THE WHY HOW DO COMPANY株式会社のM&A実績
2025年8月に「M&A安心宣言」を出し、代表者が個人で100%持っている会社を続けて買っている会社です。宣言では「売却を前提としない長期保有」「企業文化と雇用の継承」「経営の自主性の尊重」を約束しています。業種はブライダル、漏水探索機、土木、LED照明とばらばらで、同じ業種を束ねるロールアップではありません。2025年9月から2026年4月までの8か月で4社を買いました。
THE WHY HOW DO COMPANY株式会社が公表した適時開示4件をもとに整理しています。データ時点:2026年10月8日(新しい開示が出たら追加します)
会社概要
- 本社
- 東京都新宿区
- 設立
- 2004年7月
- 事業内容
- ブライダル、インフラ保守機器、土木工事、LED照明、飲食、エンタメなど、業種の異なる子会社を束ねる持株会社
- 売上高
- 23億3,200万円(2026年4月期(連結・8か月の変則決算))
- 営業利益
- △5億200万円
- 純資産
- 15億8,500万円
どんな会社を買っているか
- 買う業種
- ブライダル・式場運営/電気・通信・水道インフラの探索機器/土木・舗装工事、除雪/LED照明の販売・レンタル、屋外広告工事
- 対象の規模
- 対象の売上 3.0億円〜19.2億円
- 手法
- 現金で9割強を買い、残りを株式交換で取得して完全子会社にする形が多い。取得資金は新株予約権と社債で調達
- 赤字でも買うか
- 黒字の会社のみ
- 買収後の扱い
- 買った4社はいずれも社名のまま子会社として残っています。宣言の前、2023年に買った宇部整環リサイクルセンターは、2025年3月に売却しています。
- 現金分の価格は開示されることがあります。飯山土建は93%分で9億5,000万円、コーウェルは90.9%分で5億円。どちらも残りの数%を株式交換で取得しています
- アドバイザリー費用が大きく、金額も開示されています。飯山土建は1億2,400万円(取得価格の13%)、コーウェルは9,100万円(同18%)でした
- ブライダルのスティルアンとインフラ機器のグッドマンは、金額を「相手先の要望により」伏せています。その代わり、減価償却費などを足し戻した「修正EBITDA」を開示しています
- 株式交換で対価の一部を受け取る場合、受け取るのは買い手の株です。買い手の2026年4月期(8か月)は営業損失5億200万円でした
買収の履歴4件
すべて同社が公表した適時開示から転記しています。「―」は開示が無いか、 まだ取り込めていない項目です。
株式会社コーウェル
LED照明の販売・レンタル・保守、屋外広告の申請・看板工事。香港子会社経由で中国工場から自社企画品を調達/東京都豊島区/2009年2月設立
- 取得価額
- 5億円
- 対象の売上
- 19億2,400万円
- 対象の営業利益
- 2億6,000万円
- 対象の純資産
- 7,700万円
決算期:2026年1月期/譲渡前の株主:代表者(宮本 健治)が100%保有/90.9%分(4,836株)の価額。アドバイザリー費用等の概算91百万円は別。残る484株は株式交換で買い手の株式1,093,500株を交付(1株103,305.785円を基準に換算)。第三者算定はDCF法
買収理由:照明器具関連事業への新規参入
売上19億2,400万円・営業利益2億6,000万円に対して、90.9%分が5億円。営業利益の2倍前後で、名鑑の中では低い倍率です。読み解く鍵は貸借対照表にあります。総資産11億1,900万円に対して純資産は7,700万円で、営業外の費用で経常利益は4,600万円まで落ち、最終損益は2期続けて赤字でした。営業利益が大きくても、純資産が薄く最終利益が残らない会社は、倍率が低く付きます。
2026年5月15日に株式交換の効力が発生し、完全子会社になりました。決算短信でも新規連結子会社として社名のまま挙げられています。
飯山土建株式会社
土木工事、舗装工事、解体工事、除雪作業(従業員16名)/長野県飯山市/1961年12月設立
- 取得価額
- 9億5,000万円
- 対象の売上
- 3億100万円
- 対象の営業利益
- 9,000万円
- 対象の純資産
- 6億5,200万円
決算期:2025年3月期/譲渡前の株主:代表者(佐藤 重樹)が100%保有/93%分(10,245株)の価額。アドバイザリー費用等の概算124百万円を加えた合計額は1,074百万円。残る755株は株式交換で取得(1株92,715.232円を基準に換算)。第三者算定はマルチプル法とDCF法
買収理由:建設事業への新規参入
1961年設立、従業員16名の土木会社です。売上3億100万円・営業利益9,000万円(利益率30%)・純資産6億5,200万円で、93%分が9億5,000万円。営業利益の10.6倍、純資産の約1.5倍です。純資産は5億3,700万円→5億8,300万円→6億5,200万円と毎年積み上がっていました。規模は小さくても、利益率が高く純資産を厚く積んだ会社は、純資産を上回る値段で売れます。
2026年4月に株式取得と株式交換を経て完全子会社になりました。決算短信でも新規連結子会社として社名のまま挙げられています。
出典:飯山土建株式会社の株式取得及び簡易株式交換による完全子会社化(特定子会社の異動)及び新たな事業の開始に関するお知らせ
株式会社グッドマン
電話線・電力線の探索機、配管診断装置、漏水探索機の輸入・開発・販売/神奈川県横浜市/1988年3月設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- 4億1,300万円
- 対象の営業利益
- 4,000万円
- 対象の純資産
- 1億2,600万円
決算期:2024年12月期/譲渡前の株主:創業者(渡邊 研一)が100%保有/相手先の要望により非開示。第三者機関によるデューデリジェンスと株価算定の結果を踏まえて決定
買収理由:水道管の老朽化対策など、社会インフラの維持管理分野への参入
創業1988年、売上4億1,300万円・営業利益4,000万円・純資産1億2,600万円。売上は3億2,000万円→3億7,200万円→4億1,300万円と伸びていました。ドイツ・英国・米国のメーカー製品の輸入に加え、特許を取った自社製品も持っています。修正EBITDAは6,000万円と開示されており、買い手は減価償却費と買収後の費用の増減を加味した数字で見ていました。
株式会社スティルアン
婚礼衣装、結婚式場運営、レストラン(オーベルジュ・グランピング)、宴会/静岡県浜松市/2001年12月設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- 14億1,500万円
- 対象の営業利益
- 2,700万円
- 対象の純資産
- 5億1,900万円
決算期:2024年12月期/譲渡前の株主:創業者(石川 学)が100%保有/相手先の要望により非開示。対象の純資産が買い手の純資産の30%以上になる見込みのため「特定子会社」に該当すると開示
買収理由:静岡県西部で地域一番の規模を持つブライダル事業の取り込み
売上14億1,500万円に対して営業利益は2,700万円。ただし減価償却費などを足し戻した修正EBITDAは1億1,800万円と開示されています。修正EBITDAは営業利益に減価償却費を足し、買収後に見込まれる費用の増減を加味した数字です。式場などの施設を自社で所有している会社です。開示では「コロナ禍でも黒字を維持した」と評価されています。営業利益が小さく見えても、設備を自前で持つ会社は、償却前の利益で見てもらえます。
この会社に売るといくらか
取得価額が開示された2件の実績です。公表されている数字をそのまま並べたもので、 自社の価格を保証するものではありません。 営業利益率が低い業種では営業利益の倍率が大きく出るので、売上との比もあわせてご覧ください。
- 株式会社コーウェル5億円(売上の0.26倍・営業利益の1.9倍)
- 飯山土建株式会社9億5,000万円(売上の3.16倍・営業利益の10.6倍)
自社だといくらになるかは、売却相場の考え方をご覧ください。
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本ページはTHE WHY HOW DO COMPANY株式会社が公表した適時開示をもとに編集部が整理したものです。 同社とは資本関係・提携関係はなく、掲載にあたって金銭のやり取りはありません。 内容に誤りがある場合はお問い合わせよりご連絡ください。最終更新:2026年10月8日