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クオールホールディングス株式会社のM&A実績

調剤薬局を地域ごとに買い足している会社です。中期経営計画で「積極的な新規出店・M&Aを活用して事業拡大」と明言しており、1店舗だけの有限会社から、10店舗前後の地域チェーンまで買っています。売り手はほぼ全件が個人株主で、創業100年を超える老舗薬局も含まれます。薬局のほかに、製薬会社やCRO(治験支援)の会社も買っています。

クオールホールディングス株式会社が公表した適時開示8件をもとに整理しています。データ時点:2026年10月13日(新しい開示が出たら追加します)

会社概要

本社
東京都港区
設立
1992年(創業)
事業内容
全国で約950店舗の調剤薬局を運営する薬局事業を中核に、医薬品の製造販売(製薬事業)、CSO・CRO・人材紹介などのBPO事業を手がける持株会社
売上高
2,907億7,200万円(2026年3月期(連結))
営業利益
148億1,100万円
純資産
598億4,000万円

どんな会社を買っているか

買う業種
調剤薬局/医療用医薬品の製造販売/CRO(治験・臨床試験の支援)
対象の規模
1店舗〜11店舗の薬局。売上が開示されたのは30.4億円(薬局10店舗)と17.6億円(製薬会社)の2件
手法
株式譲渡(100%取得)が中心。店舗だけを引き取る事業譲受や、子会社が買い手になる形も使う
赤字でも買うか
黒字の会社のみ
買収後の扱い
買った会社の後続の合併・商号変更の開示は見当たらず、社名のまま子会社として残しているとみられます。2019年に買った藤永製薬は、2026年3月期の決算短信でもグループの製薬事業の担い手として名前が出ています。
  • 取得価額は全件で非開示です。セラ・メディックと藤永製薬では「契約上の守秘義務により非公表」「双方協議の上、合理的に算定」と書かれています
  • 近年の開示は短い「お知らせ」です。社名・所在地・資本金・店舗数・株主の人数だけで、対象の業績は載っていません。金額や業績の参考にはなりにくい一方、「どの地域の何店舗の薬局を買ったか」ははっきり分かります
  • 株主が複数の個人に分かれていても買っています。ケーアイ調剤薬局は個人2名、勝原薬局は個人4名、藤永製薬は個人10名から全株を取得しました
  • 会社ごとではなく店舗だけを引き取る形(株式会社ひかりの薬局8店舗の事業譲受)も使っています

買収の履歴8件

すべて同社が公表した適時開示から転記しています。「―」は開示が無いか、 まだ取り込めていない項目です。

2026年8月5日株式譲渡(100%取得)

株式会社MH2

調剤薬局3店舗の運営(名古屋市南部中心、在宅医療にも対応)/愛知県名古屋市/2008年7月設立

取得価額
―
対象の売上
―
対象の営業利益
―
対象の純資産
―

決算期:非開示/譲渡前の株主:個人1名(氏名は非公開)/開示に記載なし

買収理由:愛知県での事業基盤の強化と、地域医療・在宅医療への貢献

資本金400万円、薬局3店舗。開示は株式譲渡を実行した当日に、「取得しました」という事後の形で出ています。この会社の薬局案件はこの形が多く、契約の段階で社名が公になることはありません。取得理由に「在宅医療にも積極的に取り組む」とあり、在宅対応をしている薬局は評価の材料になることが読み取れます。

買収後存続2026年10月13日時点

2026年8月5日に株式取得を実行済み。商号変更や合併の開示は確認できていません。

確認元:クオール 調剤薬局の株式取得に関するお知らせ

出典:クオール 調剤薬局の株式取得に関するお知らせ

2025年10月29日株式譲渡(子会社アポプラスステーションが全株式を取得=孫会社化)

クリンクラウド株式会社

治験・臨床試験向けEDC(電子データ収集システム)のライセンス販売・構築保守、データマネジメント・統計解析/東京都中央区/2014年9月設立

取得価額
―
対象の売上
―
対象の営業利益
―
対象の純資産
―

決算期:非開示/開示に記載なし

買収理由:グループのCRO事業の拡充。EDCを使ったデータマネジメント業務の取り込み

資本金1億8,000万円。EDC販売の国内大手Fountayn社の製品の唯一の国内代理店という立場が取得理由の中心に書かれています。海外製品の独占代理権のような、他社が代われない立場は、規模が小さくても買われる理由になります。株主構成と業績は開示されていません。

買収後存続2026年10月13日時点

2026年3月期の決算短信に「2025年11月に…クリンクラウド株式会社をグループ化」とあります。商号変更や合併の開示は確認できていません。

確認元:2026年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)

出典:クオール CRO事業運営会社のグループ化に関するお知らせ

2025年10月29日事業譲受(子会社クオール株式会社が店舗を譲り受け)

株式会社ひかりの調剤薬局8店舗

調剤薬局8店舗(横浜駅前エリアやメディカルセンター内の店舗、在宅医療にも対応)/神奈川県横浜市

取得価額
―
対象の売上
―
対象の営業利益
―
対象の純資産
―

決算期:非開示/開示に記載なし

買収理由:神奈川県での地域医療・在宅医療への貢献

会社ごとではなく、薬局8店舗だけを引き取る形です。譲り渡した株式会社ひかり側に法人が残るため、店舗以外の資産や事業を手元に残したい場合の選択肢になります。駅前やメディカルセンター内といった立地の良さが評価の理由として明記されています。

買収後存続2026年10月13日時点

2026年3月期の決算短信に「2026年1月に…調剤薬局8店舗を譲受けました」とあり、予定どおり実行されています。店舗はクオール株式会社の運営に移っています。

確認元:2026年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)

出典:クオール 調剤薬局8店舗の事業譲受に関する事業譲渡契約締結のお知らせ

2025年10月1日株式譲渡(100%取得)

有限会社横浜薬業サービス

調剤薬局1店舗の運営(在宅医療に注力)/神奈川県横浜市/1988年11月設立

取得価額
―
対象の売上
―
対象の営業利益
―
対象の純資産
―

決算期:非開示/譲渡前の株主:個人1名(氏名は非公開)/開示に記載なし

買収理由:地域に密着した「かかりつけ薬局」の展開と、在宅医療への貢献

資本金300万円、薬局1店舗だけの有限会社です。それでも全国950店舗規模の上場企業が買い、開示まで出しています。取得理由は「在宅医療への積極的な取り組み」。店舗数が少なくても、在宅に強い薬局は買い手の目に留まります。

買収後存続2026年10月13日時点

2026年3月期の決算短信でも「2025年10月に…有限会社横浜薬業サービスの株式を取得」と社名で言及されています。商号変更や合併の開示は確認できていません。

確認元:2026年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)

出典:クオール 調剤薬局の株式取得に関するお知らせ

2021年7月15日株式譲渡(100%取得)

有限会社ケーアイ調剤薬局

調剤薬局8店舗の運営(鹿児島県・宮崎県)/鹿児島県姶良市/1991年7月設立

取得価額
―
対象の売上
―
対象の営業利益
―
対象の純資産
―

決算期:非開示/譲渡前の株主:個人2名(氏名は非公開)/開示に記載なし

買収理由:地域医療・在宅医療への貢献(南九州での店舗網)

1991年創業、資本金1,000万円、鹿児島・宮崎で8店舗。地方の有限会社でも、県をまたいで店舗網があれば全国チェーンの買い手が付きます。株主は個人2名で、その全員から100%を取得しています。

買収後存続2026年10月13日時点

2021年7月15日に株式取得を実行済み。商号変更や合併の開示は確認できていません。

確認元:クオール 調剤薬局8店舗を運営する有限会社ケーアイ調剤薬局の株式取得に関するお知らせ

出典:クオール 調剤薬局8店舗を運営する有限会社ケーアイ調剤薬局の株式取得に関するお知らせ

2021年1月5日株式譲渡(100%取得)

株式会社勝原薬局

調剤薬局11店舗の運営(姫路市中心、屋号「かつはら薬局」)/兵庫県姫路市/1950年3月(創業1915年)設立

取得価額
―
対象の売上
―
対象の営業利益
―
対象の純資産
―

決算期:非開示/譲渡前の株主:個人4名(氏名は非公開)/開示に記載なし

買収理由:地域医療・在宅医療への貢献(姫路エリアでの店舗網)

大正4年創業、100年以上続いた老舗薬局です。開示では「かつはら薬局」の屋号で地域に親しまれてきたことが紹介されています。株主は個人4名。家業として長く続いた会社でも、継ぐ人がいなければ上場企業への譲渡という出口があります。

買収後存続2026年10月13日時点

2021年1月5日に株式取得を実行済み。商号変更や合併の開示は確認できていません。

確認元:調剤薬局11店舗を運営する株式会社勝原薬局の株式取得に関するお知らせ

出典:調剤薬局11店舗を運営する株式会社勝原薬局の株式取得に関するお知らせ

2019年8月8日株式譲渡(100%取得)

株式会社セラ・メディック

保険薬局10店舗の運営(大阪府9店舗・奈良県1店舗、屋号「プラザ薬局」など)/大阪府堺市/1991年12月設立

取得価額
―
対象の売上
30億4,200万円
対象の営業利益
―
対象の純資産
―

決算期:2018年6月期/譲渡前の株主:個人1名が100%保有(氏名は非公開)/契約上の守秘義務により非公表。「双方協議の上、合理的に算定」

買収理由:地域医療・在宅医療への貢献。居宅療養管理指導(在宅)のノウハウの取り込み

売上30億4,200万円、薬局10店舗。この会社の薬局案件で唯一、売上が開示されています。1店舗あたり約3億円の計算です。取得理由には医療機関・介護施設との連携による居宅療養管理指導(在宅)の充実が挙げられており、在宅の実績が評価の中心でした。この取得でグループの店舗数が800を超えたと開示されています。

買収後存続2026年10月13日時点

2019年8月8日に株式取得を実行済み。商号変更や合併の開示は確認できていません。

確認元:株式会社セラ・メディックの株式取得(子会社化)に関するお知らせ

出典:株式会社セラ・メディックの株式取得(子会社化)に関するお知らせ

2019年7月31日株式譲渡(100%取得)

藤永製薬株式会社

医療用医薬品の製造販売/東京都千代田区/1941年1月設立

取得価額
―
対象の売上
17億6,100万円
対象の営業利益
―
対象の純資産
―

決算期:2018年9月期/譲渡前の株主:個人10名で100%保有(氏名は非公開)/契約上の守秘義務により非公表。「双方協議の上、合理的に算定」

買収理由:医薬品製造販売事業への参入の第一歩

1941年設立、売上17億6,100万円の製薬会社。株主は個人10名に分かれていましたが、全員から100%を取得しています。買い手にとっては新しい事業に入るための「足がかり」の買収で、開示にも「参入と拡大への第一ステップ」と書かれています。買い手が持っていない許認可や製造の機能を持つ会社は、その分野へ入りたい会社にとって買う理由になります。

買収後存続2026年10月13日時点

2026年3月期の決算短信でも、製薬事業の中で藤永製薬株式会社の名前で取り組みが説明されています。商号変更や合併の開示は確認できていません。

確認元:2026年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)

出典:藤永製薬株式会社の株式取得(子会社化)に関するお知らせ

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本ページはクオールホールディングス株式会社が公表した適時開示をもとに編集部が整理したものです。 同社とは資本関係・提携関係はなく、掲載にあたって金銭のやり取りはありません。 内容に誤りがある場合はお問い合わせよりご連絡ください。最終更新:2026年10月13日