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株式会社テクノロジーズのM&A実績

IT企業ですが、買う相手は太陽光の施工会社、ゲーム開発会社、樹木リサイクル会社、ブランド品のリユース会社と業種がばらばらです。決算短信でも「M&Aによる新規事業・既存事業の領域拡大」を掲げています。いちばんの特徴は、100%を買わないことです。34%、49.9%、51%、70%と一部だけを取得し、残りは売り手が持ち続けます。取得資金はほぼ全額を銀行借入でまかなっており、借りられる範囲で買える割合を決めていると開示に書かれています。

株式会社テクノロジーズが公表した適時開示4件をもとに整理しています。データ時点:2026年10月12日(新しい開示が出たら追加します)

会社概要

本社
東京都
設立
―
事業内容
エンタメ映像ソフトウェア開発・AIなどのITソリューション、人材派遣会社向けSaaS「jobs」、子会社エコ革による太陽光発電設備の施工販売(再エネソリューション)、格闘技興行などのスポーツDXの4事業
売上高
101億4,900万円(2026年1月期(連結))
営業利益
18億7,200万円
純資産
53億500万円

どんな会社を買っているか

買う業種
太陽光発電設備の施工・販売/ゲーム・アプリ開発/樹木の伐採・リサイクル/ブランド品・時計のリユース、業者向けオークション
対象の規模
対象の売上 2.2億円〜77億円
手法
株式譲渡による一部取得(34%〜70%)。持分が過半に届かない場合は取締役を過半数派遣して子会社にする。子会社のエコ革が買い手になる「孫会社化」も使う。取得資金は案件ごとに金融機関から借り入れ
赤字でも買うか
買っている(実績あり)
買収後の扱い
売り手が株式の残りを持ったまま、社名も経営陣もそのまま残る形です。LUCEでは「現経営陣の知見及び取引先ネットワークの維持・活用が重要」として役員を送らない方針を明記しています。一方で、ゲーム開発のOGIXは取得から半年で、同じ1円で元の社長に株を戻しています。
  • 4件すべてで取得価額が開示されています。1円、2億1,000万円、6億5,000万円、11億9,000万円です
  • 買うのは一部だけです。取得割合はエコ革34%、OGIX49.9%、LUCE51%、日生グリーン70%。全部を手放さずに上場企業グループに入る形を取れます
  • 取得資金は銀行借入です。エコ革は東日本銀行から11億9,000万円、LUCEはりそな銀行から6億5,000万円と、取得価額と同額を借りています。LUCEの借入には純資産の維持やDSCR1.05倍以上といった財務制限条項が付いています
  • 連結純資産53億500万円のうち、親会社の自己資本は15億2,200万円です(2026年1月期)。66%をエコ革側の株主が持ち続けているため、純資産の多くが非支配株主の持分になっています

買収の履歴4件

すべて同社が公表した適時開示から転記しています。「―」は開示が無いか、 まだ取り込めていない項目です。

2026年7月29日株式譲渡(51%を取得して子会社化)

株式会社LUCE

ブランド品・時計・宝飾品・貴金属の買取販売、500社以上が使う業者向けオークションシステムの運営/東京都新宿区/2004年2月(創業1999年11月)設立

取得価額
6億5,000万円
対象の売上
64億4,000万円
対象の営業利益
1億900万円
対象の純資産
4億1,000万円

決算期:2026年2月期/譲渡前の株主:個人(氏名・持株比率は相手先の意向で非開示)/51%分の取得価額。アドバイザリー費用等4百万円を加えた合計は654百万円。第三者機関の株価算定で妥当性を検証。100%換算では約12.7億円、2026年2月期の営業利益の約11.7倍・純資産の約3.1倍にあたる

買収理由:IT技術でAI鑑定・価格予測・在庫最適化などのDXを進め、グループの富裕層向け販路で高価格帯商品の販売を広げる

売上64億4,000万円・営業利益1億900万円・純資産4億1,000万円。売上は46億6,000万円→52億5,100万円→64億4,000万円と伸び、翌期は売上約80億円・営業利益約2億円を見込むと説明されています。営業利益率は1.7%ですが、100%換算で営業利益の約12倍の値段がついています。開示では500社以上が日常的に使う業者向けオークションシステムを持つ点が真っ先に挙げられています。売り手は49%を持ち続け、役員も送り込まれません。代表者名や株主名まで相手先の意向で伏せられており、名前を出さずに売ることもできる例です。

買収後存続2026年10月12日時点

2026年8月3日付で51%の取得完了が開示されました。その後の商号変更や合併の開示はありません。

確認元:(開示事項の経過)株式の取得(子会社化)及び財務上の特約が付された金銭消費貸借契約の締結に関するお知らせ

出典:リユーステクノロジー事業を展開する株式会社LUCEの株式取得(子会社化)及び財務上の特約が付された金銭消費貸借契約に関するお知らせ

2026年1月30日株式譲渡(子会社エコ革が70%を取得=孫会社化)

株式会社日生グリーン

樹木の伐採、リサイクル加工(堆肥・土壌改良材など)及び販売/埼玉県川口市/2007年6月設立

取得価額
2億1,000万円
対象の売上
3億5,500万円
対象の営業利益
2,400万円
対象の純資産
2,200万円

決算期:2025年3月期/譲渡前の株主:個人1名(大谷 和也)が100%保有/70%分の取得価額。アドバイザリー費用12百万円を加えた合計は約222百万円。100%換算では3億円、2025年3月期の営業利益の12.5倍・純資産の約13.6倍にあたる

買収理由:太陽光発電所の建設で出る伐採材を資源化する技術を取り込み、樹木処分費を内製化する(開発コスト約25%削減を見込む)

売上3億5,500万円・営業利益2,400万円・純資産2,200万円。2023年3月期は営業損失800万円・純資産ほぼゼロでしたが、売上を2億3,000万円→2億9,100万円→3億5,500万円と伸ばして黒字に戻していました。純資産2,200万円の会社に、70%分で2億1,000万円がついています。評価されたのは帳簿上の資産ではなく、行政や大手造園業者など1,800社超の取引先と「根・枝・葉まで全量を資源化する」技術です。買い手の本業のコストを下げられる会社は、純資産と関係なく値段がつきます。

買収後存続2026年10月12日時点

2026年1月30日に株式譲渡を実行済み。その後の商号変更や合併の開示はありません。

確認元:株式会社日生グリーンの株式取得(孫会社化)に関するお知らせ

出典:株式会社日生グリーンの株式取得(孫会社化)に関するお知らせ

2023年7月28日株式譲渡(49.9%を取得し、取締役の過半数派遣で子会社化)

株式会社OGIX

ゲーム開発・運用、アプリ開発、メタバース開発(技術者39名)/東京都千代田区/2017年5月設立

取得価額
1円
対象の売上
2億2,400万円
対象の営業利益
△110万円
対象の純資産
△130万円

決算期:2022年9月期/譲渡前の株主:個人1名(小木曾 裕介)が100%保有/49.9%分の取得価額は1円。アドバイザリー費用等の概算1百万円を加えた合計は約1百万円。第三者機関のデューデリジェンスを踏まえて決定

買収理由:ゲーム開発・メタバースの技術者を抱える会社と、ノウハウ・技術を組み合わせて技術力を高める

売上2億2,400万円、営業損失115万円、純資産マイナス132万円。売上は伸びていましたが、わずかな赤字と債務超過が続いていました。49.9%が1円です。49.9%にとどめたのは「社長に引き続き大株主として陣頭指揮をとってもらうため」と開示されています。ただし半年後、買い手側は「管理体制の強化が急務」として、同じ1円で全株を社長に戻しました。この間に2023年9月期は営業損失3,800万円・純資産マイナス4,900万円まで悪化しています。一部だけを渡す形は、こうして元に戻る道も残ります。

買収後再売却2026年10月12日時点

2024年1月23日、保有する49.9%全株を元の社長の小木曾裕介氏へ譲渡価額1円で譲渡すると決議(譲渡予定日2024年1月30日)。別の会社への売却ではなく、元の株主への返還です。取引・協業関係は継続するとしています。

確認元:連結子会社の異動(株式譲渡)に関するお知らせ

出典:株式取得(子会社化)に関するお知らせ

2023年7月14日株式譲渡(34%を取得し、取締役の過半数派遣で子会社化)

株式会社エコ革

産業用・家庭用太陽光発電設備の施工販売、リフォーム、オール電化、塗装/栃木県佐野市/2013年10月設立

取得価額
11億9,000万円
対象の売上
77億300万円
対象の営業利益
5億3,100万円
対象の純資産
36億5,500万円

決算期:2022年9月期/譲渡前の株主:株式会社エコ革アセット(伊藤繁三氏・伊藤高雄氏が各50%保有する資産管理会社)が100%保有/34%分の取得価額。アドバイザリー費用等の概算3百万円を加えた合計は約1,193百万円。外部専門家のデューデリジェンスと株式価値評価を踏まえて決定。100%換算では約35億円、2022年9月期の営業利益の約6.6倍・純資産の約0.96倍にあたる

買収理由:太陽光発電の施工ノウハウと、ソフトウェア開発・AI・SaaSの技術を組み合わせたDX化と販路拡大

売上77億300万円・営業利益5億3,100万円・純資産36億5,500万円の会社です。営業利益は15億4,300万円→11億500万円→5億3,100万円と下がっており、FIT(固定価格買取制度)の単価下落で2025年9月期以降も利益は減る見通しと開示されていました。値段は100%換算で純資産とほぼ同じ水準です。社長の伊藤繁三氏は買い手の上場前からの大株主で、上場セレモニーで鐘を鳴らす場面を見て協業を考えるようになった、と経緯が開示されています。66%は資産管理会社に残したままで、上場企業の内部統制を入れられることもメリットに挙げられています。

買収後存続2026年10月12日時点

2026年1月の日生グリーン取得の開示で、エコ革は株主構成(エコ革アセット66%・テクノロジーズ34%)のまま連結子会社として記載され、日生グリーンを買う側になっています。代表は引き続き伊藤繁三氏です。

確認元:株式会社日生グリーンの株式取得(孫会社化)に関するお知らせ

出典:株式の取得(子会社化)に関するお知らせ

この会社に売るといくらか

取得価額が開示された4件の実績です。公表されている数字をそのまま並べたもので、 自社の価格を保証するものではありません。 営業利益率が低い業種では営業利益の倍率が大きく出るので、売上との比もあわせてご覧ください。

  • 株式会社LUCE6億5,000万円(売上の0.10倍・営業利益の6.0倍)
  • 株式会社日生グリーン2億1,000万円(売上の0.59倍・営業利益の8.8倍)
  • 株式会社OGIX1円(売上の0.00倍)※営業赤字での譲渡
  • 株式会社エコ革11億9,000万円(売上の0.15倍・営業利益の2.2倍)

自社だといくらになるかは、売却相場の考え方をご覧ください。

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