株式会社ファンコミュニケーションズのM&A実績
アフィリエイト広告「A8.net」の広告主の多さを土台に、インフルエンサーを抱える若い会社を、創業者個人から100%買っている会社です。2024年に設立2年半のWAND、2026年に設立2年余りのレイリーを取得しました。いずれも資本金1,000万円以下の小さな会社です。2017年にはブログサービスのシーサーも買っています。
株式会社ファンコミュニケーションズが公表した適時開示3件をもとに整理しています。データ時点:2026年10月9日(新しい開示が出たら追加します)
会社概要
- 本社
- 東京都渋谷区
- 設立
- 1999年10月
- 事業内容
- アフィリエイト広告サービス「A8.net」を中心としたインターネット広告事業
- 売上高
- 70億9,600万円(2025年12月期(連結))
- 営業利益
- 19億6,500万円
- 純資産
- 175億8,000万円
どんな会社を買っているか
- 買う業種
- インフルエンサーマーケティング/ブログ・ウェブメディアなどのインターネットサービス
- 対象の規模
- 対象の売上 0.6億円〜8.8億円(レイリーは業績非開示)
- 手法
- 株式譲渡による100%取得(子会社化)
- 赤字でも買うか
- 黒字の会社のみ
- 買収後の扱い
- 直近の2社(WAND、レイリー)は社名のまま子会社として残っています。一方、2017年に買ったシーサーは、2024年1月に親会社へ吸収合併され法人がなくなりました。
- 取得価額は3件とも非開示です。理由は相手方との守秘義務。算定は「DCF法等による株式価値評価と法務・財務の調査を経て、相手方との協議で決定」(シーサーは「第三者機関により算出された公正妥当な金額」)と説明されています
- 創業から2〜3年の会社でも買っています。WANDは1期目の売上100万円・営業赤字から、2期目に売上6,100万円・営業利益3,000万円まで伸ばした時点で売却しました
- 買収の件数は多くありません。開示されたものは2017年・2024年・2026年の3件で、ロールアップ型の買い手ではなく、本業のA8.netと組み合わせられる会社を選んで買う形です
買収の履歴3件
すべて同社が公表した適時開示から転記しています。「―」は開示が無いか、 まだ取り込めていない項目です。
株式会社レイリー
インフルエンサーマーケティング(インフルエンサー2,580名のネットワーク、海外アーティストのキャスティング、Vtuberのライブコマースレーベル)/東京都中央区/2024年2月設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- ―
- 対象の営業利益
- ―
- 対象の純資産
- ―
決算期:非開示/譲渡前の株主:個人2名(前田有彩66.67%、德田大夢33.33%)/相手方との守秘義務契約により非公表。DCF法等による株式価値評価と法務・財務の調査を経て、相手方との協議で決定
買収理由:A8.netの広告主ネットワークとインフルエンサー・セレブリティのネットワークを結び、アフィリエイト広告とインフルエンサーマーケティングをワンストップで提供する
資本金33万円、設立から2年3か月の会社です。業績は開示されていませんが、開示文はインフルエンサー2,580名・総フォロワー約8,285万名、Vtuber26名といったネットワークの規模を取得理由として挙げています。決算の数字がまだ積み上がっていない会社でも、抱えている人や取引先の数が買い手の事業とつながれば、売却の話になるという例です。
2026年6月1日に株式譲渡を実行。公式サイトの会社概要にグループ会社として社名のまま掲載されています。なお翌6月2日の訂正開示で、取締役会決議日と契約締結日が5月22日から5月27日に訂正されています。
株式会社WAND
インフルエンサーマーケティング(TikTokクリエイター約5,000人のネットワーク、クリエイター向け案件アプリ、音楽業界向けマーケティング支援)/東京都中央区/2021年10月設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- 6,100万円
- 対象の営業利益
- 3,000万円
- 対象の純資産
- 3,500万円
決算期:2023年6月期/譲渡前の株主:黒﨑悠一43.04%、合同会社96&Company(黒﨑悠一が100%保有する資産管理会社)43.04%、亀崎裕太7.59%、KUSABI1号投資事業有限責任組合6.33%/相手方との守秘義務契約により非公表。DCF法等による株式価値評価と法務・財務の調査を経て、相手方との協議で決定
買収理由:A8.netの広告主の広告在庫とWANDのインフルエンサーをつなぐ広告ネットワークを作る
売上6,100万円・営業利益3,000万円・純資産3,500万円。決算は2期しかなく、1期目は売上100万円・営業損失700万円でした。2期目に黒字化した直後、設立から2年7か月での売却です。社長は個人と資産管理会社の2つに株を分けて持っていましたが、まとめて100%譲渡しています。ベンチャー投資のファンドが一部を持っていても、全株を一度に売る形がとれた例です。
シーサー株式会社
ブログサービスなどのメディア事業、ソリューション事業/東京都渋谷区/2003年10月設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- 8億8,300万円
- 対象の営業利益
- 2億700万円
- 対象の純資産
- 6億7,900万円
決算期:2016年9月期/譲渡前の株主:佐々木睦夫40.2%、藤原研作40.2%、その他個人株主3名19.7%(個人5名)/非公開。「第三者機関により算出された公正妥当な金額」で取得
買収理由:幅広いウェブサービスとアフィリエイト広告サービスとのシナジー
売上8億8,300万円・営業利益2億700万円(利益率23%)・純資産6億7,900万円。株主は創業者2名と個人3名で、5名全員から買い取って100%取得しています。買収前からファンコミュニケーションズが業務の一部をシーサーに外注していた関係で、取引先が買い手になった例です。
2023年11月17日開示の「連結子会社の吸収合併(簡易合併・略式合併)に関するお知らせ」により、2024年1月1日付でファンコミュニケーションズに吸収合併され解散しました。合併直前の2022年12月期は売上4億6,400万円・営業損失8,800万円・純資産2億8,800万円で、取得から約6年半で法人がなくなっています。公式サイトのグループ会社一覧にも社名はありません。
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本ページは株式会社ファンコミュニケーションズが公表した適時開示をもとに編集部が整理したものです。 同社とは資本関係・提携関係はなく、掲載にあたって金銭のやり取りはありません。 内容に誤りがある場合はお問い合わせよりご連絡ください。最終更新:2026年10月9日