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新都ホールディングス株式会社のM&A実績

金属スクラップのリサイクル会社を、地域ごとに1社ずつ買い足している会社です。長野(北山商事)、茨城(龍一商事)、京都(栄新商事)と、いずれも創業社長が100%持っていた会社で、きっかけは業界の交流会や日頃の取引でした。対価は現金ではなく自社株で、取得するのは過半数だけ。売り手は残り半分の株を持ったまま、買い手の株主にもなります。

新都ホールディングス株式会社が公表した適時開示3件をもとに整理しています。データ時点:2026年10月12日(新しい開示が出たら追加します)

会社概要

本社
東京都豊島区
設立
1984年1月
事業内容
金属スクラップ・廃プラスチックのリサイクルと輸出入を主力に、インバウンド向け不動産、アパレルのライセンス、GPU機器の販売なども手がける持株会社
売上高
279億3,900万円(2026年1月期(連結))
営業利益
5億9,300万円
純資産
40億7,500万円

どんな会社を買っているか

買う業種
金属スクラップ(鉄・非鉄)の回収・選別・加工・輸出/廃プラスチックのリサイクル/産業廃棄物処理・解体
対象の規模
対象の売上 76億円〜181億円(営業利益は1億2,700万円〜2億6,300万円)
手法
簡易株式交付(自社株を渡して50.1〜50.9%を取得)。2020年には株式交換も使っている
赤字でも買うか
黒字の会社のみ
買収後の扱い
買った会社は社名のまま連結子会社として残しています。2026年1月期の決算短信では、北山商事と龍一商事を「金属リサイクル事業の主軸」と位置づけています。取得は過半数にとどまり、売り手側が約半分の株を持ち続ける形です。
  • 3件とも対価は買い手の株式です。開示では「買収に充当する原資がない」「手元流動性を優先」と現金で払わない理由が書かれています。売り手は現金ではなく上場株を受け取ることになります
  • 北山商事の社長は、株式交付の結果、買い手の筆頭株主(15.89%、2025年1月末)になりました。売った側が買い手の最大の株主になる、という珍しい形です
  • 第三者算定機関のDCF法による株式価値のレンジが毎回開示されます。ただし北山商事と龍一商事では、実際の交付比率がレンジの下限を下回りました。北山商事では「簡易株式交付で渡せる株数の上限」が理由として書かれています
  • 対象はいずれも売上が大きく利益率が低い(営業利益率1〜2%前後)業種です。取得原価は100%換算で営業利益の5〜6倍、純資産の4〜5倍程度の水準でした
  • 2020年の大都商会の株式交換は、買い手の社長自身が98%を持っていた会社の取り込みのため、この一覧には入れていません

買収の履歴3件

すべて同社が公表した適時開示から転記しています。「―」は開示が無いか、 まだ取り込めていない項目です。

2025年10月20日簡易株式交付(発行済11,000株のうち5,600株=50.9%を取得して子会社化)

栄新商事株式会社

金属スクラップの回収・加工・輸出・販売、中古機器・中古バッテリー・電子基板の回収/京都府宇治市/2008年4月設立

取得価額
7億2,605万円
対象の売上
181億4,542万円
対象の営業利益
2億6,251万円
対象の純資産
3億1,707万円

決算期:2025年3月期/譲渡前の株主:個人1名(福田 卓也・会長)が100%保有/50.9%分の取得原価。対価は当社株式6,000,400株(対象1株に当社株1,071.5株)で、効力発生日の時価(2026年1月期決算短信)。100%に直すと約14億2,600万円。HGKコンサルティングのDCF法による株式価値は1株12万454円〜22万4,175円(100%ベースで約13億2,500万〜24億6,600万円)。のれん4億7,862万円/開示の業績表の数値。同じ開示の本文では「売上高180億7,971万円」と書かれている

買収理由:京都に拠点を確保し、関西圏での金属スクラップの回収・選別・出荷網と仕入れを強化する

売上181億4,500万円・営業利益2億6,300万円・純資産3億1,700万円。売上は56億→63億→181億円と1年で3倍近くに伸びた局面での譲渡です。取得原価は100%換算で営業利益の約5.4倍、純資産の約4.5倍。開示には「会長が全株式譲渡を望まなかった」とあり、半分だけ渡して残りを持ち続ける形が選ばれています。売り手の会長は交付された株で買い手の12.66%を持つ株主になりました。両社長は3年前に業界の交流会で知り合い、2024年6月から銅の取引をしていた間柄です。

買収後存続2026年10月12日時点

2025年11月20日に効力発生。2026年1月期の決算短信で、議決権50.9%を持つ連結子会社として社名のまま記載されています。

確認元:2026年1月期決算短信[日本基準〕(連結)

出典:簡易株式交付による栄新商事株式会社の子会社化に関するお知らせ

2025年7月18日簡易株式交付(発行済500株のうち251株=50.2%を取得して子会社化)

龍一商事株式会社

金属スクラップの回収・加工・輸出・販売、中古機器・中古バッテリー・電子基板の回収/茨城県北相馬郡利根町/2008年9月設立

取得価額
3億9,206万円
対象の売上
76億919万円
対象の営業利益
1億2,676万円
対象の純資産
1億8,118万円

決算期:2025年3月期/譲渡前の株主:個人1名(塩満 龍一・社長)が100%保有/50.2%分の取得原価。対価は当社株式2,761,000株(対象1株に当社株11,000株)で、効力発生日の時価(2026年1月期決算短信)。100%に直すと約7億8,100万円。HGKコンサルティングのDCF法による株式価値は1株158万1,977円〜241万3,236円(100%ベースで約7億9,100万〜12億600万円)で、実際の交付比率は算定レンジ(11,422株〜19,524株)の下限を下回った。のれん2億5,861万円

買収理由:金属スクラップの最大供給地である首都圏に拠点を確保し、北山商事を含む3社で原料と製品を融通する

売上76億900万円・営業利益1億2,700万円・純資産1億8,100万円、資本金500万円・従業員13名の会社です。売上は28億→49億→76億円、純資産は2,900万→8,900万→1億8,100万円と急拡大していました。取得原価は100%換算で営業利益の約6.2倍、純資産の約4.3倍。一方で交付比率は第三者算定の下限より低く決まっています。株で受け取る場合、最終的な価値は買い手の株価で決まる点は売り手が押さえておくべきところです。開示によると、両社長は業界の中国人交流会で知り合い、取引を始めて約半年後に子会社化の話が出ています。

買収後存続2026年10月12日時点

2025年8月4日に効力発生。2026年1月期の決算短信で、議決権50.2%を持つ連結子会社として社名のまま記載され、金属リサイクル事業の主軸とされています。

確認元:2026年1月期決算短信[日本基準〕(連結)

出典:簡易株式交付による龍一商事株式会社の子会社化に関するお知らせ

2024年4月18日簡易株式交付(発行済1,000株のうち501株=50.1%を取得して子会社化)

株式会社北山商事

鉄・非鉄金属のリサイクル、産業廃棄物処理、解体工事/長野県長野市/2008年4月設立

取得価額
―
対象の売上
153億7,067万円
対象の営業利益
1億7,655万円
対象の純資産
2億2,076万円

決算期:2023年9月期/譲渡前の株主:個人1名(北山 聡明・社長)が100%保有/円での取得価額は手元の開示に無し。対価は当社株式6,200,000株(対象1株に当社株12,375.25株)。開示の市場株価(69.55円〜75.20円)で掛けると約4億3,100万〜4億6,600万円(編集部の試算)。HGKコンサルティングのDCF法による501株の価値は約5億6,490万〜12億9,180万円で、交付比率は算定レンジ(14,994株〜37,072株)の下限を下回った。理由は「簡易株式交付で交付できる株数の上限(直近期末純資産の20%、約639万株)」

買収理由:金属スクラップの集荷・切断・圧縮をグループ内で行い、北山商事の販売先約30社を共有する。仕入れの約70%を北山商事に頼っていた主要取引先の取り込み

売上153億7,100万円・営業利益1億7,700万円・純資産2億2,100万円。売上は51億→105億→154億円と2年で3倍になっていました。買い手の金属リサイクル事業の仕入れの約7割を北山商事が占めており、最大の仕入先が子会社になった形です。2022年には両社で合弁会社も作っていました。交付された620万株により、北山社長は買い手の筆頭株主(15.89%)になっています。買い手の資金力が乏しい場合でも、株式交付なら規模の大きい会社が「半分売って、親会社の大株主になる」出口を取れる例です。

買収後存続2026年10月12日時点

2026年1月期の決算短信で、本店住所とともに「前年度に子会社化した株式会社北山商事」として記載され、金属リサイクル事業の主軸とされています。

確認元:2026年1月期決算短信[日本基準〕(連結)

出典:簡易株式交付による株式会社北山商事の子会社化に関するお知らせ

この会社に売るといくらか

取得価額が開示された2件の実績です。公表されている数字をそのまま並べたもので、 自社の価格を保証するものではありません。 営業利益率が低い業種では営業利益の倍率が大きく出るので、売上との比もあわせてご覧ください。

  • 栄新商事株式会社7億2,605万円(売上の0.04倍・営業利益の2.8倍)
  • 龍一商事株式会社3億9,206万円(売上の0.05倍・営業利益の3.1倍)

自社だといくらになるかは、売却相場の考え方をご覧ください。

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本ページは新都ホールディングス株式会社が公表した適時開示をもとに編集部が整理したものです。 同社とは資本関係・提携関係はなく、掲載にあたって金銭のやり取りはありません。 内容に誤りがある場合はお問い合わせよりご連絡ください。最終更新:2026年10月12日