株式会社jig.jpのM&A実績
ライブ配信「ふわっち」の稼ぎを元手に、個人が100%持っている消費者向けアプリの会社を年1件ほどのペースで買っています。飲食店予約の代行アプリ、バーチャル音楽ライブ配信アプリ、マッチングアプリと、業種はばらばらですが、売り手は3件とも個人1名です。開示の取得理由は毎回同じで、「マーケティングやサービス運営の知見とエンジニアを提供して伸ばす」というものです。
株式会社jig.jpが公表した適時開示3件をもとに整理しています。データ時点:2026年10月12日(新しい開示が出たら追加します)
会社概要
- 本社
- 東京都渋谷区
- 設立
- ―
- 事業内容
- ライブ配信サービス「ふわっち」を主力に、一般消費者向けアプリと自治体・企業向けサービスを開発・運営
- 売上高
- 146億3,100万円(2026年3月期(連結))
- 営業利益
- 19億7,600万円
- 純資産
- 50億2,400万円
どんな会社を買っているか
- 買う業種
- 消費者向けスマホアプリ・Webサービス/ライブ配信/マッチングサービス/飲食店予約
- 対象の規模
- 対象の売上 13.9億円(数字が開示されたのは1件のみ。ほかの2件は取得価額が連結純資産の15%未満の小規模案件)
- 手法
- 株式譲渡で100%取得(子会社化)。3件とも個人1名から全株を買い取る形
- 赤字でも買うか
- 黒字の会社のみ
- 買収後の扱い
- 買った会社は子会社として持ちます。ブライトテーブルは取得翌日に「株式会社C Inc.」へ社名を変える予定と開示されており、社名を残すかどうかは案件ごとに分かれます。
- 小さな案件は金額も業績も非開示です。ブライトテーブルとアンビリアルは「相手先との協議により非開示」。ただし「連結純資産額の15%未満」と書かれているので、上限は約4.9億円と読めます
- 大きな案件では金額をすべて出しています。バチェラーデートは取得価額34億8,000万円と、対象の3期分の業績が開示されました
- バチェラーデートの買収資金は、メガバンク3行からの無担保・7年の借入34億8,000万円でまかなうと決算短信に書かれています。手元資金ではなく借入で一括払いしている形です
- 任意開示(開示基準に届かない規模)でも案件を公表しています
買収の履歴3件
すべて同社が公表した適時開示から転記しています。「―」は開示が無いか、 まだ取り込めていない項目です。
株式会社バチェラーデート
審査制マッチングアプリ「バチェラーデート」の開発・運営/東京都品川区/2021年7月設立
- 取得価額
- 34億8,000万円
- 対象の売上
- 13億9,500万円
- 対象の営業利益
- 2億6,500万円
- 対象の純資産
- 4億1,200万円
決算期:2025年6月期/譲渡前の株主:個人1名(望月 佑紀)が100%保有。代表取締役は別の方(祖山 由佳)/アドバイザリー費用等(概算)3百万円を加えた合計は3,483百万円。直近期の営業利益265百万円の約13.1倍、純資産412百万円の約8.4倍、売上高の約2.5倍。資金はみずほ・三菱UFJ・三井住友の3行からの借入計34億8,000万円(7年・無担保)
買収理由:マーケティング・サービス運営の知見とエンジニアを投下して成長を加速し、新たな収益基盤を得る
設立から4年の会社です。売上は7億2,800万円→8億9,300万円→13億9,500万円、営業利益は1億2,700万円→1億5,100万円→2億6,500万円と3期とも伸びている局面で、営業利益の約13倍、純資産の約8倍の値段がつきました。伸びている途中の会社は、純資産より「これからの利益」で値段が決まることが分かる例です。買い手は自社の連結純資産(約50億円)の7割にあたる金額を全額借入で払っており、欲しい会社には借金をしてでも現金で払う買い手だと読めます。株主(100%)と代表取締役が別人という点も、オーナーが経営を任せたまま売れることを示しています。
2026年5月の決算短信の「重要な後発事象」に、2026年4月30日付の株式取得として社名入りで記載されています。その後の商号変更や合併の開示は手元にありません。
株式会社アンビリアル
バーチャル音楽ライブ配信アプリ「topia」の開発・運営/東京都台東区/2012年5月設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- ―
- 対象の営業利益
- ―
- 対象の純資産
- ―
決算期:非開示/譲渡前の株主:個人1名(前原 幸美)が100%保有/相手先との協議により非開示。「直前連結会計年度末の連結純資産額および直前事業年度末の純資産額の15%未満」。直前期(2024年3月期)の連結純資産3,254百万円の15%=約488百万円が上限。なお翌期の決算短信では、期中の新規連結はアンビリアル1社で、のれん22百万円(期中償却6百万円)と「子会社株式の取得による支出」23百万円が計上されている(取得した現金を差し引いた額。案件別の内訳は非開示)
買収理由:バーチャル音楽ライブ配信でのシェア拡大と、一般消費者向け事業の収益基盤の安定化
資本金1億円、設立2012年。業績は「相手先の意向により非開示」とされています。売り手が望めば、上場企業の開示でも自社の業績を伏せられることを示す例です。本業のライブ配信と近い領域で、買い手が自社の運営ノウハウとエンジニアを足して伸ばす、という位置づけでした。
2026年3月期決算短信の「連結範囲の重要な変更」に新規連結子会社として社名が記載されています。その後の商号変更や合併の開示は手元にありません。
株式会社ブライトテーブル
飲食店の予約電話代行アプリ「Pecotter(ペコッター)」の開発・運営/東京都中野区/2012年2月設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- ―
- 対象の営業利益
- ―
- 対象の純資産
- ―
決算期:非開示/譲渡前の株主:個人1名(松下 勇作、代表取締役)が100%保有/相手先との協議により非開示。「直前連結会計年度末の連結純資産額および直前事業年度末の純資産額の15%未満」で開示基準に非該当(任意開示)。直前期(2024年3月期)の連結純資産3,254百万円の15%=約488百万円が上限。なお本件を含む2025年3月期の連結CFには「子会社株式の取得による収入」5百万円と負ののれん発生益0.1百万円が計上されており、取得価額が対象の手元現金を下回っていたことがうかがえる(案件別の内訳は非開示)
買収理由:飲食店予約代行事業の成長支援と、隣接する一般消費者向け事業領域への展開
資本金4,000万円、設立2012年。業績の表は開示されていません。創業社長が1人で100%持っていたアプリ会社が、上場企業の子会社になった例です。取得の翌日に社名を「C Inc.」へ変える予定とされており、サービス名は残しても会社名は変わることがあります。買い手側の連結決算の数字からは、金額は大きくなかったことがうかがえます。
取得時の開示で、2024年12月2日付で「株式会社C Inc.」へ商号変更する予定とされていました。その後の存続・合併を確認できる開示は手元にありません。
この会社に売るといくらか
取得価額が開示された1件の実績です。公表されている数字をそのまま並べたもので、 自社の価格を保証するものではありません。 営業利益率が低い業種では営業利益の倍率が大きく出るので、売上との比もあわせてご覧ください。
- 株式会社バチェラーデート34億8,000万円(売上の2.49倍・営業利益の13.1倍)
自社だといくらになるかは、売却相場の考え方をご覧ください。
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本ページは株式会社jig.jpが公表した適時開示をもとに編集部が整理したものです。 同社とは資本関係・提携関係はなく、掲載にあたって金銭のやり取りはありません。 内容に誤りがある場合はお問い合わせよりご連絡ください。最終更新:2026年10月12日