸びていなくても、高い利益率と専門技術があれば上場企業の買収対象になります。

買収後存続2026年10月9日時点

2026年7月31日に株式譲渡予定として開示。公式サイトのグループ会社一覧に社名・所在地(大阪市西区)のまま掲載されています。

確認元:グループ会社(E・Jホールディングス公式サイト)

出典:株式会社気象工学研究所の完全子会社化に関するお知らせ

2024年9月13日株式譲渡(自己株式を除く全株を取得し完全子会社化)

株式会社東京ソイルリサーチ

地質調査、建設コンサルタント業/東京都目黒区/1966年4月設立

取得価額
75億9,800万円
対象の売上
58億3,300万円
対象の営業利益
5億400万円
対象の純資産
40億8,400万円

決算期:2023年12月期/譲渡前の株主:合同会社ビーエス2(オリックス株式会社が100%出資)が79.39%、残り20.61%は自己株式/1株あたり29,000円。諸費用(概算)20百万円を加えた合計は7,618百万円。第三者機関のDCF法による株式価値評価を参考に決定。営業利益(504百万円)の約15.1倍、純資産(4,084百万円)の約1.9倍

買収理由:地質調査・地盤解析・耐震診断の技術と、民間大規模事業の顧客基盤の取り込み。事業領域・顧客基盤の重複が少なく、相互に技術サービスを広げられる

売上58億3,300万円・営業利益5億400万円・純資産40億8,400万円、従業員238名。値段は75億9,800万円と開示されています。営業利益の約15倍、純資産の約1.9倍です。もともとはオリックスが2019年に「事業承継課題」を抱えた同社の株式を取得し、5年半ほど支援したうえで「更なる成長」のため同業の上場企業に引き継いだ案件です。後継者のいない会社がまずファンドに売り、その後に事業会社へ渡るという二段階の流れが開示に書かれています。なお開示の3期のうち2022年12月期は、2022年9月期の直後の短い期(決算期の変更によるものとみられます)で、売上11億3,600万円・営業損失1億3,000万円でした。

買収後存続2026年10月9日時点

2024年9月30日に株式譲渡が完了(完了の開示あり)。公式サイトのグループ会社一覧に社名・所在地(東京都目黒区)のまま掲載されています。

確認元:グループ会社(E・Jホールディングス公式サイト)

出典:株式会社東京ソイルリサーチの完全子会社化に関するお知らせ

この会社に売るといくらか

取得価額が開示された1件の実績です。公表されている数字をそのまま並べたもので、 自社の価格を保証するものではありません。 営業利益率が低い業種では営業利益の倍率が大きく出るので、売上との比もあわせてご覧ください。

  • 株式会社東京ソイルリサーチ75億9,800万円(売上の1.30倍・営業利益の15.1倍)

自社だといくらになるかは、売却相場の考え方をご覧ください。

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本ページはE・Jホールディングス株式会社が公表した適時開示をもとに編集部が整理したものです。 同社とは資本関係・提携関係はなく、掲載にあたって金銭のやり取りはありません。 内容に誤りがある場合はお問い合わせよりご連絡ください。最終更新:2026年10月9日