SPK株式会社のM&A実績
自動車アフターマーケット(整備・補修・用品)の周辺で、長年の取引先や同業の部品商を個人オーナーから買っている会社です。「VISION2030」で「モビリティビジネスのグローバル商社」を掲げ、部品の二次卸、トランスミッション修理、カーディテイリング、オートケミカル製造、チューニングパーツと、売る・直す・磨く・作るの各領域に広げています。対象は売上4億円台の会社から30億円台の老舗まで幅があります。
SPK株式会社が公表した適時開示6件をもとに整理しています。データ時点:2026年10月12日(新しい開示が出たら追加します)
会社概要
- 本社
- 大阪府大阪市
- 設立
- ―
- 事業内容
- 自動車補修部品の専門商社。国内外への補修部品卸、建機・農機向け組付部品、カスタムパーツ(CUSPA)事業を展開
- 売上高
- 752億4,600万円(2026年3月期(連結))
- 営業利益
- 35億8,700万円
- 純資産
- 293億3,200万円
どんな会社を買っているか
- 買う業種
- 自動車部品・用品の卸売(地方の部品商)/自動車整備・トランスミッション修理/カーディテイリング(車内外の美装)/オートケミカル用品の製造/チューニング・カスタムパーツ
- 対象の規模
- 対象の売上 4.3億円〜37.8億円
- 手法
- 株式譲渡(100%取得)が中心。売る前に不動産事業を切り離し、部品卸部門だけを残した会社を買う形も使う
- 赤字でも買うか
- 買っている(実績あり)
- 買収後の扱い
- 買った会社は社名のまま子会社として残すのが基本です。2026年3月期の決算短信でも、ブリッツやデルオートが社名のまま事業の説明に出てきます。
- 取得価額は6件中1件だけ開示されています。ブリッツの32億2,900万円で、それ以外は「守秘義務契約のため非開示」「相手先が個人のため非開示」です
- 非開示の案件でも、算定方法は毎回書かれています。「第三者によるデューデリジェンスの結果を踏まえ」が定型で、カービューティープロでは「実態の収益力等も勘案し」と添えられています
- 売り手の多くは、もともとSPKと取引があった会社です。北光社は年間3億円程度、福田部品は長年の取引、谷川油化興業はSPKへの納入元でした。取引先が出口の候補になる例が続いています
- 直前期に営業赤字・債務超過だった会社も買っています(カービューティープロ)
買収の履歴6件
すべて同社が公表した適時開示から転記しています。「―」は開示が無いか、 まだ取り込めていない項目です。
福田部品株式会社
自動車部品・用品の販売(整備事業者・カー用品店向け)/北海道札幌市/1957年3月(創業1948年)設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- 37億8,100万円
- 対象の営業利益
- 1億8,100万円
- 対象の純資産
- 37億6,300万円
決算期:2026年1月期/譲渡前の株主:福田久美子53.60%、福田愼一41.40%(親族2名)、SPK株式会社5.00%/守秘義務契約により非開示。第三者によるデューデリジェンスの結果を踏まえて算定
買収理由:札幌を中心とする地域密着の販売・配送網と、SPKのグローバルな販売網・調達力を組み合わせる
創業1948年の札幌の部品商。売上37億8,100万円・営業利益1億8,100万円・純資産37億6,300万円。純資産が売上とほぼ同じ水準で、総資産45億9,300万円の8割超が自己資本という厚い財務でした。売上・営業利益とも3期連続で伸びている局面での譲渡です。SPKとは長年の取引先で、SPKが先に5%を持っていました。取引先にあらかじめ少し持ってもらい、のちに全部を引き受けてもらう、という出口の形です。
株式会社ブリッツ
自動車カスタムパーツ(チューニングパーツ)の企画・製造・販売。ブランド「BLITZ」/東京都西東京市/1981年6月設立
- 取得価額
- 32億2,900万円
- 対象の売上
- 27億3,700万円
- 対象の営業利益
- 2億6,900万円
- 対象の純資産
- 19億5,700万円
決算期:2024年5月期/譲渡前の株主:山口聡ほか1名(個人2名で100%)/アドバイザリー費用等(概算)105百万円を加えた合計は約3,334百万円。営業利益の約12.0倍、純資産の約1.65倍、売上の約1.18倍
買収理由:「BLITZ」のブランド力・製品開発力と、SPKの販売網・調達力を組み合わせる
この会社の案件で唯一、金額が開示されたものです。32億2,900万円。売上27億3,700万円・営業利益2億6,900万円・純資産19億5,700万円に対し、営業利益の約12倍、純資産の約1.65倍の値段です。配当を出さずに利益を積み上げ、純資産を3期で15億8,400万円→19億5,700万円に増やしていました。自社ブランドと開発力を持つメーカーは、純資産を大きく上回る値段がつきます。取引は「僅少額」で、もともと深い取引先ではありませんでした。
株式会社北光社
自動車・二輪部品の販売卸(二次卸)/徳島県徳島市/1951年1月設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- ―
- 対象の営業利益
- ―
- 対象の純資産
- ―
決算期:2022年9月期(不動産事業の分離前・会社全体)/譲渡前の株主:北哲也72.5%、北具子10.0%ほか(個人)/守秘義務契約により非開示。第三者によるデューデリジェンスの結果を踏まえて算定
買収理由:徳島に地盤を持つ二次卸を取り込み、地域戦略上のシナジーを得る
開示されている業績は不動産事業を切り離す前の会社全体のもので、売上18億4,700万円・営業利益3,300万円・純資産2億1,700万円(総資産36億9,500万円)。営業利益率は2%前後と薄い商売でした。売る前に不動産を切り離し、部品卸だけを渡す形です。不動産は手元に残し、本業だけを取引先に引き継ぐ、という分け方の実例です。SPKとは年間3億円程度の取引がありました。
2023年5月下旬に株式譲渡を実行予定と開示されています。その後の決算短信に社名は出てこず、存続を確かめられる資料は手元にありません。
株式会社デルオート
自動車トランスミッションの修理・リビルト、自動車整備/神奈川県厚木市/1980年10月(創業1970年)設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- 4億3,300万円
- 対象の営業利益
- 6,400万円
- 対象の純資産
- 4億1,900万円
決算期:2021年2月期/譲渡前の株主:株式会社YMホールディングスが100%保有/守秘義務契約により非開示。第三者機関によるデューデリジェンスの結果を踏まえて算定
買収理由:整備・補修のアフターマーケットでのシナジー
売上4億3,300万円・営業利益6,400万円・純資産4億1,900万円。営業利益は△3,600万円→△100万円→6,400万円と、2期続けた赤字から黒字に戻した直後の譲渡です。売上は5億2,500万円から4億3,300万円に減っていましたが、利益を立て直してから売っています。持株会社を通じて株を持っている形でも、そのまま売れます。
2026年3月期の決算短信で、「㈱デルオート」の管掌を国内営業本部から工機営業本部へ移したと社名のまま記載されています。
株式会社カービューティープロ
カーディテイリング(自動車内外装のクリーニング等)関連事業と技術指導。全国展開/東京都世田谷区/1976年6月設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- 4億7,700万円
- 対象の営業利益
- △9,000万円
- 対象の純資産
- △2,100万円
決算期:2020年12月期/譲渡前の株主:個人1名(小口 洋史)が100%保有/守秘義務契約により非開示。第三者によるデューデリジェンスの結果を踏まえ「実態の収益力等も勘案し」て算定
買収理由:整備・補修のアフターマーケットでのシナジー
直前期は営業損失9,000万円、純資産マイナス2,100万円の債務超過でした。その前の2期は営業利益2,500万円・1,400万円の黒字で、売上は4億7,700万円とほぼ横ばいです。開示に「実態の収益力等も勘案し」とあり、1年の赤字で債務超過に落ちていても、本来の稼ぐ力で値段を見てもらえたことが読み取れます。株主は代表者とは別の個人1名でした。
2021年7月15日に株式譲渡を実行予定と開示されています。その後の決算短信に社名は出てこず、存続を確かめられる資料は手元にありません。
谷川油化興業株式会社
ブレーキフルード、不凍液などオートケミカル用品の製造・販売/神奈川県横浜市/1959年4月設立
- 取得価額
- ―
- 対象の売上
- 13億4,400万円
- 対象の営業利益
- 9,800万円
- 対象の純資産
- ―
決算期:2013年3月期/譲渡前の株主:島田清子ほか個人8名/相手先が個人のため非開示。DCF法を基礎に算定
買収理由:SPKがもともと販売していた主力商品の製造元を取り込み、製造と販売の連携を強める
売上13億4,400万円・営業利益9,800万円。SPKが仕入れて売っていた商品のメーカーで、つまり売り手は納入先に会社を渡した形です。株主は個人8名に分かれていましたが、全員から100%を取得しています。谷川油化興業が持っていたSPK株(0.96%)は、取得後に現物配当でSPKへ移されました。
この会社に売るといくらか
取得価額が開示された1件の実績です。公表されている数字をそのまま並べたもので、 自社の価格を保証するものではありません。 営業利益率が低い業種では営業利益の倍率が大きく出るので、売上との比もあわせてご覧ください。
- 株式会社ブリッツ32億2,900万円(売上の1.18倍・営業利益の12.0倍)
自社だといくらになるかは、売却相場の考え方をご覧ください。
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本ページはSPK株式会社が公表した適時開示をもとに編集部が整理したものです。 同社とは資本関係・提携関係はなく、掲載にあたって金銭のやり取りはありません。 内容に誤りがある場合はお問い合わせよりご連絡ください。最終更新:2026年10月12日