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株式会社クロップスのM&A実績

「M&A・事業提携によるグループの規模拡大」を成長戦略に掲げ、本業のauショップを店舗単位で買い足しつつ、ビルメンテナンスや包装資材卸といった別の事業でも同業の小さな会社を買っています。売り手は個人オーナーが多く、auショップでは会社ごとではなく店舗の運営事業だけを譲り受ける形を繰り返しています。

株式会社クロップスが公表した適時開示8件をもとに整理しています。データ時点:2026年10月13日(新しい開示が出たら追加します)

会社概要

本社
愛知県名古屋市
設立
―
事業内容
auショップ・UQスポットの運営(移動体通信事業)を軸に、店舗転貸借、ビルメンテナンス、人材派遣、文具・包装資材の卸、不動産売買などを手がける会社
売上高
674億9,700万円(2026年3月期(連結))
営業利益
36億100万円
純資産
158億7,700万円

どんな会社を買っているか

買う業種
auショップ・UQスポットの運営/マンションメンテナンス・不動産管理/包装資材・化粧品の企画販売
対象の規模
対象の売上 3.6億円(1店舗)〜39億円
手法
auショップは事業譲受(店舗の運営事業だけを買う)が中心。ほかの事業は株式譲渡で、子会社のいすゞビルメンテナンスやハピラが買い手になる「孫会社化」が多い
赤字でも買うか
黒字の会社のみ
買収後の扱い
買った会社は、同じ事業を営む子会社(ビルメンテナンスならいすゞビルメンテナンス、包装資材ならハピラ)の下に孫会社として付ける形が目立ちます。買収後の吸収合併や商号変更の開示は、確認できた範囲ではありません。
  • auショップ1店舗、2店舗といった単位でも任意開示を出しています。いずれも「軽微基準に該当するが有用な情報と判断し」開示したと明記されています
  • 取得価額は、会社を買った案件では3件で開示されています(大明商事3億5,000万円、代々木の杜企画など3社で約2億8,000万円、七つの海3億4,500万円)。auショップの事業譲受は全件で非開示です
  • 非開示の案件でも「第三者機関に算定を依頼し、算定結果を当事者間で協議の上決定」と毎回書かれています
  • 2026年3月期の決算短信では、3月にM&Aで譲り受けた10店舗の開業準備費用に触れ、キャッシュ・フロー計算書に「事業譲受による支出」965百万円が計上されています(案件ごとの内訳は書かれていません)

買収の履歴8件

すべて同社が公表した適時開示から転記しています。「―」は開示が無いか、 まだ取り込めていない項目です。

2026年1月5日事業譲受(運営委託先のトヨタモビリティパーツから商品・有形固定資産等を譲り受け)

トヨタ自動車株式会社のauショップ運営事業(2店舗)

auショップ2店舗(埼玉県)の運営/埼玉県(店舗所在地)

取得価額
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対象の売上
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対象の営業利益
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対象の純資産
―

決算期:非開示/譲渡前の株主:トヨタ自動車株式会社(上場企業。運営はトヨタモビリティパーツに委託)/当事者間の合意により非開示。軽微基準に該当する案件を任意開示したもの

買収理由:関東エリアでの移動体通信事業の拡大

売り手は自動車メーカーです。本業と離れたところで持っていたauショップ2店舗を、ショップ運営の専業に渡しています。大企業でも、本業から外れた小さな事業は同業の会社に引き取ってもらう選択をする、という例です。対象事業の業績は開示されていません。

買収後存続2026年10月13日時点

2026年3月1日に譲受予定と開示され、2026年3月期の決算短信に「3月からM&Aによって新たに譲り受けた10店舗」とあることから実行済みと読めます。店舗単位の閉店や再譲渡の開示は確認できていません。

確認元:2026年3月期決算短信[日本基準](連結)

出典:事業譲受に関するお知らせ(トヨタ自動車及びトヨタモビリティパーツ株式会社)

2026年1月5日事業譲受(商品・有形固定資産等を譲り受け)

株式会社サブスクのauショップ・UQスポット運営事業(8店舗)

auショップ7店舗(東京都1・埼玉県6)とUQスポット1店舗(茨城県)の運営/埼玉県熊谷市/譲渡会社は1998年8月設立設立

取得価額
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対象の売上
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対象の営業利益
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対象の純資産
―

決算期:非開示/譲渡前の株主:株式会社サブスク(携帯電話販売および卸事業、資本金501百万円)/当事者間の合意により非開示。軽微基準に該当する案件を任意開示したもの

買収理由:関東エリアでの移動体通信事業の拡大

会社は売らずに、店舗の運営事業だけを8店舗まとめて手放した案件です。売り手は携帯電話の販売と卸を営む会社で、会社そのものは残ります。代理店がショップ運営から手を引くとき、法人ごとではなく店舗単位で同業に引き取ってもらう形が実際に使われています。対象事業の業績は開示されていません。

買収後存続2026年10月13日時点

2026年3月1日に譲受予定と開示され、2026年3月期の決算短信に「3月からM&Aによって新たに譲り受けた10店舗」とあることから実行済みと読めます。店舗単位の閉店や再譲渡の開示は確認できていません。

確認元:2026年3月期決算短信[日本基準](連結)

出典:事業譲受に関するお知らせ(株式会社サブスク)

2022年10月7日株式譲渡(子会社化)

株式会社モバイルドリーム

auショップの運営(府中市を拠点に調布市・国立市など多摩エリア)/東京都府中市/2018年6月設立

取得価額
―
対象の売上
36億8,400万円
対象の営業利益
5,000万円
対象の純資産
2億3,400万円

決算期:2022年5月期(連結)/譲渡前の株主:株式会社マイテック(携帯電話販売代理店の子会社を傘下に持つ管理会社。村上保裕51.0%、村上典江45.1%)が100%保有/相手先の意向による守秘義務で非開示。第三者機関の株価算定をもとに交渉で決定

買収理由:関東地区のau Style/auショップ・UQスポットを20店舗超へ広げる

売上36億8,400万円・営業利益5,000万円・純資産2億3,400万円。営業利益率は1.4%と薄く、3期とも6,000万円前後で横ばいでした。それでも買い手が付いたのは、多摩エリアの店舗網そのものに価値があったからです。売り手はオーナー夫妻が持つ管理会社で、ショップ運営の子会社だけを切り離して売っています。持株会社の下に事業ごとの会社を置いておくと、売るときに切り分けやすい例です。

買収後存続2026年10月13日時点

2022年12月1日に株式譲渡実行予定として開示されました。商号変更や合併の開示は確認できていません。

確認元:株式会社モバイルドリームの株式の取得(子会社化)に関するお知らせ

出典:株式会社モバイルドリームの株式の取得(子会社化)に関するお知らせ

2019年5月29日株式譲渡(子会社ハピラが取得=孫会社化)。譲渡前に非事業用資産を会社分割で新設会社へ移管

株式会社七つの海(70%)

自然化粧品の販売/東京都港区/1994年6月設立

取得価額
3億4,500万円
対象の売上
15億4,000万円
対象の営業利益
6,900万円
対象の純資産
―

決算期:2018年3月期/譲渡前の株主:個人1名(東川 浩二)が100%保有/発行済株式の70%の取得価額。会社分割で非事業用資産(投資有価証券等)を切り出した後の会社を前提にデューデリジェンスを行い決定したと開示/税込処理による数値

買収理由:文具包装資材卸事業の販路拡大と物流の共通化

売上15億4,000万円・営業利益6,900万円。開示上の純資産は6億2,700万円ですが、譲渡直前の会社分割で投資有価証券などの非事業用資産を新会社に移し、純資産は約4億円減ったと書かれています。そのため純資産欄は空けています。会社に貯まった投資資産は売る前にオーナー側へ切り出し、事業だけを買ってもらうという進め方の実例です。70%分で3億4,500万円、営業利益の約7倍(100%換算)でした。オーナーは30%を持ち続けています。

買収後存続2026年10月13日時点

2019年5月31日に株式譲渡実行と開示されました。商号変更や合併の開示は確認できていません。

確認元:当社連結子会社による株式取得(孫会社化)に関するお知らせ

出典:当社連結子会社による株式取得(孫会社化)に関するお知らせ

2018年11月30日事業譲受(商品・有形固定資産等を譲り受け)

株式会社ソフィア通信のauショップ運営事業(上石神井1店舗)

auショップ1店舗の運営/東京都(店舗所在地)/譲渡会社は1982年10月設立設立

取得価額
―
対象の売上
3億5,900万円
対象の営業利益
―
対象の純資産
―

決算期:2018年3月期/譲渡前の株主:株式会社ソフィア通信(沖縄県那覇市。沖縄・福岡・東京でauショップを運営)/相手先の意向により非開示。第三者機関に算定を依頼し、当事者間で協議して決定

買収理由:関東地区の移動体通信事業の強化

店舗1つだけの譲渡です。対象店舗の売上は3億5,900万円。売り手は沖縄に本社を置き、沖縄・福岡・東京で店舗を運営していた会社で、本拠地から離れた東京の1店舗だけを手放しています。全部を売らなくても、飛び地の拠点だけを同業に渡すことができます。

買収後存続2026年10月13日時点

2018年12月20日に譲受予定として開示されました。店舗単位の閉店や再譲渡の開示は確認できていません。

確認元:事業譲受に関するお知らせ

出典:事業譲受に関するお知らせ

2018年1月24日株式譲渡(子会社いすゞビルメンテナンスが取得=孫会社化)。同じオーナーが持つ3社をまとめて取得

株式会社代々木の杜企画(90%)ほか2社

マンションメンテナンス事業および工事事業(同時に取得したトリトン・モップスは不動産管理業とマンションメンテナンス業)/東京都渋谷区/1991年3月設立

取得価額
2億4,400万円
対象の売上
10億7,400万円
対象の営業利益
3,200万円
対象の純資産
1億5,300万円

決算期:2016年12月期/譲渡前の株主:長堀敏子90.0%、株式会社トリトン(長堀敏子が100%保有)10.0%/代々木の杜企画の90%分の取得価額(244,364,760円)。同時に取得したトリトン100%は31百万円、モップス100%は4百万円で、3社合計は約280百万円/代々木の杜企画単体の数値。トリトンは売上42百万円(2017年7月期)、モップスは30百万円(2016年12月期)

買収理由:ビルメンテナンス事業での取引先の拡大、人材の補強、技術力の向上

代々木の杜企画は売上10億7,400万円・営業利益3,200万円・純資産1億5,300万円。オーナーが持っていた関連会社3社を、まとめて1つの買い手に渡しています。純資産1億5,300万円の会社の90%に2億4,400万円で、営業利益の約8倍(100%換算)、純資産の約1.8倍の値段でした。資本金100万円で売上3,000万円のモップスにも値段が付いています。関連会社が分かれていても、一括で引き取ってもらえる例です。

買収後存続2026年10月13日時点

2018年1月24日に契約締結と株式譲渡を実行済みと開示されました。商号変更や合併の開示は確認できていません。

確認元:当社子会社による株式の取得(孫会社化)に関するお知らせ

出典:当社子会社による株式の取得(孫会社化)に関するお知らせ

2017年11月6日事業譲受(商品・有形固定資産等を譲り受け)

エスエステレネットサービス株式会社のauショップ運営事業(2店舗)

auショップ2店舗(東京都・神奈川県)の運営/東京都世田谷区/譲渡会社は1996年3月設立設立

取得価額
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対象の売上
7億2,400万円
対象の営業利益
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対象の純資産
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決算期:2017年9月期/譲渡前の株主:エスエステレネットサービス株式会社(資本金10百万円)/当事者間の合意により非開示。第三者機関に算定を依頼し、当事者間で協議して決定

買収理由:東海地区から関東地区への進出

対象事業の売上7億2,400万円。東海地区だけでショップを運営していた買い手が、関東に出るための最初の一手として買った2店舗です。その後クロップスは関東で店舗を買い増し、2022年には関東の店舗が20店舗を超えています。買い手が新しい地域に出るとき、その地域の小さな店は入口として求められます。

買収後存続2026年10月13日時点

2017年12月1日に譲受予定として開示されました。店舗単位の閉店や再譲渡の開示は確認できていません。

確認元:事業譲受に関するお知らせ

出典:事業譲受に関するお知らせ

2015年1月15日株式譲渡(子会社化)

大明商事株式会社

包装用品の企画・卸売販売、OEM製品の生産/東京都墨田区/1974年3月設立

取得価額
3億5,000万円
対象の売上
39億100万円
対象の営業利益
5,800万円
対象の純資産
3億8,100万円

決算期:2014年9月期/譲渡前の株主:大口義次90.0%、大口祐五10.0%(個人2名)/アドバイザリー費用等(概算)10百万円を加えた合計は360百万円

買収理由:文具事務用品卸事業の販路拡大と物流の共通化

売上39億100万円・営業利益5,800万円・純資産3億8,100万円。取得価額3億5,000万円は純資産とほぼ同じ(約0.9倍)、営業利益の約6倍でした。営業利益は9,300万円→3,900万円→5,800万円と波があり、利益率は1.5%前後と薄い卸売業です。利益率が薄くても、純資産を毎年積み上げてきた老舗は、純資産並みの値段で売れています。

買収後存続2026年10月13日時点

2015年1月16日に株式譲渡実行と開示されました。商号変更や合併の開示は確認できていません。

確認元:大明商事株式会社の株式の取得(子会社化)に関するお知らせ

出典:大明商事株式会社の株式の取得(子会社化)に関するお知らせ

この会社に売るといくらか

取得価額が開示された3件の実績です。公表されている数字をそのまま並べたもので、 自社の価格を保証するものではありません。 営業利益率が低い業種では営業利益の倍率が大きく出るので、売上との比もあわせてご覧ください。

  • 株式会社七つの海(70%)3億4,500万円(売上の0.22倍・営業利益の5.0倍)
  • 株式会社代々木の杜企画(90%)ほか2社2億4,400万円(売上の0.23倍・営業利益の7.6倍)
  • 大明商事株式会社3億5,000万円(売上の0.09倍・営業利益の6.0倍)

自社だといくらになるかは、売却相場の考え方をご覧ください。

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本ページは株式会社クロップスが公表した適時開示をもとに編集部が整理したものです。 同社とは資本関係・提携関係はなく、掲載にあたって金銭のやり取りはありません。 内容に誤りがある場合はお問い合わせよりご連絡ください。最終更新:2026年10月13日