株式会社メディカル一光グループのM&A実績
調剤薬局と医薬品卸を、個人オーナーから年に数件のペースで買い続けている会社です。三重県が地盤で、京都エリアを「三重に次ぐ重要拠点」と位置づけてドミナント(集中出店)を進めています。対象は3店舗の薬局から売上18億円の卸会社まで。営業赤字や債務超過の会社も買っています。
株式会社メディカル一光グループが公表した適時開示9件をもとに整理しています。データ時点:2026年10月5日(新しい開示が出たら追加します)
会社概要
- 本社
- 三重県津市
- 設立
- ―
- 事業内容
- 調剤薬局(グループで97店舗)、医薬品卸、有料老人ホームなどのヘルスケア事業
- 売上高
- 549億8,200万円(2026年2月期(連結))
- 営業利益
- 17億8,800万円
- 純資産
- 162億8,500万円
どんな会社を買っているか
- 買う業種
- 調剤薬局/医薬品卸売/有料老人ホーム・介護
- 対象の規模
- 対象の売上 4.7億円〜18.9億円(店舗数は3店舗から)
- 手法
- 株式譲渡(100%取得)と事業譲受。買い手は本体ではなく中核子会社の株式会社メディカル一光
- 赤字でも買うか
- 買っている(実績あり)
- 買収後の扱い
- 買った会社の扱いが事業で分かれます。調剤薬局・介護として買った会社(京寿薬品、ひまわり薬局、サンライズヴィラ土浦、ライフケア)は社名のままグループ企業一覧に残っています。一方、医薬品卸として買った会社(サイト薬品、高知第一薬品、京葉沢井薬品、若松薬品、佐藤薬品販売)はいずれも現在の一覧に見当たりません。
- 取得価額は一貫して非開示です。「株式取得の相手先が個人であるため」と理由まで明記されます。相手が個人のときは金額が出ないと考えておいたほうが確実です
- 営業赤字でも買っています。高知第一薬品は3期連続の営業損失、京葉沢井薬品は営業損失かつ債務超過でした
- 買う前に「協議開始」の開示を出し、数か月後に「株式取得」の開示を出す進め方です。検討から契約まで3〜6か月かかっています
- 破談もあります。静岡沢井薬品とは基本合意まで進みましたが、2025年4月に解除されました
買収の履歴9件
すべて同社が公表した適時開示から転記しています。「―」は開示が無いか、 まだ取り込めていない項目です。
株式会社ひまわり薬局
調剤薬局(3店舗)/京都府京都市西京区/2000年設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- ―
- 対象の営業利益
- ―
- 対象の純資産
- ―
非開示/業績は開示されていません
買収理由:京都エリアでのドミナント戦略と規模拡大
3店舗の薬局です。業績の開示はなく、買い手は「業績に与える影響は軽微」としています。この規模でも上場企業の買収対象になります。
株式会社サンライズヴィラ土浦
介護事業/茨城県土浦市/1988年2月設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- 4億6,900万円
- 対象の営業利益
- 2,400万円
- 対象の純資産
- 7億5,500万円
決算期:2024年6月期/譲渡前の株主:個人/相手先が個人のため非開示
買収理由:ヘルスケア事業の拡大
売上4億6,900万円に対して純資産7億5,500万円。土地建物を自社で持つ施設系にありがちな、純資産が売上を上回る構造です。3年前は営業赤字でしたが、回復基調で売却しています。
株式会社サイト薬品
医薬品卸売/愛知県稲沢市/1980年12月設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- 5億1,000万円
- 対象の営業利益
- 900万円
- 対象の純資産
- 2億2,400万円
決算期:2024年9月期/譲渡前の株主:個人1名が100%保有/相手先が個人のため非開示
買収理由:医薬品卸事業の拡大
売上5億1,000万円・営業利益900万円。利益率1.8%の薄利ですが、45年続く卸の取引基盤が評価されています。協議開始の開示から2か月で株式取得に至りました。
現在のグループ企業一覧に社名が見当たりません。グループには医薬品卸事業を担うメディシン一光があり、統合された可能性がありますが、合併の開示は確認できていません。
静岡沢井薬品株式会社
医薬品卸売/静岡県沼津市/1982年8月設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- 30億8,600万円
- 対象の営業利益
- ―
- 対象の純資産
- ―
譲渡前の株主:個人1名が100%保有/成立していません/2024年7月期
買収理由:医薬品卸事業の拡大を目的に基本合意を締結
2024年12月に協議開始、基本合意まで進みましたが、2025年4月に解除されました。売上30億8,600万円と、同社の案件では最大級でした。基本合意は最終契約ではありません。この一覧で唯一、まとまらなかった案件です。
高知第一薬品株式会社
医薬品卸売/高知県高知市/1979年8月設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- 11億400万円
- 対象の営業利益
- △1億8,800万円
- 対象の純資産
- 6億9,300万円
決算期:2024年3月期/譲渡前の株主:個人/相手先が個人のため非開示
買収理由:医薬品卸事業の拡大
3期連続で営業損失(△2億5,400万→△2億4,400万→△1億8,800万)。それでも買われています。経常利益はほぼトントンで、純資産6億9,300万円が残っていました。本業の赤字が続いても、資産と取引基盤があれば相手は見つかるという例です。
現在のグループ企業一覧に社名が見当たりません。医薬品卸として統合された可能性がありますが、合併の開示は確認できていません。
京葉沢井薬品株式会社
医薬品卸売/千葉県芝山町/1975年9月設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- 9億4,500万円
- 対象の営業利益
- △1,000万円
- 対象の純資産
- △700万円
決算期:直近期/譲渡前の株主:個人1名が99.3%保有/非開示
買収理由:医薬品卸事業の拡大
直近期は営業損失1,000万円、純資産もマイナス700万円の債務超過でした。それでも売上9億4,500万円・創業1975年の取引基盤が評価されています。この一覧でもっとも財務状態が悪い状態で売れた例です。
株式会社若松薬品
医薬品卸売/香川県高松市/1994年10月設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- 16億4,500万円
- 対象の営業利益
- 100万円
- 対象の純資産
- 2億6,000万円
決算期:直近期/譲渡前の株主:筆頭株主の個人が20%。株式が分散している/相手先が個人のため非開示
買収理由:医薬品卸事業の拡大
売上16億4,500万円に対して営業利益100万円まで落ちた期での譲渡です。筆頭株主でも持株は20%で、複数の株主から買い集める形でした。株式が分散していても成立しています。
株式会社佐藤薬品販売
医薬品卸売/埼玉県川口市/1981年12月設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- 18億9,100万円
- 対象の営業利益
- 4,200万円
- 対象の純資産
- 3億1,000万円
決算期:直近期/譲渡前の株主:個人/相手先が個人のため非開示
買収理由:医薬品卸事業の拡大
売上18億9,100万円・営業利益4,200万円。この一覧で最大の規模です。協議開始から2か月で株式取得の開示に至りました。
株式会社京寿薬品
調剤薬局/京都府京田辺市/1998年2月設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- 12億7,400万円
- 対象の営業利益
- 1,600万円
- 対象の純資産
- 2億4,300万円
決算期:2023年8月期/譲渡前の株主:個人1名が100%保有/相手先が個人のため非開示
買収理由:京都エリアでのドミナント戦略
売上12億7,400万円・営業利益1,600万円。この買収で京都が三重に次ぐ拠点になり、2年後のひまわり薬局の買収につながっています。買い手が特定エリアを固めにきている時期は、同じ地域の会社に声がかかりやすくなります。
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本ページは株式会社メディカル一光グループが公表した適時開示をもとに編集部が整理したものです。 同社とは資本関係・提携関係はなく、掲載にあたって金銭のやり取りはありません。 内容に誤りがある場合はお問い合わせよりご連絡ください。最終更新:2026年10月5日