4260東証グロース

株式会社ハイブリッドテクノロジーズのM&A実績

売上1億〜10億円前後の国内IT系の会社を、ほぼ毎年買っている会社です。システム開発、IT人材派遣・SES、経営コンサル、営業代行と、本業の「開発」の前後にある仕事を順に取り込んでいます。売り手は創業社長個人が中心で、取得価額を開示する案件が多いのが特徴です。8件中6件で金額が出ています。

株式会社ハイブリッドテクノロジーズが公表した適時開示8件をもとに整理しています。データ時点:2026年10月9日(新しい開示が出たら追加します)

会社概要

本社
東京都中野区
設立
2016年4月
事業内容
日本人PMとベトナムのエンジニアを組み合わせた「ハイブリッド型」のシステム開発を軸に、IT人材派遣・SES、DX支援、経営コンサルティング、営業代行へと領域を広げているIT企業
売上高
30億2,500万円(2025年9月期(連結・IFRS))
営業利益
2,900万円
純資産
21億7,200万円

どんな会社を買っているか

買う業種
システム開発・Webアプリ開発/IT人材派遣・SES/中小企業向けDX支援・Web制作/経営・ITコンサルティング/インサイドセールス代行(営業支援)
対象の規模
対象の売上 7,800万円〜9.6億円
手法
株式譲渡(子会社化)が中心。最初に67〜80%を買い、残りは後日協議で買う二段階方式、売り手側で対象外の事業を切り離してから買う形、持株会社ごと買う形、子会社による事業譲受も使う
赤字でも買うか
買っている(実績あり)
買収後の扱い
買った会社は基本的に社名のまま子会社として残しています(Wur、ドコドア、ハイブリッドビジネスコンサルティング)。社名をグループ名に変える例(キャスレーコンサルティング→ハイブリッドテックエージェント)や、創業者本人を役員に迎えて会社は吸収合併する例(イクシアス、取得から5か月)もあります。
  • 取得価額の開示が多い買い手です。8件中6件で金額が出ており、約2億円〜3億5,000万円の帯に集まっています。対象の営業利益と比べると、およそ7倍〜9倍の案件が多くなっています
  • 債務超過の会社も買っています。ドコドアは純資産マイナス9,400万円でしたが、2億800万円で80%を取得しました
  • 全部を一度に買わない形をよく使います。Wurは67%、ドコドアは80%を先に買い、残りは「別途協議」としています。創業者が少数株主としてしばらく残る形です
  • 適時開示の基準に当たらない小さな案件(Wur)でも「有用な情報と判断して」任意で開示しています
  • ベトナムのNGS Consulting社の買収もありますが、海外案件のため一覧には入れていません

買収の履歴8件

すべて同社が公表した適時開示から転記しています。「―」は開示が無いか、 まだ取り込めていない項目です。

2026年9月15日株式譲渡(完全子会社化)

クラウドプロ株式会社

SaaS事業者に特化したインサイドセールス代行(営業支援)/東京都千代田区/2023年12月設立

取得価額
3億5,000万円
対象の売上
1億1,900万円
対象の営業利益
3,900万円
対象の純資産
4,100万円

決算期:2026年3月期/譲渡前の株主:個人1名(根岸 賢伍)が100%保有。代表取締役は別の人物(木村 悠貴)/アドバイザリー費用等約21百万円を加えた合計は約371百万円

買収理由:新たに「AI BPO領域」を立ち上げる第一の事業として、SaaSの営業ノウハウと成功報酬型の営業代行モデルを取り込む

設立から2年足らずの会社が3億5,000万円で売れています。売上1億1,900万円・営業利益3,900万円・純資産4,100万円。売上は1億5,000万円から1億1,900万円に減っていますが、営業利益は2,700万円から3,900万円に増えています。営業利益の約9倍、純資産の8倍以上の値段です。買い手はこの会社を「これからM&Aで迎える会社との土台」と位置づけており、新しい事業領域の最初の1社は、規模より利益率と仕組みで選ばれることが読み取れます。株主と社長が別の人物でも売却は成立しています。

買収後存続2026年10月9日時点

2026年10月1日に株式譲渡実行予定として開示されました。買い手の公式サイトの企業情報メニューにクラウドプロが掲載されています(会社概要の関連会社欄には未掲載)。

確認元:株式会社ハイブリッドテクノロジーズ 会社概要

出典:クラウドプロ株式会社の株式取得(子会社化)に関するお知らせ

2026年5月29日事業譲受(子会社ハイブリッドテックエージェントが譲受)

株式会社シンフォニードのITエンジニア派遣・SES事業

ITエンジニア派遣・SES/東京都港区/譲渡会社は2009年11月設立設立

取得価額
―
対象の売上
6億6,500万円
対象の営業利益
2,400万円
対象の純資産
―

決算期:2026年3月期(対象事業)/譲渡前の株主:株式会社シンフォニード(採用支援・RPOなどを営む事業会社。株主構成は非開示)/相手先の希望により非開示。第三者機関のデューデリジェンスの結果等に基づき協議で決定。譲り受ける資産・負債は「該当事項なし」

買収理由:人材領域の子会社に顧客基盤・営業基盤とエンジニアを取り込み、IT人材派遣・SES事業を伸ばす

会社ではなくSES事業だけを切り出して譲っています。売り手は採用支援などの本業を手元に残しました。対象事業の売上は5,500万円→1億9,600万円→6億6,500万円と2年で12倍に伸びていましたが、営業利益は2,400万円(利益率3.6%)です。資産・負債を引き継がない形なので、譲り渡したのは顧客とエンジニアと営業の仕組みだと読めます。急成長中の事業でも、本業でなければ切り離して渡す選択肢があります。

買収後存続2026年10月9日時点

2026年6月1日に事業譲渡実行予定として開示されました。譲受先のハイブリッドテックエージェントに統合する計画と開示されており、同社は買い手の公式サイトの関連会社欄に掲載されています。

確認元:株式会社ハイブリッドテクノロジーズ 会社概要

出典:連結子会社による事業譲受に関するお知らせ

2026年1月15日株式譲渡(持株会社MCP35を完全子会社化し、グルーヴ・システムを孫会社化)

MCP35株式会社(中核子会社:株式会社グルーヴ・システム)

SES(業務系Webアプリ開発、基盤・ネットワーク構築運用、ヘルプデスク等のITサポート)/東京都豊島区(グルーヴ・システム)/グルーヴ・システムは2005年5月設立設立

取得価額
1億9,500万円
対象の売上
9億6,200万円
対象の営業利益
6,800万円
対象の純資産
1億5,800万円

決算期:2025年11月期(10か月)/譲渡前の株主:マラトン1号投資事業有限責任組合(投資ファンド)と個人5名(グルーヴ・システム代表の大倉 剛氏を含む)。持株比率は非開示/MCP35株式会社の株式の取得価額。アドバイザリー費用等約32百万円を加えた合計は約227百万円/グルーヴ・システムの数値。2024年12月〜2025年9月の10か月分

買収理由:大手SIerを中心とした顧客基盤を持ち寄り、エンジニアの相互供給と採用・育成を強化する

グルーヴ・システムの売上は33億5,600万円→15億9,600万円→9億6,200万円(10か月)と大きく減っています。これは2024年2月に一部事業を別会社へ分割したためと開示されています。買ったのは事業会社そのものではなく、2025年2月に設立された持株会社MCP35です。株主には投資ファンドとグルーヴ・システムの社長が並んでおり、ファンドと経営陣が一緒に持っていた会社を、1年足らずで上場企業へ譲った形です。

買収後存続2026年10月9日時点

持株会社のMCP35は2026年8月15日付で買い手に吸収合併される予定と開示され、これによりグルーヴ・システムは買い手の直接の完全子会社になります。合併完了と、グルーヴ・システムの現況は公式サイトの関連会社欄では確認できていません。

確認元:完全子会社の吸収合併(簡易合併・略式合併)に関するお知らせ

出典:MCP35株式会社(中核子会社:株式会社グルーヴ・システム)の株式取得(子会社化)に関するお知らせ

2025年8月14日株式譲渡(完全子会社化)。売り手が先に事業を新設会社へ分社型分割し、その新設会社の株式を取得

株式会社ハイブリッドビジネスコンサルティング

経営コンサルティング(事業戦略、基幹システム導入、大規模PMO、業務改善の支援)/東京都中央区/2025年7月(株式会社IF Business Consultingから新設分割)設立

取得価額
3億2,000万円
対象の売上
1億6,590万円
対象の営業利益
1,730万円
対象の純資産
7,360万円

決算期:2025年3月期(分割前の会社)/譲渡前の株主:個人1名(稲津 暢)が100%保有/アドバイザリー費用等約3百万円を加えた合計は約323百万円/分割前の株式会社IF Business Consultingの数値。対象会社に引き継がれないIPO支援事業がわずかに含まれる

買収理由:システム開発より上流の経営戦略・DX戦略から支援できる体制をつくる

売上1億6,600万円・営業利益1,700万円・純資産7,400万円。営業利益の約18倍、純資産の4倍以上という、この会社の案件でいちばん高い倍率です。売上は1億400万円→1億2,000万円→1億6,600万円、営業利益は600万円→1,300万円→1,700万円と3期続けて伸びていました。売り手はIPO支援事業を手元に残し、渡す事業だけを新会社に移してから売っています。大手コンサル会社との協業実績と、高い継続率・リピート率が評価されています。

買収後存続2026年10月9日時点

2025年8月15日に取得。買い手の公式サイトの関連会社欄に社名のまま掲載されています。

確認元:株式会社ハイブリッドテクノロジーズ 会社概要

出典:株式会社ハイブリッドビジネスコンサルティングの株式取得(子会社化)に関するお知らせ

2024年7月16日株式譲渡。まず発行済株式の80%を取得し、残り20%は後日協議のうえ取得予定

ドコドア株式会社

中小企業向けのWebサイト・アプリ開発、Webマーケティング、DXツール導入支援/新潟県新潟市/2011年2月設立

取得価額
2億800万円
対象の売上
3億4,200万円
対象の営業利益
160万円
対象の純資産
△9,390万円

決算期:2023年12月期/譲渡前の株主:代表の本間 孝之氏。譲渡実行日までに他の株主7名の株式を同氏が集約する前提/80%分の取得価額。アドバイザリー費用等34百万円を加えた合計は242百万円。残り20%の価額は別途協議

買収理由:国内(新潟)に開発拠点を持ち、中小企業向けのローコストなDX支援とエンジニア採用力を取り込む

純資産マイナス9,390万円の債務超過で、最終損益も3期連続の赤字でした。それでも80%分に2億800万円がついています。売上は1億8,600万円→2億8,200万円→3億4,200万円と伸びており、2023年12月に不採算のSaaS事業を先に売却しています。地方の知名度による採用力と、標準化された低コストの開発体制が評価されました。赤字事業を先に切り離し、伸びている本業だけにしてから売った例です。

買収後存続2026年10月9日時点

買い手の公式サイトの関連会社欄に社名のまま掲載されています。残り20%の取得の有無は確認できていません。

確認元:株式会社ハイブリッドテクノロジーズ 会社概要

出典:ドコドア株式会社の株式取得(子会社化)に関するお知らせ

2024年3月27日株式譲渡。まず発行済株式の67%を取得し、残り33%は後日協議のうえ取得予定

Wur株式会社

Webシステム・アプリの企画・開発(新規事業立ち上げ、UX/UI、グロース支援)/東京都渋谷区/2019年2月設立

取得価額
―
対象の売上
7,770万円
対象の営業利益
△10万円
対象の純資産
630万円

決算期:2023年6月期/譲渡前の株主:個人1名(閏間 莉央)が100%保有/当事者間の秘密保持の合意により非開示。「適切なデューディリジェンスを実施の上、公正妥当と考えられる金額」とのみ記載。適時開示基準に該当しない任意開示

買収理由:プロダクト戦略やUX/UIデザインなど上流工程の対応力と、ローンチ後のグロース支援の知見を取り込む

この会社の案件でいちばん小さい会社です。売上7,800万円、営業損益はわずかに赤字(△13万円)、純資産630万円、資本金300万円。数字の大きさではなく、代表者の新規事業の立ち上げ経験が評価されました。創業者は33%を持ったまま代表として残る形です。開示基準に当たらない規模でも、買い手は任意で開示を出しています。

買収後存続2026年10月9日時点

2024年4月1日に67%を取得(同日に完了を開示)。買い手の公式サイトの関連会社欄に社名のまま掲載されています。残り33%の取得の有無は確認できていません。

確認元:株式会社ハイブリッドテクノロジーズ 会社概要

出典:Wur株式会社の株式取得(子会社化)に関するお知らせ

2023年4月28日株式譲渡(完全子会社化)。あわせて代表の衣笠氏が買い手の取締役CTOに就任

株式会社イクシアス

システム開発、システムコンサルティング/東京都新宿区/2021年6月設立

取得価額
2億2,200万円
対象の売上
1億4,100万円
対象の営業利益
2,800万円
対象の純資産
3,100万円

決算期:2023年3月期/譲渡前の株主:個人1名(衣笠 嘉展)が100%保有。同氏は買い手の社外取締役でもあった/アドバイザリー費用等5百万円を加えた合計は227百万円

買収理由:創業者を取締役CTOに迎え、技術力・採用力・開発品質を強化する

設立2年弱、売上1億4,100万円・営業利益2,800万円・純資産3,100万円で2億2,200万円。営業利益の約8倍です。売上は前期の4,400万円から3倍に伸びていました。会社というより、創業者本人とそのチームを迎えるための買収で、創業者は買い手の取締役CTOに就き、会社は5か月後に吸収合併されています。売り手はもともと買い手の社外取締役で、取引先でもありました。

買収後吸収合併2026年10月9日時点

2023年10月1日を効力発生日として、買い手を存続会社とする吸収合併(簡易・略式合併)で解散しました。取得から5か月後です。

確認元:完全子会社の吸収合併(簡易合併・略式合併)に関するお知らせ

出典:株式会社イクシアスの株式取得(子会社化)に関するお知らせ

2023年1月31日株式譲渡(完全子会社化)。譲渡前に、派遣事業以外の事業と人員を売り手側の新設会社へ移転

キャスレーコンサルティング株式会社

PM・ITコンサルティング人材に特化した労働者派遣/東京都渋谷区/2020年12月設立

取得価額
3億円
対象の売上
1億4,100万円
対象の営業利益
4,500万円
対象の純資産
―

決算期:2022年11月期(対象事業)/譲渡前の株主:キャスレーホールディングス株式会社が100%保有(その株主は代表 砂川 和雅氏の資産管理会社)/アドバイザリー費用等27百万円を加えた合計は327百万円。取得時点の対象会社の純資産は10〜15百万円程度になる見込みと開示/残された労働者派遣事業(対象事業)のみの数値。会社全体の2022年11月期の売上高は1,238百万円

買収理由:PM・コンサル人材と、その育成ノウハウを取り込む

会社全体の売上は12億3,800万円ありましたが、買い手が欲しかったのは派遣事業(売上1億4,100万円・営業利益4,500万円)だけでした。売り手は他の事業と人員を自分の新会社へ移し、派遣事業だけを残した会社を3億円で売っています。営業利益の約6.7倍、取得時の純資産見込み(1,000万〜1,500万円)の20倍以上です。事業を分けて、相手が欲しい部分だけを売る進め方の実例です。

買収後社名変更2026年10月9日時点

2023年4月3日に取得し、株式会社ハイブリッドテックエージェントに社名変更。買い手の取締役が代表を兼務しています。現在も買い手の公式サイトの関連会社欄に掲載され、2026年にはシンフォニードのSES事業を譲り受ける側になっています。

確認元:(開示事項の経過)キャスレーコンサルティング株式会社の株式取得(子会社化)に関するお知らせ

出典:キャスレーコンサルティング株式会社の株式取得(子会社化)に関するお知らせ

この会社に売るといくらか

取得価額が開示された6件の実績です。公表されている数字をそのまま並べたもので、 自社の価格を保証するものではありません。 営業利益率が低い業種では営業利益の倍率が大きく出るので、売上との比もあわせてご覧ください。

  • クラウドプロ株式会社3億5,000万円(売上の2.94倍・営業利益の9.0倍)
  • MCP35株式会社(中核子会社:株式会社グルーヴ・システム)1億9,500万円(売上の0.20倍・営業利益の2.9倍)
  • 株式会社ハイブリッドビジネスコンサルティング3億2,000万円(売上の1.93倍・営業利益の18.5倍)
  • ドコドア株式会社2億800万円(売上の0.61倍・営業利益の130.0倍)
  • 株式会社イクシアス2億2,200万円(売上の1.57倍・営業利益の7.9倍)
  • キャスレーコンサルティング株式会社3億円(売上の2.13倍・営業利益の6.7倍)

自社だといくらになるかは、売却相場の考え方をご覧ください。

関連する記事

本ページは株式会社ハイブリッドテクノロジーズが公表した適時開示をもとに編集部が整理したものです。 同社とは資本関係・提携関係はなく、掲載にあたって金銭のやり取りはありません。 内容に誤りがある場合はお問い合わせよりご連絡ください。最終更新:2026年10月9日