6927東証スタンダード

ヘリオス テクノ ホールディング株式会社のM&A実績

液晶製造装置とランプのメーカーを束ねる持株会社です。2013年〜2018年は人材派遣や装置の協力会社といった、売上2億〜9億円の小さな会社を個人オーナーから買っていました。2019年に人材サービス事業をまとめて手放したあと、2025年に大株主側の運用会社と業務提携を結び、「M&Aを通じた新規事業の創出と事業ポートフォリオの拡大」を掲げています。2026年には本業と別分野のワイヤーハーネス会社を19億5,000万円で取得しました。決算短信には「連続的なM&Aの検討及び実現に必要な検討基盤が構築」と書かれており、今後も買い手として動く方針が明記されています。

ヘリオス テクノ ホールディング株式会社が公表した適時開示4件をもとに整理しています。データ時点:2026年10月12日(新しい開示が出たら追加します)

会社概要

本社
東京都中央区
設立
―
事業内容
液晶パネル製造用の配向膜印刷装置・露光装置用光源ユニットなどの製造装置事業と、産業用・一般照明用のランプ事業を傘下に持つ持株会社
売上高
141億8,800万円(2026年3月期(連結))
営業利益
18億4,800万円
純資産
172億7,200万円

どんな会社を買っているか

買う業種
製造装置の製作・据付(協力会社)/電気器具向けワイヤーハーネスの加工/人材派遣・技術者派遣(2019年に事業ごと売却済み)
対象の規模
対象の売上 2.2億円〜18.5億円
手法
株式譲渡で100%取得。子会社ナカンテクノが買い手になる「孫会社化」も使う
赤字でも買うか
黒字の会社のみ
買収後の扱い
買った会社は社名のまま子会社として残す形です(ホンダは決算短信で「結合後企業の名称 変更ありません」)。ただしグループの方針が変わると手放すこともあります。2018年に買ったテクノリンクは、約1年後の2019年に人材サービス事業ごと経営陣と投資ファンドへ売却されています。
  • 取得価額の開示が多い会社です。4件のうち3件で金額が出ています(5,000万円、2億5,000万円、19億5,000万円)
  • 開示された3件の営業利益倍率は約1.2倍〜8.4倍、純資産倍率は約0.9倍〜2.1倍と幅があります
  • 売り手は個人オーナーが3件、事業承継ファンドが1件です。2026年の案件では事業承継ファンドが持っていた会社を、上場企業が引き取っています
  • 2025年5月に大株主の米国運用会社グループを代表するRising Sun Management Ltd.と業務提携を結び、同社から取締役を受け入れてM&Aのソーシングから実行までの支援を受けています

買収の履歴4件

すべて同社が公表した適時開示から転記しています。「―」は開示が無いか、 まだ取り込めていない項目です。

2026年2月20日株式譲渡(子会社化)

株式会社ホンダ

電気照明器具向けワイヤーハーネスの製造・販売(新潟・三重・兵庫・福井に生産拠点)/新潟県燕市/1978年6月(創業1951年)設立

取得価額
19億5,000万円
対象の売上
18億5,200万円
対象の営業利益
3億600万円
対象の純資産
11億4,500万円

決算期:2025年4月期/譲渡前の株主:継承ジャパン投資事業有限責任組合70%、第1号第四北越地域創生投資事業有限責任組合30%(いずれも事業承継支援を目的とするファンド)/アドバイザリー等費用(概算)70百万円を加えた合計は2,020百万円。営業利益の約6.4倍、純資産の約1.7倍、売上の約1.05倍

買収理由:事業ポートフォリオの拡大。電気照明器具分野の顧客基盤とノウハウを取り込み、収益基盤を安定させる

売上18億5,200万円・営業利益3億600万円・純資産11億4,500万円で、取得価額は19億5,000万円と開示されています。売上は20億800万円→18億8,100万円→18億5,200万円と少しずつ減っていましたが、営業利益は3億円前後を保っていました。売上が横ばい〜微減でも、利益が安定していれば営業利益の6倍台がついています。売り手は中小機構や地方銀行が出資する事業承継ファンドで、一度ファンドが引き受けた会社が、次に上場企業へ渡るという流れの実例です。買い手の本業(液晶製造装置)とは別分野で、同業でなくても買い手になりうることも分かります。

買収後存続2026年10月12日時点

2026年4月1日付で株式を取得済み。2026年3月期決算短信の後発事象に「結合後企業の名称 変更ありません」と記載されています。

確認元:2026年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)

出典:株式会社ホンダの株式取得(子会社化)に関するお知らせ

2018年11月6日株式譲渡(子会社化)

株式会社テクノリンク

自動化・省力化機器、半導体製造装置、医療用機器製造装置の開発・設計・製作/京都府京都市/1996年12月設立

取得価額
―
対象の売上
2億2,400万円
対象の営業利益
1,600万円
対象の純資産
6,300万円

決算期:2017年12月期/譲渡前の株主:個人2名が100%保有(氏名は守秘義務契約により非開示)/非開示。会計・税務・法務デューデリジェンス後に売主と協議して決定、秘密保持義務により開示を控えると記載

買収理由:グループの人材サービス事業(技術者派遣・設計請負)との間で、技術者の教育・採用や営業面のシナジーを見込む

資本金1,000万円、売上2億2,400万円・営業利益1,600万円・純資産6,300万円。売上は1億6,000万円→1億9,800万円→2億2,400万円と3期続けて伸びていました。ただし取得から約1年後の2019年12月、買い手は「人材サービス事業と他の事業とのシナジーが十分に発揮できていない」として、テクノリンクも中核子会社とあわせて売却しています。買い手の本業から離れた事業の一部として買われると、方針転換のときに手放される側に回ることがある、という例です。

買収後再売却2026年10月12日時点

2019年12月9日、子会社の日本技術センターとあわせて、同社経営陣と雄渾キャピタル・パートナーズのファンドが出資するNTホールディングへの全株譲渡(MEBO)を決議。株式譲渡実行日は2020年1月6日(予定)と開示されています。

確認元:子会社の異動(株式譲渡)に関するお知らせ

出典:株式会社テクノリンクの株式取得(子会社化)に関するお知らせ

2016年9月28日株式譲渡(子会社ナカンテクノが取得=孫会社化)

株式会社リードテック

各種製造機械設備の設計・製作・販売(小型自動機、インクジェット印刷装置、装置の整備・据付)/福島県いわき市/1994年10月設立

取得価額
5,000万円
対象の売上
5億6,070万円
対象の営業利益
4,220万円
対象の純資産
5,410万円

決算期:2015年9月期/譲渡前の株主:個人1名(木村 久雄)が80.0%保有(議決権100%。残り20.0%は自己株式)/営業利益の約1.2倍、純資産の約0.9倍、当期純利益の約4.5倍

買収理由:装置の製作・中古装置の移設で協力してきた会社を取り込み、人材とノウハウを共有して装置販売と移設事業を伸ばす

売上5億6,100万円・営業利益4,200万円・純資産5,400万円で、取得価額は5,000万円。純資産をやや下回る金額です。営業損益は△4,149万円→266万円→4,217万円と、2期前の赤字から回復した直後の譲渡でした。売上も2億9,400万円→5億6,100万円と2年で倍近くに伸びていましたが、総資産2億7,500万円に対して純資産5,400万円と、財務の厚みは薄い状態でした。買い手は、もともと装置の製作や据付で協力していた取引先です。長く仕事を受けてきた発注元が、そのまま買い手になった例です。

買収後不明2026年10月12日時点

2016年10月1日に取得。その後の商号変更・合併・売却の開示は手元の資料に無く、2026年3月期決算短信にも社名の記載が無いため追えていません。

確認元:当社連結子会社による株式の取得(孫会社化)に関するお知らせ

出典:当社連結子会社による株式の取得(孫会社化)に関するお知らせ

2013年9月27日株式譲渡(完全子会社化)。自己株式を除く290株すべてを取得

株式会社テクノ・プロバイダー

関西の企業・工場への人材派遣、訪問介護・デイサービス/大阪府東大阪市/1999年8月設立

取得価額
2億5,000万円
対象の売上
9億1,710万円
対象の営業利益
2,970万円
対象の純資産
1億1,990万円

決算期:2012年9月期/譲渡前の株主:松本 繁雄(代表取締役)52.5%、金山 京子20.0%(個人2名。残り27.5%は自己株式)/自己資金で充当。営業利益の約8.4倍、純資産の約2.1倍、当期純利益の約10.7倍

買収理由:グループの技術者派遣会社(日本技術センター)と人材資源・ノウハウを結集し、人材ビジネスの規模を拡大する

売上9億1,700万円・営業利益2,970万円・純資産1億1,990万円で、取得価額は2億5,000万円。営業利益率は3%台ですが、営業利益の8倍強がついています。営業利益は2,630万円→2,690万円→2,970万円、純資産も8,500万円→1億円→1億2,000万円と、大きくはないものの毎年積み上がっていました。利益率が低い派遣・介護の会社でも、利益と純資産を着実に積み上げていれば評価される例です。なお、買い手はその後2019年に人材サービス事業を売却していますが、その開示にこの会社の名前は出てきません。

買収後不明2026年10月12日時点

2013年10月31日に取得予定と開示。2019年12月の人材サービス子会社の売却開示(日本技術センター・テクノリンク)には社名が無く、その後の合併・売却も手元の資料では追えていません。

確認元:子会社の異動(株式譲渡)に関するお知らせ

出典:株式会社テクノ・プロバイダーの株式の取得(子会社化)に関するお知らせ

この会社に売るといくらか

取得価額が開示された3件の実績です。公表されている数字をそのまま並べたもので、 自社の価格を保証するものではありません。 営業利益率が低い業種では営業利益の倍率が大きく出るので、売上との比もあわせてご覧ください。

  • 株式会社ホンダ19億5,000万円(売上の1.05倍・営業利益の6.4倍)
  • 株式会社リードテック5,000万円(売上の0.09倍・営業利益の1.2倍)
  • 株式会社テクノ・プロバイダー2億5,000万円(売上の0.27倍・営業利益の8.4倍)

自社だといくらになるかは、売却相場の考え方をご覧ください。

関連する記事

本ページはヘリオス テクノ ホールディング株式会社が公表した適時開示をもとに編集部が整理したものです。 同社とは資本関係・提携関係はなく、掲載にあたって金銭のやり取りはありません。 内容に誤りがある場合はお問い合わせよりご連絡ください。最終更新:2026年10月12日