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アグレ都市デザイン株式会社のM&A実績

中期経営計画でM&Aを成長戦略の一つに掲げ、本業の戸建分譲とは別の事業領域を買い足している会社です。買収は2件だけですが、2件とも取得価額と対象の業績を開示しています。1件目は空き家を宿泊施設にする売上1億6,000万円の会社、2件目は多摩地区で小規模マンションを分譲する売上66億円のグループで、規模は大きく違います。

アグレ都市デザイン株式会社が公表した適時開示2件をもとに整理しています。データ時点:2026年10月9日(新しい開示が出たら追加します)

会社概要

本社
東京都新宿区
設立
2009年4月
事業内容
東京都区部・多摩地区を中心に、戸建住宅「アグレシオ」シリーズの分譲(ハウジング事業)、収益不動産の販売(アセットソリューション事業)、宿泊施設の開業支援・運営(宿泊事業)を行う不動産会社
売上高
369億7,500万円(2026年3月期(連結))
営業利益
32億8,100万円
純資産
86億700万円

どんな会社を買っているか

買う業種
宿泊施設の開業支援・運営管理/新築分譲マンションの企画・販売/不動産賃貸
対象の規模
対象の売上 1.6億円〜66億円
手法
株式譲渡(100%取得)。持株会社ごと買い、その子会社の事業会社を孫会社として取り込む形も使う
赤字でも買うか
黒字の会社のみ
買収後の扱い
宿泊事業のハウスバードは社名のまま子会社として残っています。一方、ホーユーコーポレーションは取得から半年で親会社に吸収合併され、事業を担う多摩建設だけが直接の子会社として残る形に整理されました。事業会社は残し、持株会社のような箱は畳む、という扱いです。
  • 取得価額は2件とも開示されています。ハウスバードは当初「秘密保持の合意に基づき非開示」としていましたが、約2か月半後の経過開示で5億6,000万円と公表しました
  • 譲渡した株主(売り手)は2件とも「秘密保持の合意に基づき非開示」です
  • アドバイザリー費用も別に開示しています。ハウスバードで3,402万円、ホーユーコーポレーションで878万円でした
  • ホーユーコーポレーションの案件は、2025年11月に基本合意を公表し、2026年2月に契約、4月に株式譲渡と、基本合意から実行まで約4か月で進んでいます

買収の履歴2件

すべて同社が公表した適時開示から転記しています。「―」は開示が無いか、 まだ取り込めていない項目です。

2026年2月13日株式譲渡(ホーユーコーポレーションを100%子会社化し、その100%子会社の多摩建設を孫会社化)

株式会社ホーユーコーポレーション(子会社の株式会社多摩建設を含む)

新築ファミリーマンション「ベルジュール」シリーズの分譲(多摩建設)、不動産賃貸(ホーユーコーポレーション)/東京都武蔵野市/1972年4月(多摩建設は1997年11月)設立

取得価額
39億100万円
対象の売上
66億1,200万円
対象の営業利益
5億7,400万円
対象の純資産
35億8,300万円

決算期:2025年(2社の単純合算)/譲渡前の株主:非開示(当事者間の秘密保持の合意による)/ホーユーコーポレーションの普通株式の取得価額。アドバイザリー費用等8百万円を加えた合計は3,910百万円。2025年11月26日に基本合意を公表し、2026年4月1日に株式譲渡を実行予定として開示/ホーユーコーポレーションと多摩建設の単純合算(内部取引は未消去)。売上の大部分は多摩建設(2025年11月期で62億6,600万円)

買収理由:戸建用地とマンション用地の情報を互いに補完し、ファミリーマンション分譲を新たな事業セグメントに加える

2社合算で売上66億1,200万円・営業利益5億7,400万円・純資産35億8,300万円に対して、取得価額は39億100万円。純資産のほぼ1.1倍、営業利益の約6.8倍です。多摩建設の営業利益は8億5,800万円→2億600万円→5億6,400万円と年ごとの振れが大きく、直前期は子会社の清算による特別損失4億1,400万円で最終赤字でした。分譲業のように利益が年で振れる業種でも、純資産の厚みがあれば純資産並みの値段はつくことが読み取れます。大手が手を出しにくい小規模物件・多摩地区に絞った戦略が、買い手の戸建事業と用地情報を補い合える点が評価されています。

買収後吸収合併2026年10月9日時点

2026年7月17日、ホーユーコーポレーションをアグレ都市デザインが吸収合併すること(効力発生日2026年10月1日)が決議されました。事業を担う多摩建設は、合併に伴いアグレ都市デザインの直接の完全子会社として残ります。

確認元:完全子会社の吸収合併(簡易合併・略式合併)に関するお知らせ

出典:株式会社ホーユーコーポレーション及び株式会社多摩建設の株式取得(子会社化及び孫会社化)に関するお知らせ

2023年11月21日株式譲渡(100%子会社化)

ハウスバード株式会社

空き家・空き別荘を活用した宿泊施設の開業支援コンサルティング、宿泊施設の運営管理/東京都江東区/2016年9月設立

取得価額
5億6,000万円
対象の売上
1億6,200万円
対象の営業利益
7,900万円
対象の純資産
6,200万円

決算期:2023年4月期/譲渡前の株主:非開示(当事者間の秘密保持の合意による)/当初は秘密保持の合意を理由に非開示。2024年2月5日の経過開示で公表。アドバイザリー費用等34百万円は別。のれん474百万円を計上し、9年で均等償却

買収理由:戸建・収益不動産に続く新しい事業領域への参入。空き家情報網と設計・施工の技術で宿泊事業を伸ばす

資本金300万円、設立7年目、従業員28名(業務委託含む)。売上1億6,200万円・営業利益7,900万円・純資産6,200万円に対し、取得価額は5億6,000万円。純資産の約9倍、営業利益の約7倍です。前々期は売上5,400万円・営業損失600万円でしたが、直前期に営業利益率49%まで戻していました。資産が少ない会社でも、利益を出す仕組みがあれば純資産を大きく上回る値段がつく例です。取得価額の大半(4億7,400万円)がのれんとして計上されています。

買収後存続2026年10月9日時点

2023年11月21日に株式譲渡を実行済み。その後の商号変更や合併の開示はありません。2026年7月の開示でも、買い手の事業内容に「宿泊事業」が残っています。

確認元:(開示事項の経過)ハウスバード株式会社の株式の取得(子会社化)に関するお知らせ

出典:ハウスバード株式会社の株式取得(子会社化)に関するお知らせ

この会社に売るといくらか

取得価額が開示された2件の実績です。公表されている数字をそのまま並べたもので、 自社の価格を保証するものではありません。 営業利益率が低い業種では営業利益の倍率が大きく出るので、売上との比もあわせてご覧ください。

  • 株式会社ホーユーコーポレーション(子会社の株式会社多摩建設を含む)39億100万円(売上の0.59倍・営業利益の6.8倍)
  • ハウスバード株式会社5億6,000万円(売上の3.46倍・営業利益の7.1倍)

自社だといくらになるかは、売却相場の考え方をご覧ください。

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本ページはアグレ都市デザイン株式会社が公表した適時開示をもとに編集部が整理したものです。 同社とは資本関係・提携関係はなく、掲載にあたって金銭のやり取りはありません。 内容に誤りがある場合はお問い合わせよりご連絡ください。最終更新:2026年10月9日