株式会社クリエイトSDホールディングスのM&A実績
ドラッグストア大手ですが、名鑑に載せた買収は地域の老舗食品スーパーと、都心の小さなドラッグストアです。いずれも中核子会社のクリエイトエス・ディーが全株式を買う形で、対象は売上12億円〜66億円。近年は栃木県・長野県といった「新しく出ていく地域」で、地元で知名度のあるスーパーを足場として買っています。
株式会社クリエイトSDホールディングスが公表した適時開示5件をもとに整理しています。データ時点:2026年10月22日(新しい開示が出たら追加します)
会社概要
- 本社
- 神奈川県横浜市
- 設立
- ―
- 事業内容
- ドラッグストア「クリエイトSD」と調剤薬局を関東・東海で800店舗以上展開し、食品スーパーと介護(有料老人ホーム・デイサービス)も手がける持株会社
- 売上高
- 4,971億2,800万円(2026年5月期(連結))
- 営業利益
- 239億7,000万円
- 純資産
- 1,543億2,100万円
どんな会社を買っているか
- 買う業種
- 食品スーパー/ドラッグストア・調剤薬局
- 対象の規模
- 対象の売上 12億円〜66億円
- 手法
- 株式譲渡(中核子会社クリエイトエス・ディーが100%取得=孫会社化)。持株会社ごと買う形もある(八百半ホールディングス)。調剤薬局は会社ではなく店舗事業だけを譲り受ける形も使う
- 赤字でも買うか
- 黒字の会社のみ
- 買収後の扱い
- 食品スーパーは社名のまま子会社として残しています(2026年5月期の決算短信で八百半ホールディングスと八百半フードセンターが連結子会社として記載)。一方、調剤専門薬局9店舗のサンエフは2025年8月に取得し、2026年3月1日付でクリエイトエス・ディーに吸収合併しています。本業に近い薬局は取り込み、別業態のスーパーは会社を残すという使い分けが読み取れます。
- 取得価額は全件で非開示です。「純資産の15%未満」のような水準の記述もなく、毎回「業績に与える影響は軽微」とだけ書かれています。開示されるのは対象の売上と店舗数までです
- 参考になる数字は決算短信に1つだけあります。2026年5月期の「連結の範囲の変更に伴う子会社株式の取得による支出」は13億1,300万円でした。サンエフと八百半ホールディングスの2件分で、取得した会社が持っていた現金を差し引いた後の額です
- 個別の開示を出さずに買っている案件もあります。調剤専門薬局9店舗のサンエフ(東京都府中市)は、決算短信の中で取得と吸収合併が触れられているだけでした
- 買う理由の説明は毎回ほぼ同じ型です。「創業◯年」「屋号の知名度」「地域でドミナントを形成」。地元で長く続いた屋号そのものが評価の対象になっています
買収の履歴5件
すべて同社が公表した適時開示から転記しています。「―」は開示が無いか、 まだ取り込めていない項目です。
株式会社セカンドセブン・株式会社サードセブンが運営する調剤薬局4店舗
医療モール型の調剤薬局4店舗/神奈川県横浜市・横須賀市・大和市
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- ―
- 対象の営業利益
- ―
- 対象の純資産
- ―
譲渡前の株主:株式会社セカンドセブン・株式会社サードセブン(いずれも神奈川県横浜市、代表者は両社とも矢野浩行氏)/非開示。「業績に与える影響は軽微」とのみ記載
買収理由:ドミナントエリア(関東)での調剤薬局の店舗網強化。医療モール型で処方箋を安定的に応需している点を評価
会社ごとではなく、調剤薬局4店舗という「事業」だけを譲り受ける形です。売り手の2社(代表者は同一人物)は残ります。 対象の売上・利益は開示されていません。この買い手は[全件で取得価額を非開示](/guide/price/hikaiji-kingaku-yomu)にしており、今回も同じでした。店舗数と所在地までしか分からないということです。 読み取れるのは買い手の選び方です。開示では「利便性および専門性の高い医療モール型」「患者様および医療機関との信頼関係のもと、安定的に処方箋を応需している」と書かれています。処方箋の応需が安定しているかどうかが、調剤薬局の値打ちを決めていることが分かります([調剤薬局の売却相場](/guide/price/yakkyoku-souba))。
株式会社やおふく
食品スーパー「やおふく」4店舗の運営/長野県上田市/1972年5月設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- 36億2,800万円
- 対象の営業利益
- ―
- 対象の純資産
- ―
決算期:2026年2月期/非開示。「業績に与える影響は軽微」とのみ記載
買収理由:新しく出ていく長野県で早期に店舗網を広げ、生鮮食品・惣菜の供給拠点とする
創業106年・設立53年、資本金2,000万円、上田市に4店舗で売上36億2,800万円。買い手にとって長野県は「新商勢圏」で、ゼロから出店するより、地元で名の通った屋号ごと迎えたほうが早いという判断です。生鮮・惣菜を自前で作れる点も理由に挙がっており、ドラッグストアが苦手な部分を持っている会社が求められています。
2026年6月25日に株式取得予定として開示され、その後の商号変更や合併の開示はありません。
株式会社八百半ホールディングス
食品スーパー「ヤオハン」8店舗を運営する八百半フードセンターの持株会社/栃木県鹿沼市/1990年12月設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- 66億500万円
- 対象の営業利益
- ―
- 対象の純資産
- ―
決算期:2025年3月期(連結)/非開示。「業績に与える影響は軽微」とのみ記載/持株会社の連結売上高
買収理由:新しく出ていく栃木県での店舗展開の足場。地域に合った品揃えと売り方のノウハウ
鹿沼市・日光市に8店舗、連結売上66億500万円。この会社の案件でいちばん大きい対象です。持株会社の資本金は800万円で、事業会社を傘下に置く形のまま丸ごと引き取られました。開示では「創業64年」「多くの顧客を抱える知名度の高い企業」と紹介され、地域で固めた店舗網そのものが買われています。
2025年10月29日に取得。2026年5月期の決算短信で、八百半ホールディングスと八百半フードセンターが新たな連結子会社として社名入りで記載されています。
百合ヶ丘産業株式会社
食品スーパー「ゆりストア」5店舗の運営/神奈川県川崎市/1960年4月設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- 44億900万円
- 対象の営業利益
- ―
- 対象の純資産
- ―
決算期:2019年2月期/非開示。「業績に与える影響は軽微」とのみ記載
買収理由:川崎市北部でのドラッグストア・調剤薬局と食品スーパーの複合出店、食品の取扱いノウハウの共有
川崎市麻生区・多摩区に5店舗、売上44億900万円、資本金5,000万円。買い手の地盤である神奈川県の中での案件です。スーパーを買って隣にドラッグストアを並べる「複合出店」が目的に挙がっており、店舗の立地そのものが評価されたことが読み取れます。
2020年2月7日に株式取得予定として開示されました。手元の開示ではその後の社名・合併の有無を確認できていません。
株式会社ニュードラッグ
ドラッグストア・調剤薬局6店舗(うち併設薬局3店舗)の運営/東京都新宿区/1965年6月設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- 11億9,900万円
- 対象の営業利益
- ―
- 対象の純資産
- ―
決算期:2013年1月期/非公表。2013年1月期までの財務諸表と財務予測をもとに、DCF分析等で算定した企業価値評価を総合的に勘案して決定
買収理由:都市部への出店の加速
創業80年、都内6店舗で売上11億9,900万円、資本金2,000万円。この会社の案件で最小の対象で、唯一の同業(ドラッグストア)の買収です。取得の理由は「都市部への出店をさらに加速」で、都心の店舗網を一度に得る手段として買われました。価格は非公表ですが、算定方法として「DCF分析等」と書かれており、将来の収益見通しで値段が決まったことが分かります。
2013年10月15日に株式取得予定として開示されました。手元の開示ではその後の社名・合併の有無を確認できていません。
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本ページは株式会社クリエイトSDホールディングスが公表した適時開示をもとに編集部が整理したものです。 同社とは資本関係・提携関係はなく、掲載にあたって金銭のやり取りはありません。 内容に誤りがある場合はお問い合わせよりご連絡ください。最終更新:2026年10月22日