6033東証グロース

株式会社エクストリームのM&A実績

エンジニアの常駐(SES)と受託開発を主力にする会社で、同じ業態の小さな開発会社を、地方の拠点づくりのために買っています。2025年に大阪拠点を開いたあと、2026年には福岡のSES会社2社と大阪のSES事業を続けて取得しました。売り手は創業社長の個人が中心で、従業員6名・売上4,100万円の会社まで対象に入っています。ゲームのIP(タイトルの権利)を持つ会社に資本を入れる形の案件もあります。

株式会社エクストリームが公表した適時開示6件をもとに整理しています。データ時点:2026年10月12日(新しい開示が出たら追加します)

会社概要

本社
東京都豊島区
設立
―
事業内容
クリエイター・ITエンジニアが顧客先に常駐する「デジタル人材事業」を主力に、受託開発と、自社保有のゲームタイトル(ラングリッサー等)のライセンス事業を展開
売上高
117億9,600万円(2026年3月期(連結))
営業利益
14億3,900万円
純資産
72億3,500万円

どんな会社を買っているか

買う業種
SES(エンジニアの客先常駐)・受託開発/ゲーム開発・組込システム開発/家庭用ゲームソフトの企画・販売(IP保有)/WEBサイト・アプリの運用支援
対象の規模
対象の売上 0.4億円〜7.6億円(事業譲受1件は非開示)
手法
株式譲渡(子会社化)が中心。過半数だけを取得する形、事業譲受、会社分割で切り出した新設会社の株式取得、第三者割当増資の引受も使う
赤字でも買うか
黒字の会社のみ
買収後の扱い
買った会社は社名のまま子会社として残しています。2026年3月期の決算短信では、2022年に取得したエス・エー・エスやDragami Gamesが子会社として事業説明に登場します。
  • 取得価額は、2022年以降の案件ではすべて非開示です。理由は「秘密保持義務と相手方の強い要望」。代わりに「第三者機関による評価等を勘案して決定」「当社の純資産額の15%未満」と書かれます
  • 金額が出ているのは2016年のウィットネスト(2億7,000万円)と2022年のDragami Games(2億8,000万円、新株の引受)の2件です
  • 2026年のSES事業の譲受は、適時開示基準に当たらないのに任意で開示しています。小さな案件でも公表する方針と読めます
  • 2018年に光通信グループと合弁で作った開発子会社(EPARKテクノロジーズ)は、2024年に相手方へ3億5,800万円で売り渡しています。合弁は買収とは別扱いとし、この一覧には入れていません

買収の履歴6件

すべて同社が公表した適時開示から転記しています。「―」は開示が無いか、 まだ取り込めていない項目です。

2026年9月10日事業譲受(会社は売らず、SES事業だけを譲り受け)

株式会社IT・アルファーのSES事業

SES(エンジニアの客先常駐)/大阪府大阪市/2006年4月(譲渡会社)設立

取得価額
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対象の売上
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対象の営業利益
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対象の純資産
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決算期:非開示/譲渡前の株主:非開示(譲渡会社は株式会社IT・アルファー、代表取締役 田中 均)/相手方との協議により非開示。第三者機関の評価算定報告と将来収益の見積りを考慮して決定。現金決済。適時開示基準に該当しない規模(任意開示)

買収理由:関西での事業拡大。大阪で20年続いたSES事業の顧客基盤とネットワークの獲得

資本金1,000万円、大阪で20年続けてきたSES事業です。会社ごとではなく事業だけを渡す形で、業績も金額も非開示でした。開示文が評価したのは「地域における信頼、ネットワーク、顧客基盤」で、取引先との長い関係そのものが売り物になることが分かります。買い手は前年に大阪拠点を開いたばかりで、地方で人と顧客をまとめて手に入れたい上場企業にとっては、小さなSES事業も選択肢になります。

買収後不明2026年10月12日時点

2026年10月1日に譲受実行予定と開示されていますが、実行を確かめる後続の開示は手元にありません。事業はエクストリーム本体に引き継がれる形です。

確認元:事業の譲受に関するお知らせ

出典:事業の譲受に関するお知らせ

2026年6月24日株式譲渡(完全子会社化)。同じオーナーのアットアイパスと同時に取得

株式会社インフィズジャパン

ソフトウェア開発(SES・受託開発)/福岡県福岡市/2018年7月設立

取得価額
―
対象の売上
4,140万円
対象の営業利益
440万円
対象の純資産
2,360万円

決算期:2025年6月期/譲渡前の株主:個人1名(小川 拓郎)が100%保有/秘密保持義務と相手方の強い要望により非開示。第三者機関の評価等を勘案。「当社の直前事業年度末の純資産額の15%未満」(単体ベースで約7.8億円未満)

買収理由:アットアイパスと一体で、福岡の技術者集団と顧客基盤を取り込む

従業員6名、売上4,100万円・営業利益440万円・純資産2,400万円。この会社の案件で最小です。売上は2,900万円→3,300万円→4,100万円と伸びていました。社長が持っていた2社をまとめて1つの買い手に渡しています。単独では小さすぎる会社でも、兄弟会社とセットにすれば上場企業の買収対象になる例です。

買収後存続2026年10月12日時点

2026年6月30日に株式譲渡実行予定として開示され、その後の商号変更や合併の開示はありません。

確認元:子会社の異動を伴う株式取得に関するお知らせ

出典:子会社の異動を伴う株式取得に関するお知らせ

2026年6月24日株式譲渡(完全子会社化)。同じオーナーのインフィズジャパンと同時に取得

株式会社アットアイパス

ソフトウェア開発(SES・受託開発)/福岡県福岡市/2001年3月設立

取得価額
―
対象の売上
2億8,350万円
対象の営業利益
1,040万円
対象の純資産
1億1,820万円

決算期:2026年2月期/譲渡前の株主:小川 拓郎(代表取締役)95.0%、小川 祐仁 5.0%(個人2名)/秘密保持義務と相手方の強い要望により非開示。第三者機関の評価等を勘案。「当社の直前事業年度末の純資産額の15%未満」。2026年3月期の単体純資産51億8,900万円の15%=約7.8億円未満と読める(連結純資産72億3,500万円で見ても約10.9億円未満)

買収理由:地方拠点の技術者集団の確保。福岡での顧客基盤と、未経験者を数か月で技術者に育てる教育プログラム

従業員32名、売上2億8,300万円・営業利益1,000万円台・純資産1億1,800万円。営業利益は1,241万円→1,098万円→1,037万円と少しずつ下がっていました。利益が細っていても、エンジニアの頭数と「未経験者を育てる仕組み」があれば買い手はつきます。エンジニア不足のなか、地方の技術者集団が評価された例です。

買収後存続2026年10月12日時点

2026年6月30日に株式譲渡実行予定として開示され、その後の商号変更や合併の開示はありません。

確認元:子会社の異動を伴う株式取得に関するお知らせ

出典:子会社の異動を伴う株式取得に関するお知らせ

2022年11月14日株式譲渡。発行済株式の51.3%のみを取得(子会社化)

エス・エー・エス株式会社

ゲーム開発(家庭用・スマホ・アミューズメント機器)、組込システム開発/東京都台東区/1980年3月設立

取得価額
―
対象の売上
7億5,910万円
対象の営業利益
5,800万円
対象の純資産
4億1,110万円

決算期:2022年9月期/譲渡前の株主:梅木 元博(代表取締役)74.4%、宝田 唯一(取締役)25.6%(個人2名)/秘密保持義務と相手方の強い要望により非開示。第三者機関の評価等を勘案。「当社の直前事業年度末の純資産額の15%未満」(当時の純資産額は手元の開示に無く、上限は計算できない)

買収理由:営業力と開発力の一体化、人的交流による開発リソースの補完、アジアのアミューズメント機器市場への参入

創業1980年、従業員49名。売上7億5,900万円・営業利益5,800万円・純資産4億1,100万円。セガやバンダイナムコと40年以上直接取引してきた老舗です。売上は8億7,100万円→8億3,400万円→7億5,900万円と3期続けて減っており、開示文は「人的開発リソース」を対象会社の課題と明記しています。買われたのは51.3%だけで、経営陣2人は残りの約半分を持ち続けました。顧客との長い取引実績があれば、人手不足で売上が落ちていても買い手はつきます。

買収後存続2026年10月12日時点

2026年3月期の決算短信で、受託開発事業に含まれる子会社としてエス・エー・エス株式会社と酒田エス・エー・エス株式会社が挙げられています。持分比率がその後変わったかは手元の開示では分かりません。

確認元:2026年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)

出典:子会社の異動を伴う株式取得に関するお知らせ

2022年5月26日株式会社角川ゲームスが事業を会社分割で新会社に移し、その新会社の第三者割当増資を引き受けて93.3%を取得(特定子会社化)

株式会社Dragami Games

家庭用ゲームソフトの企画・開発・販売(「LOLLIPOP CHAINSAW」「√Letter」等のIPを保有)/東京都品川区/2022年5月設立

取得価額
2億8,000万円
対象の売上
3億2,070万円
対象の営業利益
720万円
対象の純資産
―

決算期:2022年3月期(分割前)/譲渡前の株主:安田 善巳(角川ゲームス代表取締役社長)75.0%、冬野 智 25.0%(個人2名。引受後は合計6.7%)/新株の引受額(5,600株)。代金は株主ではなく会社に入る。引受後の資本金・資本準備金の合計は3億円/会社分割前の2022年3月期の数値として開示されたもの。新会社自体は設立直後で決算はない

買収理由:自社開発・運営タイトルが途絶えていたコンテンツプロパティ事業の拡充。ゲームIPと開発チームの獲得

角川ゲームスの社長が新会社を作ってゲームの権利と従業員20名を移し、そこへエクストリームが2億8,000万円を出資した案件です。分割前の売上3億2,000万円・営業利益720万円。お金は株主の手元ではなく会社に入り、開発資金になります。累計120万本超の「LOLLIPOP CHAINSAW」などのIPが評価されました。事業を率いてきた経営者が、権利と人を連れて新会社を作り、上場企業から資金を受け入れるという形の実例です。

買収後存続2026年10月12日時点

2026年3月期の決算短信で、コンテンツプロパティ事業に含まれる子会社として株式会社Dragami Gamesが挙げられ、ゲーム販売額も計上されています。

確認元:2026年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)

出典:株式会社角川ゲームスの会社分割による吸収分割会社への第三者割当増資引受(特定子会社化)に関する基本合意締結のお知らせ

2016年4月4日ピーシーフェーズが事業を新設分割で新会社に移し、その株式を100%取得(基本合意時点の開示)

株式会社ウィットネスト(ピーシーフェーズ株式会社のソリューション事業)

WEBサイト・アプリの運用支援(ソリューション事業)/東京都渋谷区/2016年4月(新設分割)設立

取得価額
2億7,000万円
対象の売上
6億1,250万円
対象の営業利益
2億2,960万円
対象の純資産
―

決算期:2015年12月期(対象事業)/譲渡前の株主:ピーシーフェーズ株式会社(未上場。創業者21.8%、ベンチャーキャピタル3本で計36.9%ほか)が100%保有/新設分割会社の株式270百万円。アドバイザリー費用等(概算)10百万円を加えた合計は280百万円。独立した第三者の算定した評価額をもとに協議して決定/対象事業の数値(監査法人の監査を受けていない)

買収理由:非エンターテインメント業界(通信・小売・サービス等)の顧客開拓と、クリエイター・エンジニア26名の獲得

対象事業の売上6億1,300万円・営業利益2億3,000万円に対して、価格は2億7,000万円。営業利益の約1.2倍です。ただし売上は9億1,000万円→8億2,500万円→6億1,300万円、営業利益は4億800万円→3億4,400万円→2億3,000万円と、3期続けて大きく減っている局面でした。事業部門の利益は未監査で、本社費用の配分も不明です。利益が落ち続けている事業は、直近の利益に対してかなり低い倍率で値がつくことを示す一例です。

買収後不明2026年10月12日時点

基本合意の段階の開示で、株式譲渡の実行やその後の状況を示す開示は手元にありません。2026年3月期の決算短信の事業説明にも社名は出てきません。

確認元:ピーシーフェーズ株式会社の会社分割による新設分割会社の株式取得(子会社化)に関する基本合意書締結のお知らせ

出典:ピーシーフェーズ株式会社の会社分割による新設分割会社の株式取得(子会社化)に関する基本合意書締結のお知らせ

この会社に売るといくらか

取得価額が開示された2件の実績です。公表されている数字をそのまま並べたもので、 自社の価格を保証するものではありません。 営業利益率が低い業種では営業利益の倍率が大きく出るので、売上との比もあわせてご覧ください。

  • 株式会社Dragami Games2億8,000万円(売上の0.87倍・営業利益の38.9倍)
  • 株式会社ウィットネスト(ピーシーフェーズ株式会社のソリューション事業)2億7,000万円(売上の0.44倍・営業利益の1.2倍)

自社だといくらになるかは、売却相場の考え方をご覧ください。

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本ページは株式会社エクストリームが公表した適時開示をもとに編集部が整理したものです。 同社とは資本関係・提携関係はなく、掲載にあたって金銭のやり取りはありません。 内容に誤りがある場合はお問い合わせよりご連絡ください。最終更新:2026年10月12日