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株式会社QLSホールディングスのM&A実績

保育が本業ですが、「介護福祉事業を保育事業以上に拡大させる」と掲げ、赤字や債務超過の介護・障がい福祉の会社や施設を毎年引き受けている会社です。売り手は個人オーナー、他の運営会社、破産管財人までさまざまで、1施設だけの小さな案件が中心です。2023年に買った介護会社「和み」が、その後は自ら次の会社や施設を買う役を担っています。

株式会社QLSホールディングスが公表した適時開示9件をもとに整理しています。データ時点:2026年10月9日(新しい開示が出たら追加します)

会社概要

本社
大阪府大阪市
設立
―
事業内容
保育所の運営を主軸に、介護福祉と障がい福祉、人材派遣を手がける持株会社
売上高
120億2,400万円(2026年3月期(連結))
営業利益
8億8,000万円
純資産
20億7,400万円

どんな会社を買っているか

買う業種
介護付き・住宅型有料老人ホーム、ショートステイ/デイサービス、訪問介護/障がい者グループホーム/企業主導型保育所
対象の規模
対象の売上 1.2億円〜4.5億円(施設単位の事業譲受は売上非開示)
手法
株式譲渡(子会社の和みが買う孫会社化が多い)と事業譲受。施設の事業だけを引き取る形も多い
赤字でも買うか
買っている(実績あり)
買収後の扱い
買った会社は子会社として残しています。AIAI Life Careは取得後に「和みライフケア」へ社名を変え、和みや和みライフケアがその後の施設の受け皿になっています。
  • 掲載した会社の大半が、直前期に営業赤字か債務超過でした。和みは3期連続の営業赤字で純資産マイナス2億3,100万円、AIAI Life Careも債務超過でした
  • 取得価額は、AIAI Life Care(1億2,500万円)と無償の1件を除いて非開示です。事業譲受では「直前期の連結純資産の30%未満の取引で軽微」とだけ書かれます
  • 破産した会社の事業を、破産管財人から引き取った案件もあります(障がい者グループホーム「g-port」)。負債は引き継がず、施設の運営だけを譲り受けています
  • 2026年には、3つの施設の入居者を1施設に集約したうえで、その施設を無償で譲り受けています

買収の履歴9件

すべて同社が公表した適時開示から転記しています。「―」は開示が無いか、 まだ取り込めていない項目です。

2026年7月31日事業譲受(子会社が取得)。3施設の入居者を1施設に集約したうえで引き継ぐ

一般社団法人シニアの味方の介護施設(Nursing Home稲毛東)

介護施設(定員29名)/千葉県千葉市

取得価額
1円未満
対象の売上
―
対象の営業利益
―
対象の純資産
―

決算期:非開示/譲渡前の株主:一般社団法人シニアの味方(代表理事 依田和孝)/取得価額は無償

買収理由:介護福祉事業の拡大

取得価額は無償です。売り手は運営していた3施設(稲毛東・園生・八千代台)の入居者を稲毛東の1施設に集め、定員29名を満たした状態で引き渡しました。業績は開示されていません。値段が付かなくても、入居者と職員の行き先を確保して事業を手放すという終わらせ方の実例です。

買収後存続2026年10月9日時点

事業を譲り受けた開示以降、施設の閉鎖や再譲渡の開示は確認できていません。

確認元:当社連結子会社による事業譲受けに関するお知らせ

出典:当社連結子会社による事業譲受けに関するお知らせ

2026年5月29日事業譲受と固定資産の取得(子会社エルサーブが取得)

ライオンの子ホールディングス株式会社の保育園(ライオンの子保育園 本園・分園)

企業主導型保育所(土地・建物を含む)/沖縄県浦添市

取得価額
―
対象の売上
―
対象の営業利益
―
対象の純資産
―

決算期:非開示(譲渡会社全体の数字のみ開示)/譲渡前の株主:ライオンの子ホールディングス株式会社(2005年設立。株主は非開示)/相手先との協議により非開示。「直前事業年度の連結純資産額の30%未満の取引」

買収理由:地域での子育て環境の充実と保育事業の拡大

保育園2か所を、土地・建物ごと譲り受けています。譲渡会社全体では売上2億700万円・営業損失2,500万円、純資産マイナス1億1,200万円と、直前期に債務超過に転じていました(経常損失は1億7,700万円)。会社をたたむ前に、園と子どもの行き先を同業に託す形です。

買収後存続2026年10月9日時点

2026年7月1日に事業を譲り受ける予定と開示されました。その後、閉園や再譲渡の開示は確認できていません。

確認元:当社連結子会社における事業譲受け及び固定資産の取得に関するお知らせ

出典:当社連結子会社における事業譲受け及び固定資産の取得に関するお知らせ

2026年5月29日株式譲渡(子会社の和みが全株を取得=孫会社化)

株式会社だんだん

ショートステイ(短期入所生活介護)1施設の運営/秋田県秋田市/2018年6月設立

取得価額
―
対象の売上
2億3,400万円
対象の営業利益
200万円
対象の純資産
2,000万円

決算期:2025年11月期/譲渡前の株主:株式会社ヴェスパーが100%保有(代表者はだんだんと同じ加賀谷愼二氏)/当事者間の守秘義務により非開示

買収理由:東北地方での介護福祉事業の展開

売上2億3,400万円で、営業利益は90万円→50万円→220万円と、ほぼ収支とんとんの状態が続いていました。純資産は2,000万円です。1施設だけの、利益がほとんど出ていない会社でも、地域に拠点を持てるなら買い手は付きます。

買収後存続2026年10月9日時点

2026年6月1日に株式を取得しました。その後の商号変更や合併の開示は確認できていません。

確認元:当社連結子会社における株式取得に関するお知らせ

出典:当社連結子会社における株式取得に関するお知らせ

2025年10月31日事業譲受(子会社の和みライフケアが取得)

株式会社ケアリッツ・アンド・パートナーズの介護施設(東京・千葉・埼玉の5事業所)

デイサービスと介護施設「ケアリッツレジデンス」(大塚・妙典・三郷)/東京都新宿区/譲渡会社は2008年7月設立設立

取得価額
―
対象の売上
―
対象の営業利益
―
対象の純資産
―

決算期:非開示/譲渡前の株主:株式会社ケアリッツ・アンド・パートナーズ/相手先との協議により非開示。「直前事業年度の連結純資産額の30%未満の取引」

買収理由:首都圏での介護福祉事業の拡大

介護事業会社が運営していた5事業所を、施設単位で譲り受けています。同じ売り手からは2026年3月にも名古屋のショートステイ(ケアリッツ天白)を譲り受けており、施設を一つずつ手放していく売り手と、一つずつ拾っていく買い手という関係になっています。

買収後存続2026年10月9日時点

2026年1月31日に事業を譲り受ける予定と開示されました。2026年3月には同じ売り手から別の施設(ケアリッツ天白)も譲り受けています。

確認元:当社孫会社における介護施設の一部事業譲受けのお知らせ

出典:当社連結子会社における介護施設の一部事業譲受けのお知らせ

2025年6月30日株式譲渡(子会社の和みが全株を取得=孫会社化)

有限会社サニーベイル

有料老人ホーム1施設の運営/愛知県名古屋市/1989年9月設立

取得価額
―
対象の売上
3億2,500万円
対象の営業利益
△7,900万円
対象の純資産
1億2,400万円

決算期:2024年12月期/譲渡前の株主:個人1名(福島 麗子)が100%保有/当事者間の守秘義務により非開示

買収理由:中部地方での介護福祉事業の展開

設立1989年、有料老人ホーム1施設だけの有限会社です。直前期は営業損失7,900万円で、営業損益は2,500万円の損失→1,000万円の利益→7,900万円の損失と振れていました。それでも純資産は1億2,400万円あり、個人オーナーが全株を売っています。買われたあとは、2026年に同じ名古屋のショートステイを譲り受ける側に回りました。

買収後存続2026年10月9日時点

社名のまま孫会社として残り、2026年3月には名古屋のショートステイ「ケアリッツ天白」を譲り受ける側になっています。

確認元:当社孫会社における介護施設の一部事業譲受けのお知らせ

出典:当社連結子会社による株式取得(孫会社化)のお知らせ

2024年5月30日株式譲渡(完全子会社化)

AIAI Life Care株式会社

サービス付き高齢者住宅、住宅型有料老人ホーム、訪問介護、生活介護の運営/東京都墨田区/2015年9月設立

取得価額
1億2,500万円
対象の売上
4億5,100万円
対象の営業利益
1円未満
対象の純資産
△3,800万円

決算期:2024年3月期/譲渡前の株主:AIAIグループ株式会社(保育・介護福祉事業)が100%保有/取得価額は125,001千円。譲渡の直前(2024年5月)に親会社が1億円を増資している

買収理由:介護福祉事業の拡大

売上4億5,100万円、営業損益は3,600万円の損失→2,900万円の損失→ほぼゼロ(100万円未満の損失)と改善してきたところで、純資産マイナス3,800万円の債務超過でした。譲渡の直前に親会社が1億円を増資して債務超過を解消し、そのうえで1億2,500万円で売っています。売る前に親会社側で財務を整えた案件です。

買収後社名変更2026年10月9日時点

取得後に「株式会社和みライフケア」へ商号を変更し、2025年には首都圏の介護施設を譲り受ける側になっています。

確認元:当社連結子会社における介護施設の一部事業譲受けのお知らせ

出典:(開示事項の経過)株式取得(子会社化)に関する株式譲渡契約締結に関するお知らせ

2023年11月21日事業譲受(子会社エルサーブが取得)。負債は引き継がない

株式会社AKの障がい者グループホーム事業「g-port」(破産管財人から譲受)

障がい者グループホーム(沖縄県内の21拠点、定員143名)/沖縄県那覇市/譲渡会社は2017年9月設立設立

取得価額
―
対象の売上
―
対象の営業利益
―
対象の純資産
―

決算期:非開示/譲渡前の株主:株式会社AK(破産管財人 弁護士 宮里猛)/相手先との協議により非開示

買収理由:障がい福祉サービス事業の拡大

破産した会社の事業を、破産管財人から譲り受けた案件です。沖縄県内の障がい者グループホーム21拠点で、開示時点の入居者は126名。売り手が営んでいた農園事業は対象外で、グループホームだけを、負債を引き継がずに引き取っています。開示には「営業損失が継続しているが、テコ入れで早期の黒字化を見込む」とあります。会社が破産しても、事業と利用者の暮らしは別の運営者に引き継げるという例です。

買収後存続2026年10月9日時点

事業を譲り受けた開示以降、拠点の閉鎖や再譲渡の開示は確認できていません。

確認元:当社連結子会社における一部事業譲受に関するお知らせ

出典:当社連結子会社における一部事業譲受に関するお知らせ

2023年8月18日株式譲渡(完全子会社化)

株式会社ふれあいタウン

通所介護(デイサービス)、障害福祉サービス/石川県金沢市/2000年8月設立

取得価額
―
対象の売上
1億1,800万円
対象の営業利益
△100万円
対象の純資産
△500万円

決算期:2022年7月期/譲渡前の株主:代表者(寺井 潔)が100%保有/相手先との協議により非開示

買収理由:石川県への新規展開

売上1億1,800万円、営業損益は100万円未満の損失→3,100万円の損失→100万円の損失、純資産はマイナス500万円。売上1億円規模のデイサービスで、わずかに債務超過という、地方に多い形の会社です。代表者が全株を持っていました。

買収後存続2026年10月9日時点

取得の開示以降、商号変更や合併の開示は確認できていません。

確認元:株式取得(子会社の取得)に関するお知らせ

出典:株式取得(子会社の取得)に関するお知らせ

2023年8月18日株式譲渡(完全子会社化)

株式会社和み

介護付き有料老人ホームなどの介護サービス/埼玉県北足立郡伊奈町/2010年4月設立

取得価額
―
対象の売上
3億5,300万円
対象の営業利益
△8,700万円
対象の純資産
△2億3,100万円

決算期:2023年2月期/譲渡前の株主:法人1社(名称は非開示)/相手先との協議により非開示

買収理由:埼玉県でのサービス提供エリアの拡大と、介護付き有料老人ホームへの参入

3期連続の営業赤字(5,900万円→5,300万円→8,700万円の損失)、純資産マイナス2億3,100万円の債務超過でした。それでも買い手が付き、その後は和み自身がサニーベイル、だんだんを買う側に回っています。傷んだ会社が、買い手の中で次の買収の受け皿になった例です。

買収後存続2026年10月9日時点

社名のまま子会社として残り、2026年5月にはだんだんの株式を取得する側になっています。

確認元:当社連結子会社における株式取得に関するお知らせ

出典:株式取得(子会社の取得)に関するお知らせ

この会社に売るといくらか

取得価額が開示された2件の実績です。公表されている数字をそのまま並べたもので、 自社の価格を保証するものではありません。 営業利益率が低い業種では営業利益の倍率が大きく出るので、売上との比もあわせてご覧ください。

  • 一般社団法人シニアの味方の介護施設(Nursing Home稲毛東)1円未満
  • AIAI Life Care株式会社1億2,500万円(売上の0.28倍)※営業利益ほぼゼロでの譲渡

自社だといくらになるかは、売却相場の考え方をご覧ください。

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本ページは株式会社QLSホールディングスが公表した適時開示をもとに編集部が整理したものです。 同社とは資本関係・提携関係はなく、掲載にあたって金銭のやり取りはありません。 内容に誤りがある場合はお問い合わせよりご連絡ください。最終更新:2026年10月9日